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入社時にMAXでベテラン社員が失っているもの。いずれ身につく能力に固執しすぎていませんか?

望む結果や成果を得るためにはどうしたらいいか?
新入社員に向けての理念浸透研修で私が必ず話しているのが、仕事だけでなく、人生の成功は能力だけでは決まらないということです。
具体的には能力×考え方。能力が必要ないというつもりはありませんが、その能力を生かすも殺すも考え方次第。最近、この考え方の裏付けとなるようなある先人の言葉に出会って、さらに自分の中で気づきがあったので、みなさんにもシェアしようと思います。


仕事や人生の成功は能力だけでは決まらない

「人生の成功は能力と考え方で決まるのではないか?」
能力とは、持って生まれたものというより後天的に身に付けるスキルのことで、考え方とは与えられた仕事をどんなふうに位置づけて、どう取り組むかのいわば、物事に向かう姿勢のこと。

私は新入社員に自社のパーパスやミッションを共有し、一人ひとりが実現していくための理念研修会で繰り返しこの考え方を伝えてきました。

最近たまたまこの考えに似た、というよりそのものズバリのフレーズを目にしました。

経営の神様が語った人生や仕事の結果を左右する3つの要素

「人生や仕事の結果は、考え方と熱意と能力の3つの要素の掛け算で決まります」

京セラやKDDIの創業者で、JALを建て直したことでも知られる稲盛和夫さんの言葉でした。

“経営の神様”と呼ばれる稲盛さんと、私の思考の深さは違うかもしれませんが、稲盛さんのお考えを改めて読んでみると、まさにその通りとひざを打ちたくなるようなことばかりだったのです。

稲盛さんの言葉を正確に引用してみましょう。

人生や仕事の結果は、考え方と熱意と能力の3つの要素の掛け算で決まります。
このうち能力と熱意は、それぞれ0点から100点まであり、これが積で掛かるので、能力を鼻にかけ努力を怠った人よりは、自分には普通の能力しかないと思って誰よりも努力した人の方が、はるかにすばらしい結果を残すことができます。これに考え方が掛かります。考え方とは生きる姿勢でありマイナス100点からプラス100点まであります。考え方次第で人生や仕事の結果は180度変わってくるのです。
そこで能力や熱意とともに、人間としての正しい考え方をもつことが何よりも大切になるのです。

稲盛和夫オフィシャルサイト

「考え方×熱意×能力」の掛け算

私が「考え方」としてまとめていたものを「考え方」「熱意」に分けていて、なるほど取り組む姿勢につながるのは「熱意」だなと、その重要性を改めて認識しました。

「考え方」が真っ先に挙げられている点も、自分が大切にしていることがやはり大切なことなんだと確認できたような気がしてうれしくもありました。

この言葉は、経営者であれば誰でも知っている有名な言葉だったらしく、それを知らずに社員に似たようなことを言っていたこと自体は冷や汗ものなのですが、「考え方×熱意×能力」の解釈について、私が実感、体感していることがあります。

「能力」はなくても「考え方」と「熱意」が優位になる新入社員

私がこの話をする機会が多いのは、新入社員を対象にした研修です。
新卒にせよ中途採用にせよ、新たな期待を抱いて踏み出そうとしているメンバーは、当然経験もなく、実績もありません。私のいうところの「能力」、バリュエンスが求めるスキルはほぼゼロに近い状態からのスタートです。

一方で、経験がない分、なんでも吸収しよう、学ぼうという素直さはマックスに近い状態で持っています。熱意も当然最大に高まっている場合が多いでしょう。

経験が慣れになり飽きにつながり能力以外が下がっていく

これが入社から数年を経て、仕事に慣れてくると「能力」が身についていくのと比例して、慣れや飽き、これまで得た成功体験から以前は持っていた素直さが徐々に失われていきます。

新入社員は能力値は低い代わりに考え方、熱意が高く、ベテランになればなるほど考え方、熱意が減っていく。人生はなかなかうまくいかないなと思うのですが、これを意識して変えることができれば、社歴に関係なく成長ができるはずなのです。

私が思う「考え方」は、先入観や過去の成功体験、すでに持っている価値観の固着によって阻害されてしまう、謙虚さだったり素直さ、仕事に向き合う姿勢のことです。

能力だけに固執しても成長はない

この「考え方」や「熱意」がほとんど語られることなく、ビジネスパーソンにはビジネススキル、経験、実績、対外的評価、成功事例などの「能力」が必要だと強調されていることが、かえってあなたの成長を止めているのかもしれません。

どんな人も「これができない」「あれができない」と、現状の「能力」にとらわれる必要はまったくありません。「考え方」や「熱意」があって、時が経ってもそれを保つことができればいい。自分の中で仕事に向き合う「考え方」をしっかり確立し、「熱意」さえ持ち続けていれば、能力が身についてきたときに望むような結果が残せるようになります。

それこそが仕事の、そして人生の成功につながる方法だと私は思っています。

バリュエンスでは、社歴や経験に関係なく能力を発揮する環境を整えるべくさまざまな取り組みをしています。ちょうど、考え方×熱意×能力をバランスよく育てるための実践の機会として新しくはじめた取り組みがあるので 次回はそれについて紹介しようと思います。

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