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妊娠したくない娘と妊娠したかった母親


※妊娠願望のある方、現在妊娠中の方は読むのは自己責任でお願いいたします。


最近、母が長く付き合っていた彼と別れました。


原因は「妊娠について」


私の母は私を生む前だか後だかに

どうやら流産を経験していました。


私が小学生のころから二人になる時間のたびに

きょうだいがほしいか幾度と確認され、いつの間にか

そういった時間が減り、消えていきました。


確認されていたのには流産以外にも理由はあって

私が一人っ子であり、母はシングルマザーだったから。


とはいえ私は放課後ルームや祖母が近所だったのもあって

完全に一人ということはありませんでした。


一人だったとしてもテレビもあったし。

図書館や知り合いの家での家事を教えてもらったり

小学生にしては逃げ場所の確保が多かったです。


そう、私には依存先を分散することができていたのです。


母親の話に戻ります。

母は数年前に血を吐いて救急車に運ばれました。


原因は子宮内膜症(筋腫だった気もする・・・)


そのまま手術も決まり、今後子供を授かることは

不可能となりました。


その日がなかろうともう諦めてはいたのでしょうが。


そして母が彼と別れたのが

「彼が子供を嫌いだと嘘をついていたから」だったのです。


私は双方の話ではなく母の話しか聞いていないので

偏ってしまいますが書きたいと思います。


どうやら彼は休みの度に親戚の子に会いに行っていたらしいのです。

それで母が彼に子供すきじゃんっとなったらしい。


わたしはこれを肯定も否定もしません。


なぜならここで大事なのは

「親戚の子に会いに行ってる」から。


タイトルに戻ります。

妊娠したくない娘と妊娠したかった母親


性別も年齢も環境も違いますが

母の付き合っていた彼と私に共通していて

母だけにないものがあります。


・自他の境界線がはっきりしていないこと。

・依存先の確保がないこと。


親戚の子に会いに行ったのはあくまで「親戚」に含まれるし

他人の子供であるからかわいく見えている。


彼が傷つけないために嫌いと伝えていたところに関しては

私も、結果的に母は傷ついてるのでどうなのかと思います。


そこからまあ別れに発展したのですが、

母は自暴自棄になりお酒をよく飲むようになりました。

酔いがまわると度々、

「養子縁組も調べていた」など発言されました。

それもかなり泣きながらなど。


そうかそんなにも二人の間に子が欲しかったのだな。

(私の感情は確認もせず・・・まあいいけど)


私が小中高、どれをとっても自由に過ごせていたのは

まぎれもなく母のおかげだと思う。


しかし彼女は依存先を今まで正しく作ってこれなかった。

私を理由にするのは容易ですね。

メイクもファッションも目を当てず、

固定して好きな趣味もないし、言い方は悪いが

働くこと以外に何もできないのだ。


代わりに年単位で隣にいる男は変わっていた。

だからってめちゃくちゃ遊んでたわけじゃない。


たまたま数回母の事後などに遭遇してしまったことがあり

正直、いまだに気持ちが悪くなってくる。


あろうことか自他の境界線ができてない母は

思春期の私に「セックスが下手」などの話までしてきた。

こうなってくるともう性教育を超えている。


酔っぱらう母親に戻るが、

そのころに私としてはとても重い言葉を受けた。


「言っちゃいけないのわかってるけど、孫抱きたい」


言っちゃいけないと言っているのは

成人からわたしが子供を産む気はないと伝えているからだ。


わかっている、自身の言葉も母を傷つけているだろう。


だけど


自分が不可能であることを実の娘に押し付けるというのは

叶わなかった夢をあんたが代わりに叶えてと言ってるもの。


この人が酔って話すのはいつも

「娘が大人しくていい子だったときの記憶・成長する前の赤子のときの記憶」がほとんどなのである。


今はお酒を飲むことが一切なくなったので言われることはないが

でも妊娠に関しては踏み込んでくる。


わたしが妊娠したくないのは


「母との感情のやり取りすらできないのに、

なおかつ母の感情をコントロールするのも辟易だったのに

妊娠することはできないし、母の境界線のない男関係も含め

吐き気がするほど呪われているから」


さすがにそう伝えてはいないが本音である。


たまに衝動的に頭の中で

倫理的なものがうずうずと苦しんでいるときがある。


私がもし妊娠してしまったら


怖くなって妊娠の間に心中してしまおうか、

産んでから消したら母は絶望してどうなるだろうか


それくらい私は


妊娠したくない娘です。


言っちゃいけないとわかっているのに

言われたことを、きっと一生消えないまま


今までお互いのことはまるでなかったように

また普通に会って普通に買い物行って過ごしています。


あの言葉がどれだけ傷つけているかも知らずに。

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