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エンドレスなハンディファン中毒

携帯型のミニ扇風機、ハンディファンが全盛だ。
自分は持っていないが、高校生を中心にすでに多くの人が手にしている。

涼しいのだろう。
気持ちいいのだろう。

でもなぜかガンガンに冷房の効いた電車の中でも使い続けている人は多い。
寒いくらいの車内だが、どうにもファンは止められない様子。

家の扇風機で身体に風をあてつづけると、たとえ弱風でも1時間で皮膚温度が1℃下がるといわれている。
周囲の温度は変わらないのに自分だけが下がるから、止められない。

近距離から局所的に風をあてるハンディファンなら、より集中的にその部分だけ体表温度が下がり、周囲との温度差が際立つに違いない。
うちわや扇子のように手を動かさないから、より効率的に冷えるだろうし。
冷房の効いた場所ではさらに冷たい風を身体に吹きつけることができるからなおさら止められない。

涼をとるつもりが結果的に暑さを生み、さらに涼をとる必要が生じる。
エンドレスなハンディファン中毒といえるだろう。

この中毒が高じてハンディエアコンとか言い出したら…
ファンは排熱を生まないからご自由にどうぞだが、エアコンを各自が持ち歩くようになったら怖い。
カーエアコンですでに実用化された「自分の周囲だけを涼しく」する発想が、いつ「自分だけを涼しく」に変わってもおかしくない。

(2021/7/30記)

チップなどいただけるとは思っていませんが、万一したくてたまらなくなった場合は遠慮なさらずぜひどうぞ!