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「あちゃぁ、しまった…」が聞けなかったのは残念だけど

昨日2/1は26回目の結婚記念日。
今年は「あちゃぁ、しまった…」とはならなかった。

「あちゃぁ、しまった…」というのは昨年の今日、この記事に書いた。
結婚記念日をかみさんが25年忘れ続けているという話だ。

こっそり作った料理でサプライズするのが常になった。
「え、この料理、今日は何なん」
「何の日?」
「あちゃぁ、しまった…」
というシナリオは毎年同じなのに、飽きもせずかみさんは忘れ続ける。
でも僕はその「あちゃぁ、しまった…」を聞くのが好きなのだ。

ところが今年。
事前の諜報活動によると、かみさんは記念日を察知しているらしい。
数日前、「シャンパン買わなアカン」と鎌をかけてみた。
あっさり「うん」というかみさんの反応がすべてを物語る。
あぁ、やっぱり。

サプライズなら数百円のスパークリングワインでも十分ネタになると思っていたが、こうなったら驚きより味だ。
そう思って選んだのが神戸スパークリング。

Kobe Sparkling
神戸市内産シャルドネ・リースリング・シナノリースリング

神戸には神戸ワイナリーがある。
地中海に似た気候の神戸で穫れたブドウのみを使ったワインを醸造する。
1983年に誕生して注目されたが、農家からの原料ブドウ全量買取制度が仇となって品質を大きく落とした。
できの悪いブドウでも全量買い取るとなると、農家は怠慢になるし、ワインの味は当然落ちる。

その後、制度を見直し、製品の改良も重ねて信頼回復に努めてきた。
そこに2018年、「日本ワイン」カテゴリーの新設という朗報が重なる。
以前は輸入した果汁や原料ワインで国内製造したものでも名乗れた「国産ワイン」という呼称がなくなり、国産原料で国内製造したもののみ「日本ワイン」と名乗れるようになったのだ。

神戸ワインはもちろん「日本ワイン」。
これを弾みとして神戸ワインは息を吹き返した。
2019年に開かれたG20大阪サミットの夕食会にも日本ワインを代表して神戸ワインが提供され、世界の食通である首脳らを唸らせたという。

昨日はそんな神戸のスパークリングを用意した。
料理は、小アジのブカティーニ。
ブカティーニとは、太くて穴の開いたパスタのこと。
味の濃いソースによく合っておいしく、よく使う。

その他、シュリンプサラダ、バゲット、イチゴ。
このところの体調不良が全快したとは言いがたいので、メインも含めてあれこれ手抜きをさせてもらったが、味はすこぶるよく。

「あちゃぁ、しまった…」が聞けなかったのは残念だけど。

(2023/2/2記)

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