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SaaSサービスとChatGPTのAPI連携している注目サービス4選

2023年3月に「ChatGPT API」がOpenAI社よりリリースされ、瞬く間にIT企業にとどまらず業界横断的に利活用が進みました。既存のAPI連携の仕組みを活かしてSaaSサービスとChatGPT APIをつなげたことで、ビジネスシーンからライフスタイルシーンまで利用機会が広がっています。

この記事では、ChatGPT APIを理解するために、API連携による企業側のメリットから、ChatGPTとAPI連携する方法、身近なSaaSサービスまでを紹介します。ChatGPTとSaaSの連携に関する特徴について知りたい方や、ChatGPT連携サービスの活用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1.ChatGPT API連携で活用できることの紹介

ChatGPT APIとSaaSサービスの融合することにより、APIを介して自然言語処理に関するタスクをより簡単かつ効率的に実行できるようになります。ChatGPT API は、ライティング生成、電子メール生成、データ分析などでSaaSサービス製品の支援を可能にします。SaaSサービスとAPI連携をすることによるメリットは、主に以下の4つの理由が挙げられます。

人的負担を低減
ChatGPT APIを活用することで、企業は自動化されたテキスト処理によって、人的リソースの負担を軽減できます。

新たなビジネスチャンスの創出
ChatGPT APIを利用することで、新たなビジネスチャンスを創出できます。ビジネス向けの実用的なアプリケーションの展開に適しています 。 

リアルタイム応答が実現
ChatGPT APIはリアルタイム処理を可能にします。顧客からのリクエストに対して即座に返答できるため、顧客はより迅速にサポートを受けることができます。

パーソナライズされた製品の推奨事項を作成する 
ChatGPT を製品紹介ページに統合することにより、顧客の現在の興味や好みに基づいてパーソナライズされた製品の推奨事項を作成できます。 

会話型ユーザー インターフェイスの作成 
ChatGPT APIを使用すると、アプリケーションとサービス用の会話型ユーザーインターフェースを作成できます。   

SaaSとは
次のアドレス先の記事で解説。

2.ChatGPT API連携によって実現可能な機能 

API連携を進めることで、さまざまな新しいSaaSサービスを創出することができます。
実現可能な基本的機能を体系的に分けると、次のものがあります。

マーケティング支援
客観的な情報分析に基づき、顧客のフィードバック、レビュー、意見の収集と分析を支援、市場分析など多角的なマーケティング分析を実現します。言葉のニュアンスを検出し、顧客のコメントの背後にある感情を判断できます。

チャットボット
チャットボットは既存のデータに基づいて、顧客とのコミュニケーションに対してよりパーソナライズされたアプローチを提供できます。 CRMやマーケティング自動化ツールなどの機能との統合も可能です。

レコメンド機能
Webサイトの製品データベースとの連携を図り、顧客が考え悩んでいる製品についてプログラミングをもとに自動で推奨することができます。たとえば、類似の記事を推奨するメディアサイト、製品を推奨する eコマースサイトなどに一般的に適用されます。 

テキスト作成
利用シーンには、企業内のレポート作成支援や議事録の作成、動画の要約と書き起こしなど人出で作業をしていたものが、API連携を図ることで作業を自動化、効率化できるようになります。

3.ChatGPTのAPIキーを取得方法

(ⅰ)ChatGPT/Open AIのアカウント作成
こちらにアクセスして、「Sign up」ボタンをクリックし新しいアカウントの作成を開始します。氏名やメールアドレス、電話番号の入力が必要です。

(ⅱ)APIキーを取得
こちらのAPIのページに移動します。「+ Create new secret key」ボタンをクリックすると、新しいAPIキーが自動作成されます。注意点として、セキュリティ上の観点から、APIキーの表示は1度きりなので適切に書き留めるなど保存が必要です。

4.ChatGPT API利用に係る留意点

ChatGPT APIをSaaSと連携する際には、気になるいくつかの留意点が存在します。次に、利用する際の留意点について紹介します。

トークンの消費・料金発生
ChatGPT API料金は「トークン数」に基づいて計算されます。この「トークン数」とは、テキストデータをAIモデルが理解できる形式に分割した単位のことです。

入力トークン数と出力トークン数の合計に、使用モデルにおける利用単価をかけることでAPI料金が算出されます。特に、日本語は英語に比べてトークン数が多くなる傾向があります。トークン数の数え方は、英語と日本語で異なり、日本語の方が通常はトークン数が多くなります。APIを活用する際には、料金体系だけでなくトークンの概念を理解することが重要です。

詳細な価格情報を確認するには、OpenAIの公式ウェブサイトをご覧ください。

API連携に係る情報流出リスク管理

顧客が従来のChatGPTまたはAPI連携したものを利用し、プロンプトに秘匿性の高いデータを直接入力した場合、データが流出する恐れがないのかという問題があります。

提供元のOpenAIの公開するプライバシーポリシーでは、APIを利用して入力したデータは、ChatGPTを動かすモデルのトレーニングに使われることを明記しています。ただし、顧客企業がChatGPTをAPI として使用する場合には、これに係らず厳格なポリシーと手順を確実に導入し、プライバシーと機密性を保護するための適切な措置を講じることが求められます。 

5.ChatGPTのAPI連携している(ビジネスシーンに)身近なSaaSサービス4選

次にビジネスシーンに身近なChatGPT API連携が導入されている、SaaSサービスの機能を紹介します。

Slack
Slackとは、グループチャットや音声通話をWebサービスとして提供するSaaSサービスです。2023年5月には、ChatGPTをSlackに組み込んだSlcak GPTがリリースされました。
機能には次のようなことが実現できます。
・個別の顧客に対応したAIメール作成支援機能
・未読のメッセージ要約機能
・顧客インサイトを抽出

参考情報 https://slack.com/intl/ja-jp/slack-gpt

Chatwork
Chatworkは、業務用チャットツールとして洗練されたSaaSサービスの一つです。Chatworkは従来から、APIトークンが公開されておりユーザーが個別に外部プログラムとAPI連携を導入できるようサポートされていました。ChatGPT APIの登場により、ChatworkのAPIと連携が組めるようになり、新しい利用方法が生み出されるだされるようになりました。

たとえば、幼稚園経論の連絡記載業務をサポートする「AI連絡帳」が開発されております。

参考情報 https://corp.chatwork.com/ja/news/2023/07/chatgpt-survey.html

Gunosy
Gunosy株式会社は、グノシーの情報キュレーションアプリ内で、動画コンテンツを自動的に要約し記事化する「動画AI要約記事」を開発し、2023年2月からβ版の提供を開始しました。動画を数行の文章に要約して記事化することが可能です。また、要約された文章から元動画へのリンクも提供され、これらの要約記事は専用のタブで閲覧できます。

参考情報 https://gunosy.co.jp/news/390

BOXIL SaaS
BOXIL SaaSとは、スマートキャンプ株式会社が提供するChatGPT API連携を活用した、SaaS比較サイト・BOXIL SaaS上でSaaS導入を支援するチャットでSaaS提案(β版)ツールです。ユーザーのSaaS導入に関する課題をコミュニケーションを通じて解決するサービスです。有料API連携により、口コミや製品情報、記事などからユーザーの相談内容に合わせた柔軟な回答が提供されます。

参考情報 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000189.000012765.html

6.まとめ

この記事では、ChatGPT API連携による企業側のメリット、実現可能な機能、留意点について解説しました。

ChatGPT APIを活かしたSaaSサービスは、まだ黎明期にあります。企業レベルから個人レベルでの開発・バージョンアップもますます加速し、より使いやすいサービスツールが登場していくことになるでしょう。

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