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地域コミュニティが若者の活躍する場作りのために必要な3つのステップ

「若者を巻き込む」ではうまくいなかい

今、地域コミュニティ(小学校区程度)ごとに、困りごとを解決したり、良いところを伸ばす活動をする取り組みが広がっています。それが、小規模多機能自治、地域運営組織、まちづくり協議会と呼ばれています。

その小規模多機能自治、地域運営組織の相談の中で多いのが、

「若者を巻き込みたんだけど」というもの。

その時、必ず「若者を巻き込むのではうまくいきませんよ」と話をします。

多くの地域運営組織の方々は、高齢の方が多いです。若者に参加してほしい、後継者が欲しい等考えることはよく理解できます。

しかし、自身の団体の部会にどう若者をいれるのかという視点に終始していることが多いのです。

まさに天動説。自分たちが中心に世界が動いています。

それを、自分たちが動いていく地動説に変えていかないといけません。

若者の活躍する場作りのために必要な3つのステップがあります。

1、若者とのギャップを理解する

2、地域の課題の問題構造図を考える

3、 若者の立場に立って活動を考える

一つ一つ説明していきます。

1、若者とのギャップを理解する

実際に企画し運営をになう高齢者と若者では、意識が全然違います。

困りごとも違えば、地域に求めることも違います、それを理解するところから始めた方がよいです。

そのとても有効な手段が「中学生以上全住民アンケート」です。

いくつかの地域でアンケートをお手伝いさせていただいておりますが、この世代別分析が一番楽しいとことです。

例えば、「婚活」が顕著です

ある地域では、60代以上の人は「必要」!ということで、必要な項目の順位が3位でした。

しかし、対象者である30代、40代では婚活は最下位。

この地域では余計なお世話ということがわかりました。

また、 休日を聞いてみるもの良いでしょう。

地域では、当たり前のように、土日にイベントを入れますが、もう、土日休みの20代から40代の人は少なくなってきました。

特に土曜日は仕事になることが多いようです。

2、地域の課題の問題構造を考える

次に、課題の問題構造を考える必要があります。

なぜなら、「この課題の全体像がこうで、若者はこんなことに困っていて、こんな役割を、こんな取り組みをすると解決に向かう」という話にすれば、若者の役割が明確かするからです。

そためには、 誰のなんのお困りごとなのかを明確にすることからスタートしないといけません。

そして、そのお困りごとの関係者が誰なのか書き出して、それぞれの現状と課題を書きます。

それが問題構造図となります。

一つ、例として書いてみたのが、下記の「小学生の通学路の危険問題構造図」です。超粗々です。

これをPTAに提示して話をすれば、絶対PTAを中心に小学生の親は、この取り組みに参加しますよね。

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お年寄りにもよく言われることですが、大切なのは出番と役割です。若者に、この役割で、この役職で、とお願いすることが

誰でもいい若者ではなく、「あなたが必要」となるのです。

3、若者の立場に立って活動を考える

そして、最後に若者の立場に立った活動についてご紹介します。

若者の活躍する場作りの3つの視点があります。

① 出番と役割

上記した問題構造図をつくると、課題の関係者が見えてきます。そしてその人たちを一堂に集めて、

課題を話し合う地域円卓会議ができるようになります。

その中には、当然若者が役割をもって入ってきます。

② ついでを演出する(若者の都合に合わせる)

自分たちの部会に入れではなく、若者がすでに集まっているところに合わせていく必要あります。

PTAの会合のときに、会議の時間を少しもらうとか、

小学校の運動会に地域行事(特に防災)もいれてもらうとか

同窓会を地域運営組織で開いて、そこで、話をするとか

③ 既存の若者団体と協働する

そして、関市の地域委員会においても若者を主体とした事例として増えているのが、

既存の若者団体と協働することです。

例えば、子育て支援パン教室やマママルシェやっている「ソレイ遊」とう団体がります。

そこは、市の助成金をもらって活動してきましたが、助成金もずっと続くわけではありません。

その間に、桜ヶ丘地域の地域委員会と連携できることになり、

桜ヶ丘地域の親子をメインの対象者にして、桜ヶ丘ふれあいセンターで活動をすることになりました。

それにより、長年の課題だった、資金や会場の問題を解決できましたし、

桜ヶ丘の地域委員会にとっても、子育てイベントができました。

長々と書いてきましたが、

特に大事なのは「受け入れる力」です。

うまくいっている地域のリーダーは、企画力というよりも受け入れる力が優れていると感じます。

まず、何か一つでも、天動説ではなく地動説で若者へ歩み寄ってつながっていけるといいと思います。

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