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【遠視眼の輻輳過多/プリズムレンズ処方!】トレーニング症例14

■ 輻輳過多の目の人

輻輳過多の主な症状は、近方視をしたときに大きな「内斜位」があります。目が内側に寄り過ぎるために近方視で過度な眼精疲労や複視の症状があります。近くの文字や画面を見ることに苦痛を感じます。

下記過去記事を参考にしてください。


■ トレーニング症例【遠視眼・輻輳過多の人】

〇データ

●#7A(自覚的屈折検査 完全矯正値)

PD(瞳孔間距離)56mm
R  S +2.00 
L  S +2.00 

●#8 #13B(遠方水平眼位 近方水平眼位)

遠方 3△BI(ベースイン)青ライン
近方  5△BO(ベースアウト)赤ライン

近方視で比較的大きな内斜位がある輻輳過多の目


■ AC/A比 実践暗算計算方法

・14△+3△+5△=22△  
・22△÷2.5または(×0.4)=8.8△
・AC/A比 8.8△ (High)・・・調節性輻輳値

*調節性輻輳とは、1D(ディオプトリー)変化した際のプリズム変化量値

【計算解説】
PD56mm 1m(1D調節)先のものを見ると5.6△打ち寄せします

近方視は40cm(2.5D調節)します。そのため近方視での内よせは、14△になります。(5.6△×2.5△=14△)

注:上記イラスト太いグリーン矢印「15△」になってますが「14△」になります

遠方の斜位・・・3△BIです。目が安静位で、軽外斜位です。プラス(+)します(上記イラスト・青ライン)

近方の斜位・・・5△BOです。目が40cmの距離を調節(輻輳)すると中度内斜位のためプラス(+)します(上記イラスト・赤ライン)

このように脳内でイメージしAC/A比を頭の中で計算します。


■ 両眼視検査【遠方/近方・BI/BOプリズム付加(負荷)テスト】


〇顧客のデータは、下記両眼視検査で行います。


【遠方余力テスト】・・・遠方視上での輻輳力と開散力の確認

◎#11  遠方BIプリズム付加(負荷)テスト(開散力テスト)
(分離 7△ / 回復 4△)

◎#9#10 遠方BOプリズム付加(負荷)テスト(輻輳力テスト)
(ボケ点 12△ / 分離 21△ / 回復 9△)

【近方余力テスト】・・・近方視上での輻輳力と開散力の確認

◎#17AB  近方BIプリズム付加(負荷)テスト(開散力テスト)
(ボケ点 8△ 分離 13△ / 回復 5△)

#16AB 遠方BOプリズム付加(負荷)テスト(輻輳力テスト)
(ボケ点 16△ / 分離 20△ / 回復 9△)

*この顧客は、近方視での比較的大きな「内斜位/輻輳過多」です。上記のプリズム付加テストデータは、太字の「#17ABの 近方BIプリズム付加テスト開散余力」データを注視します。


■ 解説 シェアードの基準からのプリズム処方

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