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ヴァイオリンの歴史分析

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ヴァイオリンは武器の弓から始まり、1枚の板を経て、中世フィドル、ヴィオラ・ダ・ガンバと発展して、現在のデザインにたどりつたと考えている。 その発展過程を、私から見た「問題と対策」…
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2022年10月の記事一覧

歴史 一枚板から「中世フィドル」へ

今回は、ヴァイオリンの歴史の話しを進める。   前回、ヴァイオリンには1枚の板だった頃があ…

歴史 横板の薄さで「しなり」を作る

「中世フィドル」は、武弓から一枚板と経過しているので、 おそらく最初は、かなりサイズの大…

歴史 表板をアーチ状にした理由

「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は、横板を薄くして、大型化をすれば 魂柱だけで裏板中腹をしならせ…

歴史 表板に「バスバー」が登場

「ヴィオラ・ダ・ガンバ」で採用した表板アーチは、 弦の張力を内側に溜め込まずに、ふちまで…

歴史 裏板をアーチ状にする布石

「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は16世紀から18世紀と長く使われたようで、 その間の工夫を裏板に見…

歴史 「初期ヴァイオリン」の開発

さて、歴史の話しを進めていく。   「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は、私の想像では、 最初はもっ…

歴史 「コーナー」で横板を押し曲げる

 前回の「横板を傾ける」話しの続き。 「初期ヴァイオリン」は、アウトラインが外に膨らんだ部分は強く、 中腹方向に弱くして、表板から裏板を押し曲げたい。   つまり、押し曲げたい中腹部分の横板を傾ければよいわけだ。 そして、その仕組みは現在のヴァイオリンに既に在る。 ひょうたん型のアウトラインに外に出っ張っている部分、 「コーナー」である。 「コーナー」に力を加えることで、 ひょうたん型を外に押し曲げ、横板を傾ける。 そして、さらに「コーナー」に力を加えやすいように 表板アウ

歴史 平坦な裏板をアーチ状に

「コーナー」で横板を押し曲げる、の話しを続けます。   表板の「コーナー」を外に押し出すこ…