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巨人菅野投手から学ぶ、フィードバックを取りに行くコツ

さて、今日はジャイアンツの菅野智之投手の復活から学ぶ「”自らフィードバックを取りに行く”価値」をお伝えします。これは、先週やっていた、NHKBS1の「スポーツ×ヒューマン」とテレビアサヒの「Get Sports」という番組で見た内容が元ネタとなっています。

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菅野投手は、これまで最多勝利2回、最優秀防御率4回、最多奪三振を2回を獲得しており、日本球界を代表するエースです。そんな菅野投手は昨年、腰痛などの怪我も有り、防御率と被本塁打ともに自己ワーストを記録します。それでも11勝6敗で貯金を5つ作っているので、十分すごいんですけどね笑

そのような怪我や不調を経て菅野投手は、シーズンオフに入ってからこれまで一度も変えてこなかった、フォームを変えるべきか否か?という大きな問題に向き合います。本人曰く「フォームを変えなかったのは最大の強み」というぐらいフォームをいじることはこれまでしてこなかったんです。
そこで、起こした行動は私達が直面している課題の解決にも生かせる部分が多いなと感じお伝えします。

結論を先にお伝えしますと、菅野投手はフォームを変えます。その結果は、開幕して4試合に登板し3勝0敗。もう見事な復活をとげ、ジャイアンツの首位を支えている原動力になっています。この事実から、私達が日常的に生かせるTipsをご紹介します。

上野由岐子選手から菅野投手への強烈なフィードバック

・先ほどのチャプターでもお伝えしましたが、菅野投手は怪我や不調などもあり昨年は自己ワーストの記録をし、フォームの変更をすべきか悩みます。元々は、フォームを変更していないのが自分の最大の強み。だけど、昨年は腰痛で規定投球回数にもいかず、納得いく成績にはならなかった。
・2つの番組を拝見しますと、「フォームをいじるべきかいじらないべきか、本当はいじりたくないけどいじらないといけないのではないか。それは分かっているけど、本当にそれで良いのか。どうやって変えたら良いのか?」
・もう、こんな不安や怖さを持っているのが伝わってきます。
・そのような中で、今年の年明け福岡でのとあるトレーニングに参加し、ソフトボールの上野由紀子、SB千賀投手と一緒にトレーニングをします。

・菅野選手は福岡に出発する前、報道陣に対してこんな話をしていたようです。
「上野さんと会うのは初めてです。あれだけ大舞台で活躍している選手なので、競技は違えども、心構えとか、確実にプラスになることがたくさんあると思います。新人の頃のようにたくさん質問して、『こいつ、うっとうしいな』と思われるぐらい色んなことを聞きたい」
そして、TV番組の中では練習の合間に、実際に上野選手に質問している映像が流れます。菅野投手は、自分に求めるレベルが自分の中でも年々上がっているのを感じてしまっており、それが苦しい」という本音を吐露します。

ここからの二人のやり取りを文字お越ししたので、ご紹介します。まず、上野選手が返します。

「求める事は絶対悪いことじゃない。やっぱり常に上を求めていかないと」菅野投手が答えます。
「でも、それが自分の首を占めてしまっている感じがするんです。求めすぎちゃって。現実に可能な目標ではあるとおもうんですけど、それを目標に置いているからこそ、それなりの成績になったときに、周りが自分を見る目が自分の目になってしまう」このように周りの評価が上がっていることへの苦しさも吐露します。

ここで上野投手は、その苦しさに甘んじないで上を目指すことの大切さをといます。
「でも、今まで出てきた結果が出なくなったってことは変わるチャンスだと思う。今までとと同じじゃもう通用しなくなった自分がいて、ここから次のSTEPにうつる、いかなきゃいけないチャンスだって教えてくれているんだと思うよ。それをきっかけに新しい自分をみつけて、またそこから積み上げていくことで、また2団目の新しい自分自身が作り上げていかれるから。」
「自分の体の変化と言うか考え方の変化についていければ上にいける。それについてイケなかった人が脱落していく。そこを乗り越えようとしなければならないし
今が分岐点だよ」

私が見る限り、ここのやり取りは菅野投手にかなり響いていたのではないかなと感じます。このやり取り以外にも、上野投手は結構ストレートな言葉を菅野投手にぶつけているんです。
「上手くいっている時は変われないよ。今回は変わるチャンスだよ」とか、
「もしそこでフォームをいじって失敗したらどうするんですか・・・」と話す菅野投手に「それだったら、もっとやるしかないにつながるじゃん」とサラリと伝え、「自分はこう考えているよ。今の自分だったら失敗するんだな。次やるときはもっと色々なものを加えた自分になってやろう。試合に負けることはあったりするけど、1試合負けたとしてももっと大事な試合で勝てばそんな評価いくらでもひっくり返せる。1個や2個の評価でゆらいじゃダメ。」

この言葉はしびれますね。変化の過程であれば、多少の負けはつきものでしょと。それよりももっと大きなものをとりにっているんじゃないの?であれば気にすんなよ、とそんな言葉に聞こえます。

私はここから、上野投手の言葉も勿論素晴らしいのですが、菅野投手のような大エースがアドバイスを受けに自ら足を運び質問する、コーチング的にいうと「自らフィードバックを取りに行った」ことの器の大きさが素晴らしいなと感じました。菅野投手のような投手になると、普通にしていたら周りもアドバイスなんて言いづらいし、言うのもおこがましいのでできないですよね。でも、自分の中では迷いがあり意見を聞きたい。そんなときに、自分がエースであるプライドや実績はわきに置き、「自分が話を聞きたい」という相手を選び質問をして学びにいく、という姿勢に菅野投手の偉大さを感じます。


人の話に耳を傾けた方がいいというのはよく言われますが、野球のように1試合1試合で評価が上がったり下がったりするような繊細な世界では、個人的には話を聞いてためになる人もいれば、全然ためにならなかったり色々説教が始まったり求めているものではないものが振ってきてしまうリスクがあるのが現実かなと感じています。
私達の日常でも同じことが言えるかもしれませんね。ですので、闇雲に話を聞いて受け入れてしまうと逆に混乱する。でも、何もキカナイト何も変わらない。「自分が聞きたい」と思える人、つまり聞く耳(コーチングではレセプターが経っている状態と呼びますが)が立っている人の話をきちんと聞きにいくことが出来るか、というのがポイントなんですよね。これをやった菅野投手と、そのような姿勢を感じ適切な言葉を投げかけた上野投手、二人とも偉大な選手だなと感じますし今後の活躍も楽しみです。

では、この話しから今日から生かせる仕事上のTipsを次のチャプターで話します。

今日、フィードバックを取りに行こう

菅野投手が自分のパフォーマンスを上げるために行った”自分からフィードバックを取りに行く”という行動、これは仕事に置き換えてもとても強力な行動です。

例えばお客様に「私の日頃のコミュニケーションはいかがですか?適切なやり取りになっていますか?」とか「私の行動で何か改善点はありませんか?」と聞きにいったり、上司に「私のパフォーマンス率直に言ってどう思いますか?」と聞きにいくようなものです。

めちゃくちゃ勇気がいりますよね。私は300名以上のクライアントとコーチしてきましたが、業種や職種、役職とわず成果を出してきた多くのハイパフォーマーの方に共通してきたのがこの「自らフィードバックを取りに行っている」ということでした。社内外でアドバイスやフィードバックを聞きに行く人を決めているんですよね。

FBは、日常的に生きてきたら色々と受ける機会があります。で、大体耳が痛かったり言われたくないことを言われたりします。でもこれって、自分が想定していない人やことを言われるからなんですよね。この痛みを軽減するという意味でも「自分から取りにいっちゃう」そうすることで、こちらはFBを受け止める準備ができますので痛みは軽減されますし、きちんと受け止めやすくなります。いきなり言われてしまうと、「あいつむかつくな」で終わってしまうこともありますが、せっかく言ってくれている言葉には何か意味があるので、もったいないこともあります。

ということで、今回お伝えしたいことはこれ。今までで一番チャレンジングなTIpsです。「今日のうちに誰か1人からFBをもらおう!」誰でも良いです。ご家族でも友人でも上司でも部下でも同僚でも誰でもOK。とにかく、自分から「俺の○○ってどう?私の○○ってどう?」と自分からFBを取りに行く行動を起こしてみましょう。それだけで見える世界が変わることがあります。私はどうしようかなぁ。妻に「俺って、このVoicyも含めて結構思いつきで色々やっちゃって時間に追われること多いと思うんだけど、ぶっちゃけどう見えている?」と聞いてみます。

どんな答え返ってくるんだろうなぁ。「知らん」の一言かもしれないけど、まぁ聞いてみます。

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