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作った人の数だけバリエーションがあっていい

広島のお好み焼きについて、先日記事にした。

ここだけの話、その記事を書きながら、久々に作りたくなっていた。
そう思い始めたらすぐやりたい…で昨日中華麺を買ってきた。

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小麦粉を水で溶くだけの簡単生地はサラサラ。

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これをホットプレートに薄く大きくクレープ状に広げ、キャベツ、モヤシ、天かすなどを載せる、というか盛る。
大阪のお好み焼きと違って広島は具材にまとまりなく散らばるし、すぐ横で中華麺や卵を焼かなくてはならないのでフライパンではやりにくい。

調べたレシピの分量通りだが、キャベツがかなり少ない?
いったい店ではどれだけのキャベツを盛っているのだろう。

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しばらくこの状態で焼き、クレープの縁がめくれ上がってきたら、肉を載せ、生地を回しかける。

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両手にコテを持って一気に裏返す――成功!

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これでクレープがフタとなって、キャベツやモヤシが蒸し焼きに。
上からコテで押しつけて水分をほどよく飛ばしていく。

このあと別に炒めた中華麺と卵を下に敷き込むのだが…
おや? キッチンにもう一つ分?

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キャベツがほぼ隠れているが、小麦粉、卵、すりおろしたヤマイモが勢揃い…ということは大阪だ!

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混ぜると広島とはまったく別物になっていく。

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フライパンに丸く落としてしばらく放置。
大阪は生地がまとまっているので、フライパンで十分。

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縁が少し乾いてきたところで肉を載せるのだが、広島との違いを比較しやすいようこちらにも中華麺を投入し、大阪でいう「モダン焼き」に。

生地の上に、別に炒めた中華麺を載せてから、肉。

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これを裏返し、フタをして5分ほど蒸し焼きにする。

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広島も炒めた中華麺、割り落として薄く広げた卵を、本体の下に順に敷き込んで裏返して完成。
大阪のモダン焼きにも壇上に上がってきてもらう。

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大)自分、生地ペラペラやん。そんなんでバラバラならへんの?
(そちらは生地薄いですね。それでバラバラにはならないんですか)

広)これがお好み焼きじゃけしゃーなーよ。あんたゴテゴテしとるね。
(これがお好み焼きですから大丈夫ですよ。そちらはゴテゴテしてますね)

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ソースを塗り、削り節と青のりをかければできあがり。

いろいろな層を重ねながら、ギュウギュウ上からコテで押して作る広島。
対して、最初から混ぜ込んで、押さえずにフワフワを目指す大阪。

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広島はキャベツやモヤシがそのままに、それぞれの味が楽しめる。
大阪はまさに渾然一体、強いていえばやはり粉の存在感が前面に。

広島、大阪、どちらもおいしい。
お好み焼きは作った人の数だけバリエーションがあっていい。
だから「お好み」焼き。

(2021/10/18記)

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