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みんなが見てるのは失敗ではなく、その後のあなたのふるまい

こんにちは、自分らしい幸せなキャリア実現パートナー、佐藤千鶴です。

NOTEでは、30年以上にわたって日本企業や外資系企業で働いてきた私の経験から、「先にこれ知ってたら、もっと楽しく仕事やれてたかも」というヒントをお届けしています。

第18回目のテーマは、「みんなが見てるのは失敗ではなく、その後のあなたのふるまい」です。


失敗はなくならないけど


失敗。私も今思い返しても「本当に申し訳ない」と叫びたくなる失敗。夜、布団に入ると急に浮かんできて「ああ、私なんてもうダメ、何もかもダメ」といまだに私をさいなむ失敗。数えきれない失敗してきました。

「失敗は成功の母」といった「失敗から学びましょう」と私たちを諭し励ます名言や教訓もありますが、失敗の渦中にいるとき、そんな言葉はなかなか耳に入りません。どうしたら好転するかもがいてみたり、ただただ自分を責めたり、誰かのせいにしたくなる黒い感情が押し寄せたり。自分の事で精一杯。それ、本当にわかります。

だから、これから書くことは今まさに失敗の渦中にいる人向けではありません。嵐が少し収まり、周りの声が少し聞こえるようになってきたけれど、まだ心がジクジク痛む、そんな人に向けてです。

「その失敗は消えないけれど、その後どうふるまうか、それを周りは見ている」について私の経験をお話ししたいと思います。


新ブランド立ち上げプロジェクトの大失敗

私がプロジェクトリーダーをした清涼飲料水のブランド立ち上げの話です。結構な額の予算をもらったプロジェクトなのに、結果は散々なものでした。商品は店頭から瞬く間に姿を消しました。この失敗で、私は「たいしたことない自分」を突きつけられ、鼻をへし折られました。それまですいすいきていたキャリアの中で、初めての大きな失敗でした。

失敗直後の私は、悔しさや恥ずかしさ、敗戦処理業務でいっぱい、いっぱいでした。さらには「誰かのせいにできないか」とまで考える自分もいました。そんなピリピリ、イライラした私に家族から投げかけられた言葉です。

「失敗の二次被害発生中」

そう、私は自分の失敗だけ見ていて、周りに大迷惑を及ぼしていたのに気が付いていなかったんです。多分家だけでなく、会社でもそうだったんだと思います。


周りが見ているのは失敗そのものじゃない


失敗そのものよりも、その後の態度がどうだったかが周囲の記憶に残ることが多いです。みんな、誰もが失敗することを知っています。その後その人がどうふるまうのかをじっと見ているのです。

ウォルマートの創業者サム・ウォルトンはこう言っています。

「失敗したら少しでもユーモアを見つけなさい。あまり深刻に考え込まないことだ。あなたがリラックスすれば、周りもリラックスする。」

家族の言葉で少し肩の力が抜けた私に、営業部の先輩が声をかけてくれました。

「ここまで瞬殺されると逆に清々しい。この最短記録、語り草になるぞ。」

失敗そのものを笑い飛ばしてくれる先輩の姿に、私はまた少し楽になりました。

まさにテイラー・スウィフトの言う通りです。

「失敗して恥ずかしい、それは誰もが経験すること。そこから立ち直り、前に進んでいく。そして、そんな時もあなたのそばで失敗を笑い飛ばしてくれる大切な人に気づく。これこそがあなたへのギフト。」

失敗は、大切な人や支えてくれる存在に気づく機会でもあるのです。

そこからようやく、「なぜこの商品は失敗したのか」を自分の事として向き合う気持ちになれたんだと思います。


自分の、そして他人の失敗を笑い飛ばせるようになったら


この経験は、私を少し変えました。自分の失敗を受け入れることで、他の人の失敗にも共感できるようになったのです。以前の私は、他人の失敗を冷ややかに、批判的に遠くから見ていることがありました。しかし、それがどれだけチームのやる気や雰囲気に悪影響を与えていたかにいまさらながら気づいたのです。

失敗を受け入れ、笑い飛ばせるような雰囲気のチームは、新しいアイデアが生まれ、試してみようと動き始める。「安心安全」な環境ってこんなところなんだなと思いました。


失敗を恐れないチームにするために


失敗の直後は、ただ自分を責めたり、現実から目を背けたくなります。でも、少し落ち着いて周囲を見渡せるようになったら、自分の失敗と向き合う姿勢に目を向けてみましょう。

失敗そのものではなく、その後の行動を周りは見ています。あなたが自分の、そして周りの失敗を笑い飛ばすことができたら、チームは失敗を恐れず前に進んでいきます。失敗と向き合う姿勢次第で、自分らしい幸せなキャリアを築けるかどうかが変わってきます。

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