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価格や品質が決め手にならない! 消費マインドの変化にアジャストするのは「自分の仕事の再定義」
ここ数年で世の中は大きく変わりました。
コロナ禍によってさまざまな価値観が見直され、それ以前からすでに起きていた「価値観の変化」がさらに加速しました。
変化する「豊かさ」の定義
2023年の日本の名目GDPがドイツに抜かれ4位に後退したことに象徴されるように、「日本は貧しくなった」と嘆く人もいますが、世界2位のGDPを誇っていたときにも「経済的な豊かさより心の豊かさを」という声もあったわけですから、何を基準にするかによって「豊かさ」の意味は変わってくるともいえます。
生産性の低さ、労働環境の固着、長年にわたる低成長やデフレなどは確かに私たちの人生や生活に密着した問題ですが、もっと大きな視点で見ると、日本だけでなく世界的にマインドの変化が起こっています。
5年前の価値観、通用していますか?
経営者としては、顧客の変化、主に消費者のマインドの変化は無視できません。
この連載、noteでもいくつかの例を挙げていますが、近年、顧客にとっての消費の意味、リユースであれば時計や貴金属、ブランド品を売る意味や意義は大きく変わっています。
少なくとも5年前との比較で多くの人の価値観が目に見えるかたちで変わってきていることは間違いないでしょう。
激変した消費マインド
景気の“気”は気分の“気”といわれ、日本全体を覆う停滞感や「なんとなく不景気」という空気が経済活動に影響を与えているのは事実ですが、それとは別に、「大量生産・大量消費」、「安いものを気軽に消費する利便性重視」という消費行動から、「必要なものを必要なだけ」「金額や入手性だけでなく自分にとっての価値を重視」する人が増えています。
ブランド買取専門店『なんぼや』でいえば、かつての「食い詰めた人が生活に窮して泣く泣く価値のある手持ちの品物を手放し換金する」質屋のイメージは一新され、
・資産管理の一環として流動的なマーケットの中で価値のあるものを所有したり手放したりする
・「自分にとっては不要」になったもを別の人の「必要」としてつなぐ
という側面でのやりとりが増えてきているのです。
否応なく変わる顧客のマインドについていけてる?
お客さまのマインドが大きく変わっている現在、迎える立場の私たちも変わらなければいけないのは当たり前のことです。
経営陣がトップダウンで方針を示すことはできますが、重要なのはメンバー一人ひとりが“変化”に気づき自分たちも変わっていくことです。
バリュエンスホールディングスの担う職域は多岐にわたりますが、たとえば『なんぼや』に関わるメンバーは、
「なんのお仕事しているんですか?」という問いに対して、どう答えているでしょう?
他人に説明するときは、多くの人にわかるようにデフォルメして伝えるのが常なので、おそらく
「ブランド品の買取、販売」とか「鑑定士」とか、そう答えているのだと思います。
それはそれで間違いではないのですが、自分が担う役割、つくり出す価値という観点で、自分の仕事を再定義することも必要だと考えます。
メンバー一人ひとりが何をすべきか?
お客さまにとっての新しい価値を考えると、『なんぼや』の役割は単に「ブランド品の売買」に留まりません。そう答えているうちは、質屋や競合他社と同じ土俵に立っていることになります。
「ブランド品の売買」や「鑑定」「検品」はあくまでも手段であって、『なんぼや』や『バリュエンス』お客さまに提供する価値は、「大切なことにフォーカスして生きる人を増やし」(弊社ミッション)「地球、そして私たちのために循環をデザインする」(パーパス)ことにあります。
こうした会社のミッション、パーパスに向かって、自分は何をすべきか? 日々の業務の中で何ができるか?
バリュエンスだけでなく、どの企業に属していたとしても、またはフリーランスで活動するにしても、変化する価値感をもとに「自分の役割」「やるべきこと」をアップデートすることこそが、すべてのビジネスパーソンに求められているのではないかと思うのです。
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