無本番・練習日記2021年9月16日~9月12日

2021年9月6日(月)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
音階(C-dur , a-moll)
エチュード(ホフマイスター、ヴュー)
 バロックヴィオラはジェミニアーニの9番で、13番の時に得たヒントを土台にして、楽譜を見る視点を変えた。今まで漠然としか見ていなかった大譜表の下段にも着目する。ヴァイオリン用に書かれた譜面なので音を具体的にイメージするには記譜されたものを5度下げる作業が必要になるけれど、その一手間を加えずとも音符の景色を見れば何となく流れの想像はつく。カール・フレッシュのスケールシステム(音階教本)では出来ない練習だろう。
 モダンヴィオラでは音階の後、ホフマイスターとヴュー、時代の違う2つのエチュードで、先週の練習で気付いたことがどこまで使えるのかを試す。まだまだ気を抜くと「拍子をカウントしただけの弾き方」になってしまうから注意が必要だけれど、これはどちらにも使えることが判明。新型コロナの影響でこれ以上予定変更が増えなければ合奏系の授業がどこかで始まるはずなので、これがアンサンブルにどう活かせるのかも試せれば嬉しい。

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2021年9月7日(火)
音階(C-dur , a-moll)
ボッケリーニ:6つの弦楽三重奏曲 Op.14-6
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
 「演奏」という行為は優雅に見えて、意外と日常であまり使わないような筋肉が働いていたりする。優雅そうに「見える」、楽そうに「見える」。スポーツ然り、職人の技然り。何事も、そう見えることほどハードなのかもしれない。ヴァイオリン・ヴィオラも物理的に筋力でどうこうすることはないけれど、目の前の音楽に向き合って身体を順応させると、胴回りの筋肉が働いているのを感じることができる。
 今日の練習は手短に。ボッケリーニのOp.14はとうとう6曲目まで来た。あとは合わせるだけ。いつになるだろうか。ホフマイスターは学生時代に試験で弾いた9番を。

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2021年9月8日(水)
練習お休み。

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2021年9月9日(木)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
 今日の練習はバロックヴィオラに絞った。もとい、思いの外こちらの練習に時間が掛かってモダンに辿り着けなかったと表現した方が近い。
 ジェミニアーニの8番を、下段の低音パートと照らし合わせイメージしつつ弾く。数字付き低音なので和声もイメージできるのが良いのだろうけれど、残念ながら一瞥して和音をイメージできる域には達しておらず、弾きながらイメージするのは低音の音とリズムの大まかな流れが精一杯。それでもある程度納得してから先へ進める練習は骨が折れた。傍から聞けば(モダン楽器的には)技術的な難しさも派手さもないように聞こえるかもしれないけれど(実際言われたことがある)、こちらにはこちらの、モダンとは違う面での難しさがある。数日弾かなかったにもかかわらず楽器が部屋で反響するくらいに鳴ってくれたのは有り難かった。

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2021年9月10日(金)
音階(C-dur , a-moll)
ヴュー:音程のための10の練習曲
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
W.A.モーツァルト:交響曲第35番『ハフナー』ヴィオラパート
 昨日バロックしか弾かなかったため、今日はモダンの音出し日とする。音階を弾いてヴューの5・6番、ホフマイスターの10番。練習曲に移った辺りから、音符の適正体重のようなものについて考え始める。
 人間がそうであるように、音楽を形成する音符にも適正体重のようなものがあるのではないだろうか。音楽が前に進まないように感じられるのは、音楽やフレーズの感じ方もさることながら、出している音、弾いている音符が適正体重からオーバーしていれば、太った身体と同じように重く感じられることだろう。そしてそのしわ寄せは必ずどこかに現れ、新たな場所に弾きづらさを生み出す一因になるのではないか。
 「小節内での音符のレイアウトを考える」「一音一音の適正体重を考える」この2つを柱にしたら、今までその場でドタバタするだけだったヴューの練習曲の音楽が俄かにスムーズに前に進み始めたのは爽快だった。
 音符の適正体重を考える時、やはり休符は音を出す音符よりデリケートなものと知る。曲を思い出すためにと軽く弾いた『ハフナー』は、ヴィオラパートから覗き見ただけの景色ですら、最後に弾いた時と風景が違って見えた。ただスコアではやはり練習しづらいので、パート譜をどこかで入手しておこうと思う。

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2021年9月11日(土)
練習お休み。

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2021年9月12日(日)
 急ぎ足で練習を行う。内容は主に感覚を鈍らせないためのものとなった。

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