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人の意見に振り回されない子供を育てる

突然ですが、親である皆さんは子育てをする中で、子供が意見を言ってきた時にどう対処していますか?突拍子もないことを言い出す我が子に対してどう接していますか?自分のお子さんが他の子と違うと感じた時、どう話をしていますか?

日本の文化では、「普通」という曖昧な基準を子供に当てはめることが多く、子供たちがどこか「普通」を意識して生きていることがあります。曖昧なと言いましたが、「普通」というのは基準になりません。何故なら「普通」を基準とすると周りを意識して他の人と自分を比べることになるので、そこから勝手な基準を自分で決めて他の人の真似事ばかりする子供が育つのです。

日本を一歩出ると、その日本での「普通」の基準がたちまち通用せず壊されてしまいます。そうした状況で伸び伸びとする人もいれば、やっぱり日本の外は怖いと日本へ逃げ帰る子供たちもいます。お父さんお母さんはこの言葉を聞いたことはありますか?

”あなたの時間は限られている。だから他人の人生を生きたりして無駄に過ごしてはいけない。ドグマ(教義、常識、既存の理論)にとらわれるな。それは他人の考えた結果で生きていることなのだから。他人の意見が雑音のようにあなたの内面の声をかき消したりすることのないようにしなさい。そして最も重要なのは、自分の心と直感を信じる勇気を持ちなさい。それはどういうわけかあなたが本当になりたいものをすでによく知っているのだから。それ以外のことは、全部二の次の意味しかない。”

これはアップルの創始者、スティーブ・ジョブスの残した格言です。人間のひとりひとりの人生の時間は限られています。他人を基準にして生きる時間が無駄であり、この世に生まれた以上、自分の本能にしたがって生きなさい、という言葉です。

昨今、日本ではインターネットで「炎上」という言葉がよく聞かれます。インフルエンサーや、政治家、YouTuber、芸能人などの身に起きたこと、発言したことに対して、集中砲火的に不満や文句、ひどい時には誹謗中傷が集まる現象です。親である皆さんに聞きます、こんな炎上に加担するような人間に自分の子供を育てたいと思いますか?恐らく、ほとんどの場合、その答えはNOでしょう。しかし、実際には、日本にそうした文化が形成されてしまっているのです。その根本的な原因は、自分を確立することなく年齢を重ね、大人になっても周りの意見に流される「普通」を目指す癖がついてしまっているからです。

中国でも、台湾でも、韓国でも、欧米においても人と違う意見、突拍子もない意見をいう子供は、親も耳を傾けますし時折「すごい発想だね」と褒められることも多く、子供たちは大人になるまでに自分の物の見方を確立していきます。違いが良いことなのです。ですから冒頭でお聞きしたような、自分のお子さんへどう対応するのか、それはきちんと意見を聞くこと。成熟していない彼らの意見が稚拙に聞こえることもあるでしょう。でもそれは、人間としての発言として敬意を持って聞かなければいけないのは、子育てをしている私たち親の義務なのです。私たちがそうした姿勢で話を聞くように努力することで、私たちの子供は他人の違う意見に耳を傾ける姿勢をも覚えていきます。そして人の尊厳を守れる人間と成長していくのです。

もし、他人の意見に流される我が子を見つけたら、是非、この一言を言ってみてください。

「他の人の意見に流されるのは格好悪いし、自分の意見がないのは悲しいことだね」

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