目の疲れや文字のダブりが完全改善/アスリートには高速スピードに対応できる目を構築【➋調節性輻輳: AC/A比】を確認しよう!
生活全般、車の運転、スポーツアスリート、全ての人に必要な「見る」ための機能 【 ”両眼視" 】
人の両眼視機能をしっかりと判断するには、「調節性輻輳値:AC/A比」の計測と理解が重要になります。
■ AC/A比計測手法
検眼技術者は、「AC/A比」が即座に計算できるように下記の図1を頭にイメージさせることが大変重要です。
今回は「AC/A比:調節性輻輳値」を簡単に計算できる方法を解説します。
AC/A比を確認することで、「疲れる、見えずらい、文字がダブる、頭痛がする。アスリートはスピードに反応が遅れる、距離感が取りづらい」などの原因と解決方法が自然と見えてきます。
【検査手順】
➊ 遠方における水平眼位検査を行う(#8)
⇓
➋ 近方における水平眼位検査を行う(#13B)
⇓
➌ AC/A比の計算
◎理想的な "AC/A比" は【瞳孔距離:PD60mm】の人の場合で考えると、遠方斜位(#8)近方斜位(#13B)共に斜位がない場合 "AC/A比" は「AC/A比:6△プリズム:normal」となります。
即ち "1D(ディオプトリー)" の変化 (調節/レンズ度数) でのプリズム量を差します。
【詳細解説】
PD60mmの人が1m先の物を見るには "6△(プリズム)" 使いますね。(1△プリズムとは、1m先の物を見た時に1cm基底方向にズレることです)
さらに40cmの距離を見るためには、 "2.5D(ディオプトリー)ピント調節力”を使います。
遠方も近方も斜位が無い(0△)の場合は、遠方の6△に近方の2.5Dを掛けることで遠方~近方までの眼球内寄せ”輻輳によるプリズム消費量”がわかります。
【遠方〜近方40cmプリズム消費量】(小数点切り捨て)
◎ PD55mmの人 : 5.5△×2.5D=14△
◎ PD60mmの人 : 6.0△×2.5D=15△
◎ PD65mmの人 : 6.5△×2.5D=16△
◎ PD70mmの人 : 7.0△×2.5D=17△
【参考例】(遠方、近方共に斜位がある場合のAC/A比)
➊(被検者1データ)PD60mm
・遠方水平眼位(#8)3△BI(ベースイン/外斜位)
・近方水平眼位(#13B)6△BI(ベースイン/外斜位)
PD60mm = 15△ (遠方視線から近方視線までの輻輳プリズム量/下記図)
遠方斜位 = 3△ (外斜位は黒矢印の両眼視眼位の位置より外側にあります)
近方斜位 = 6△ (外斜位は黒矢印の両眼視眼位の位置より外側にあります)
◎暗算で計算すると(上記図を頭に描き斜位の方向と量を+/ーします)
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