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伝わらないはなぜ起こるのか―相手の知識や経験がないと伝わらない

 伝わる絵がかきたい。たまにきくこの言葉。そもそも無理だということに気づいていただきたいと思っています。

相手に伝わる絵がかきたいは無理

 グラフィックレコーディング(以下、グラレコ)をならいはじめた人によく言われます。相手に伝わる絵がかきたい。そもそも無理である。それが私の考えです。

知識や経験がないことは理解できない

知識や経験がないことは伝わらない

 相手に伝わる。これは相手に知識や経験があることがどうしても必要です。これが全くない状況では伝わるはずがありません。
 学校の先生が教える時はそんなことはないではないか。そういう声がきこえてきます。学校の先生がやっていること。それは児童生徒が知っている内容をてがかりに、それを複数組み合わせることで新しい知識を理解させるということです。

絵ではなくプロセスで伝える

 相手にとって知識が経験がない場合はどうやって伝えるか。それはプロセスで伝えます。
 伝えたいことをいくつかの要素に分解します。その分解したことについて相手に知識や経験があればその組み合わせであることを伝えます。そのときに大事なのはプロセスです。
 A → B + C
 上記であれば、B, Cをそれぞれ説明し、AがBやCとどういう関係にあるのか伝えます。このプロセスを伝えます。
 もし、B, Cについても知識がないのであれば、さらに分割していきます。
 A → (b1 + b2 + … + bn) + (c1 + c2 + … + cn)
 こんな感じですね。

教え上手は伝え上手

 相手が知っていること。経験していること。これを把握することが大事です。そこで重要なのが質問。問い。その回答からは相手の知識や経験を想像する。そこから相手とのノリシロを見つけ出し伝える。これが相手に伝わるプロセスになります。

グラレコの学びも同様

 グラレコを学ぶとは教え上手になるということ。その観点の教材を今後も作ってまいります。

楽描きが世に浸透するための研究のための原資として大切に使います。皆様からの応援をお待ち申し上げます。