汗をかかない運動会

運動会が必ずしも秋の行事と限らなくなって久しいが、やはりあちこちの校庭から賑やかな歓声が上がると秋を実感する。

子どもの頃、規律ばかり重んじる練習は面倒くさくてイヤだったが、当日になると、朝の開会式のひんやりと張りつめた空気にひそかに闘志を燃やし、競技の進行とともに増すまぶしい熱気に心地よく疲れ、夕の閉会式では力を失った太陽に戦いの終わりを感じるのが好きだった。

しかし最近は運動会を体育館で開催するところもあるらしい。
雨天順延は困る、日焼けもよくない、土ぼこりもよくない、からか？

太陽を見ることなく屋内で走る子どもたちを想像して違和感を覚えた。
ヘタすれば冷房でも効いた中で開催される、汗をかかない運動会。

それなら別にやらなくてもいいのでは？　と思うのだけれど。

（2014/9/19記）