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『愛国詩集』(詩集Ⅳ)「第三次インドシナ戦争」

1 挨拶

 皆さんこんにちは。今現在、自分はベトナムのハノイに居ます。昨日を以て、テト(旧正月)は終わりました。

 先程、現在執筆中の拙作『人文佳品 剛直な猛省の愛国詩集』の(詩集Ⅳ)「第三次インドシナ戦争」を完成させましたので、以下の通り、文献等と共にご紹介いたします。

2 『人文佳品 剛直な猛省の愛国詩集』

詩文Ⅰ カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルス

窮乏しては困窮し続ける上に、疲労困憊(ぱい)に無知無学ばかり続く…何十世紀にも及ぶ貧民(プロレタ)達(リア)の(ート)道。
成功しては蓄財し続ける上に、富貴利達に争名争利ばかり続く…何十世紀にも及ぶ市民(ブルジョ)達(ワジ)の(ー)道。
支配しては専制し続ける上に、奢(しゃ)侈(し)淫佚に浅薄愚劣ばかり続く…何十世紀にも及ぶ貴族(エリート)達の道。
上からの改革を求めて必死に具申するも、無責任や無関心ばかり、そして、利己や保身ばかり…
中からの改革を求めて必死に要請するも、不義理や嘘吐きばかり、そして、静観や沈黙ばかり…
下からの改革を求めて必死に忠告するも、絶望感や無気力ばかり、そして、怠惰や堕落ばかり…
見上げれば、抑圧や搾取に虐遇を行う貴族(エリート)達への激怒や憎悪が積もる…もういい、暴力革命だ!
見渡せば、抑圧や搾取に虐遇に参じる市民(ブルジョ)達(ワジ)への(ー)失望や悲憤が積もる…さあさあ、階級闘争だ!
見下ろせば、抑圧や搾取に虐遇を被る貧民(プロレタ)達(リア)へ(ート)の憂慮が積もる…万国の労働者達よ、団結せよ!
抑圧からの解放は、必ずしも自由ではない。強暴化に狂暴化に凶暴化…自己治癒に相互扶助を!
凡庸な悪は、善人達や賢人達にも散在する。正当化に固定化に一般化…労使協調に階級協調を!
暴虐の成功の基は正に社会意識と国民性だ。利己心に虚栄心に闘争心…修己治人に平和革命を!

詩文Ⅱ 修正主義

「人間は万物の尺度である」…疎外に陥ること勿(なか)れ。知を知っては、無知を知って、学を知る。
「人間はポリス的動物である」…生れ育つ環境に依存するのが原始、これを超越するのが進歩。
「人間は考える葦(あし)である」…言語や概念に欲よりも遥かに重要で優秀なのが、教育や学習に徳。
「我思う故に我在り」…格物致知した結果、絶対に精確な知識は、唯(ただ)「思考」と「存在」のみ。
「人間は自由の刑に処せられている」…無知には終身刑が、無学には死刑が、教学には減刑が。
ロバート殿…自己責任論に環境決定論が伴ってこそ、個人の自助努力と社会の改邪帰正が成る!
サン=シモン殿…絶望しても、生と学を継続して、慈善事業・公共事業・社会事業への寄与を!
フーリエ殿…社会性と動物性を倫理的に洗練して、有機と物質を精神的に活用していくのが愛!
疎外に陥れば、空想から地獄への道が生じる…しかし、修正は空想から科学への道を切り拓く!
社会改良主義…精察して!想像以上に多様で複雑でしょ?だからさ、少しずつ直していこうよ!
社会民主主義…深慮して!理想なんて現実に及ばないよ?だからさ、時間と失敗をもっと必要!
社会自由主義…円熟して!貴方は皆に由り、皆も貴方に由り、貴方も皆も理に由っているのよ!

詩文Ⅲ スターリン主義 / チトー主義

不徳な無法者が不尽の野望と不断の策謀が懐けば、数多の邪智を得て、大義に深く潜り込める。
無知無学な大衆が理想に惑溺し、暴力から更なる暴力が生じれば、義を装った邪悪が成功する。
知や学に徳を愛するのが善さであり、欠点や弱点に汚点を正しさでは?しかし…現実は厳酷だ…
我が祖国は、数多の暴力に流血や惨死による安定と成功を強さとする…無知な弱者達の自堕落…
祖国の厳寒の中で思い遣りを、祖国の大地の中で学び直しを、美酒と微酔の中で愛国心を錬よ!
愛国戦争と大愛国戦争での戦勝は祖国の誇りか?然り!でも…平時の猛省や向学もまた愛国だ!
「ファシズムに死を、人民に自由を!」…絞首刑を前にしても決して屈しない若き戦士の格言。
我々の多様性を包容しては、我々を一致団結させて、我々と共に自力解放を成功させた、元帥。
「兄弟愛と統一」、 情け深い独裁者にして威厳に満ちた仲裁者の指導に、我々は団結して遵う。
「自主管理」、 そうだよ、どうして経営と労働が絶対に別々なものであろう!?さあ自学自習!
「非同盟」、 実に素晴らしいことかな!加勢も闘争もせずに、自強や融和に努め励む…平和を!
「全人民防衛(The Territorial Defense)」…偉人の死後、我々は共に慟哭(どうこく)し、やがて憎み合っては、殺し合ってしまった…

詩文Ⅳ 毛沢東思想 / 啓蒙思想

ずっと学ばなければ、搾取されて使い捨てられ、一生、ゴミとぼろい道具として彷(さ)徨(まよ)い続ける。
学んでも、すぐに止めれば、内では私欲に隷属し、外では刺激で昏迷し、自暴を自由と見做(な)す。
人民よ、まず何よりも学んでくれ!とにかくまずは学んでくれ!そして必ずや更に学んでくれ!
学んでは、更に学ぶも、やがて止めれば、苦難や危難に戦時の功は、後の罪の遠因となるのだ。
三反五反…ああ、人民よ、どうか法学を学んでくれ!世界は多様で複雑、そして相対で虚無だ…
労働改造所…生計の充足・健康の向上・知識に経験や技能の体得・自己の実現等がある労働を!
百花斉放…親達よ子達の反抗を、教師達よ生徒達の反発を、社長達よ労働者達の反対を聴いて!
百家争鳴…誠心誠意であれば、天時が現れては、地利が生じて、衆智が得られ、人道が生じる。
大躍進政策…知識人達の無心に無責任と、無学者達の無力に無抵抗は、最悪の中の最悪となる。
三年大飢(き)饉(きん)…教育も、学習も、そして食料も無く、遂には何千万人も亡くなるも、猛省は無い。
文化大革命…権力の側に奸悪な連中と辛苦する忍耐強い愛国者達がおり、人民は狂乱し続ける。
改革開放…金は増えるも徳は更に減り、知は増えるも道は更に廃れ、醜い美しさと強さばかり…

詩文Ⅴ クメール・ルージュ

私達の祖国は、自然豊かで、穀物が有り余る程に一杯だよ!質素で素朴な生活と仕事があるよ!
ただ、平和に生きて、お腹一杯食べ、家族や親族と談笑し、友人達や同僚達と協働したいだけ!
またベトナム人達が極秘に、北北東から来ては、私達の国土を通って、南南東へ行っているよ…
祖先達は私達に教えてくれた…そして私達もまた見聞きしている…ベトナムは侵略者と詐欺師。
止めて、本当に止めて!アメリカ空軍が空爆し続けて来る!国の焦土化と数百万人の避難民化!
「自由と民主」という有名無実を以て、あの売国奴の連中はベトナム人達を大量処刑している!
大量の流血に死体がメコン川に!侵略者にして虐殺者のアメリカ・南ベトナム・共和国政府め!
侵略に対して何を以て抗するべきであろうか!?正に他ならぬ統一された強大な民族の団結力!
飢餓…栄養失調に餓死…激増し続ける避難民数と死者数…ああ、どうしてこんな事になった!?
悲しみを通り越して怒りが、悼みを通り越して憎しみが…痛みや苦しみ等を通り越して狂喜が…
民族統一戦線へ入ろう!士気を大いに高め合っては、火器を力強く取って、戦場に突き進むぞ!
聞いてくれ聞いてくれ!アメリカは世界一の経済力を有する国だって!資本に知識も膨大だぞ!
ああ、そうかそうか!侵略者にして虐殺者である奴等の持つ物・為す事・居る人は、全て邪悪!

詩文Ⅵ カンボジア作戦 / カンボジア内戦

攻撃の威力と人命の喪失は比例すれども、人心の反感は反比例するものだ。小学生も分かる事。
虚偽で欺瞞(まん)的であり、そして至愚の支援は、自軍の殺傷力の増強と友軍の暴虐に加勢すること。
小人は大量鹵(ろ)獲に注力し、志士は反躬自省に注力し、君子は人心収攬(らん)に注力し、聖人こそ自由。
不自由を強いる自由を以て他国を侵しては、数多の罪過を犯して、なおも猛攻し続ける愚かさ。
チャンラップⅡでの奇襲と決定的な敗北は至極当然。人心収攬と人民の転向こそが最強の奇襲。
「フリーダム・ディール」だと!?だから、無学な知識人達と博学国は、実に恐ろしいのだよ!
どうして爆弾を落とし続けるのだ!?大規模な破壊と大量殺人を行う自由を行使した先は何!?
殺害するな!!自身の恐怖心を克服しては、先入観を打破して、誤報に誤解や誤認を払拭しろ!
強制するな!!人民の衣食住を充足させて、教育しては、学習させて、数多の選択肢を示して!
「~からの自由」 は主に物質的な豊富で、「~への自由」 は主に知的で精神的な豊富で成るぞ!
悪夢の始まりは、プノンペンの陥落である…狂気が理想に信念や意志を飲み込んでは動き出す。
空爆や侵攻に交戦、飢(き)饉(きん)や病死に戦死…この次は祖国の復興!…ではなくて、大虐殺であった…

詩文Ⅶ 民主カンプチア / カンボジア大虐殺

決して、一言・一人・一事・一時で、国家の存亡と民族の生死の運命が定まる訳ではないのだ。
一言は意識に文化に因って誕生しては、定義されて、使用される。感情や理性に意思の教育者。
一人は男女に集団に因って誕生しては、養育されて、利用される。身体や精神に性格の調整者。
一事は陰陽に社会に因って発生しては、刺激されて、完成される。生死や創壊に有無の実現者。
一時は究極に変移に因って発生しては、形成されて、展開される。過去や未来に現在の形成者。
文化に教育者よ!学徳が皆無であれば、言葉と内容、そして理想と現実が乖(かい)離し、破滅するぞ!
集団に調整者よ!相愛が皆無であれば、人間と人間、そして意志と自然が乖離し、破滅するぞ!
社会に実現者よ!研究が皆無であれば、認識と事象、そして成功と省察が乖離し、破滅するぞ!
変移に形成者よ!確かに極めて甚大な犠牲や代償に死傷の無い歴史的な進歩は無い…理解した!
無知無学であれば野蛮で利己的・暴力的に、不徳博学であれば感情的で狂信的・猟奇的になる。
大衆迎合・権威・反知性…利を見たら義を観、義を見たら知を観、知を見たら仁を観るのだぞ!
公民教育のある民主主義・挑戦を促進させる権威主義・懐疑的で知的な反知性主義…知に知を!

詩文Ⅷ カンプチア救国民族統一戦線

強制移住や強制労働、没収や焼却、逮捕や投獄、洗脳や拷問、厳罰や処刑、そして大量の人骨。
道徳に学習や知識等は死に値するものとなって、殺人に無学や無知等は善と正義とされる時代。
理想を追い求める狂気、知識人達の聡明ぶりに対する恐怖心と逆恨み、この二つが凶暴化の本。
殺しては、更に殺して、殺し続ける…大虐殺は、一人に一党ではなく、一国に一民族の問題だ。
国内の歴史に文化、そして国際の歴史に力関係…一国に一民族ではなく、世界に人類の問題だ。
聖人君子と言えども、真・徳・善・知・美・正を力強く世界中に呼び掛けても、徒労に終わる。
小人愚者と言えども、偽・欲・悪・快・醜・偏を少し集団に囁(ささ)く(や)だけで、国家や世界も乱れる。
ベトナム人達への恐怖は正しいぞ!さあ、次は惨殺だ!殺しては、殺して続けて、殺しまくれ!
激怒や憎悪に殺、その本は深い恐怖心、その基は上からの至上命令、その礎は皆の同調と継続…
頭は、不安や苦痛を忘れようとするが、安心や快楽を深く覚え続けようとする…良心が死ぬ道。
心は、懐疑や批判を忌むこと甚だしいが、正当化や合理化を好むこと甚だしい…狂気が成る道。
祖国と人民を救済しては、解放して、刷新する為に戦おう!さあ今こそ、集結して団結しよう!
皆、偏見・不衛生・無知・粗悪・貪欲・虚偽を徹底的に払拭し、義軍として祖国に帰還するぞ!

詩文Ⅸ ベトナム=カンプチア国境戦争 / シェムリアップ事件 / K5計画

殺人を善いものに正しいものと思い、数をこなし、殺傷自体に正義感や使命感に快楽を見出す。
義軍は勝利で決定されない。殺傷に戦争の終結と平和に和解の希望を志してこそ、決定される。
義軍は勝利で大成功しない。熟慮断行の速攻と救済や解放に自立支援をしてこそ、大成功する。
昔は、老若男女・産学官民・上下強弱等を問わず、皆、一致団結しては、大団結して、戦った。
今は、日に日に、徴兵忌避に敵前逃亡、脱走に亡命が、公然の秘密となり、義軍は存在しない。
農民や貧民の子供達ばかり…赤い貴族達の子供達が極めて少ない…貧富と上下の大差を悟った…
一体いつまで留まるのだ?どうしてカンボジア人達を自立支援しない?正義は不正になったぞ…
昔、大歓迎と深謝してくれたカンボジア人達は、今や我々に、不安感や不快感に恐怖心を懐く…
正義の解放者が抑圧的な支配者へと変貌する時、希望は絶望に、深謝は深い恐怖心へと変わる…
暴言や強要で柬人達(カンボジア)は怯え、軽蔑や支配で柬人達は怒り、過去の柬越戦争の歴史と遺恨が蘇る…
我が軍の浅慮と愚行で、敵の策に騙され、味方は冤(えん)罪を被って自殺し、柬越の関係はより悪化…
K5 … 一に民力の浪費、二に農業の妨害、三に有害な徒労、四に危険な遺物、五に自然の破壊…

詩文Ⅹ 1979年 ベトナム=中国国境戦争 / 1979年-1991年 ベトナム=中国国境紛争

封建(フォンキ)と(エン)旧弊(ラクハウ)の払拭と一緒に、二千年以上に及ぶ宿敵同士の関係を、完全に終わらせたかったよ…
独立を獲得しては、民族を解放して、祖国を統一という共通の大義があった頃は美しかったよ…
憶えているか?共に十万大山戦役で勝利を獲得したことを…宿敵同士の友誼の始まりだったよ…
忘れるものか!膨大な無償の支援と、三十二万人もの極秘派兵で、後方支援してくれた大恩を…
貴国は、弊国の善き恩人であり、頼もしい友人であり、誇らしい同志だったよ…でも短い年月…
ああ、でもこれも忘れないよ!土地改革の強要と、貴国の顧問達の驕慢(きょうま)と(ん)罪過をね!忘れない!
それと、これも知っていたよ!暴力革命と大量虐殺を容認と支援していたことをね!憶えるよ!
周恩来…あの御仁は、国内では隠忍自重を、国外では反躬自問して下さった…涙を以て哀悼を…
ホー主席の遺書…人民への理解と思い遣り、驕慢の排斥と謙虚の深化、猛省の実践は否まれた…
中ソ対立…両国とも、馬鹿だ!大馬鹿だ!至愚だ!疎外に陥った教条主義者達と権力中毒者達!
中越戦争…私達も同じ!人民からの恩を仇で返し、人民の無知な愛国心を悪用した詐欺師達だ!
中越国境紛争…両軍とも今直ぐ撤兵して帰国しろ!文過飾非するな!改過自新を!理世撫民も!

詩文Ⅺ 華人迫害 / カットライ事件

どうして!?私達は祖国をこよなく愛しており、遵法して衣食住と生計を得ているだけなのに!
利己主義に儲け主義や拝金主義の悪徳な商人達はいる?その通りよ!でも全員じゃないてば!!
私達がトロイアの木馬!?本当、馬鹿!敵味方は、血じゃなくて、知で決まるのよ、大馬鹿!!
人民が裏切る!?自身を省みろ!お前達自身、そう、お前達「党」が、人民を裏切ったのだ!!
信用は利益と短期間に依り、信頼は道義と長期間に拠り、信愛は仁慈に真正直と継続に縁る!!
利益を貪って道義を棄て、短期間で急激な改革を強行して仁慈を殺し、真正直を排斥したな!!
巨富や優勢すら、突然の裏切りと不屈の団結の決定的な要因ではない。成功後の言行がそれだ!
こよなく愛する祖国は、もはや祖国ではない…絶望と悲憤しつつ、追放されるか亡命するかだ…
「仁者は山を楽しむ」…私達は、軽蔑されては、忌避されて、迫害されても、なお残留するよ…
「知者は水を楽しむ」…私達は、自由に一新を求めて、この溢れんばかりの情を堪えて去るよ…
「水を飲んで源を思う」…革命と独立の理念と精神は全て失われた…汚水ばかりを飲む日々だ…
自由になろうとすれば軽蔑され、失敗すれば死に、成功しても喪失したことに変わりは無いよ…
党に迫害や追放され、海に転覆や溺死され、賊に略奪や殺傷に強姦され…生きても病死か自殺…

詩文Ⅻ 反越心理 / ベトナムでの人種差別

「ベトナム」とは何か?決して北部だけではないぞ!中部、そして南部もだ!でも実情はどう?
国家とは?主権・領土・人民を所有する共同体だ。誰が所有している?党か?いいや、教学だ!
民族とは?血縁・言語・文化・歴史を経て形成された連帯意識の有る集団だ。連帯の本は政経!
教育は知識に経験や技能等を授け、学習はそれらを頂いて行動に思考や活動を為す。大切だね!
政治はあらゆる対立や競争に利害損得を調整し、社会的な統一と連帯に意思決定を為す。至難!
経済は、財の生産・流通・消費・分配等をする活動。需要と供給、本末と先後はどっち?重責!
「教える」や「学ばせる」よりも、まずは「教わる」や「学ぶ」を!何事も最初が肝心だよね!
「知る」や「分からせる」よりも、まずは「聴く」や「問う」を!学び直しこそが知の革新ね!
幼少期の恐怖心や先入観・青年期の恥辱や辛苦・社会人の経験主義や形式主義は直し難い弊害。
幼少期の愛護や共学・青年期の忍耐や向学・社会人の成人教育や生涯学習は貴重で重要な福徳。
北部は侵略を被り続けて来た被害者だ。しかし中部と南部に侵略を行い続けた加害者でもある。
常しえに学べば、一を得て多と和するようになる。猛省し続ければ、誇り高くも慎み深くなる。

3 結語

 当分先となりますが、この後、「虐殺」という極めて深刻な主題の詩集を三つ完成してから、また皆さんにご紹介いたします。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

南京戦の全貌を明らかにする最重要資料集
参戦者の名誉を回復し、南京攻略戦の実態を明らかにするための貴重かつ基本的な一次資料を集成。南京戦史を検証するための必備の書。
『南京戦史』『南京戦史資料集』(偕行社)、待望の復刻!
南京攻略戦に参加した将兵たちから集められた140あまりの証言をもとに、公正・公平かつ客観的な視点により編纂された『南京戦史』。
また、参戦した将兵の日記および関係部隊の作戦命令・戦闘詳報・陣中日誌など厖大な資料を収録した『南京戦史資料集』、さらに追加収集した史料をまとめた『南京戦史資料集II』。

昭和12年7月29日、中国で日本人が虐殺された。
あなたは「通州事件」をご存じですか?
この問いかけに、ほとんどの人は「ノー」としか答えられないと思います。なぜならば、戦後の日本人は近代日本の歴史をすべてアジア諸民族への加害の歴史として教え込まれ、中国がでっち上げた「南京大虐殺」を史実として認識させられる一方、実際に日本人が犠牲になった「通州事件」は教えられずに闇に葬られてきたからです。
「通州事件」とは、昭和12(1937)年7月29日に、北京の東20キロの通州という城塞都市に居留民として住んでいた日本人の約半数に当たる225人が、日本の駐屯軍不在に乗じて叛乱を起こした中国人部隊(保安隊)によって鬼畜も及ばないほど残虐に殺された事件です。当時、中国に滞在していたあるアメリカ人ジャーナリストは「古代から現代までを見渡して最悪の集団殺人として歴史に記録されるだろう」と書きました。
事件勃発の後、事件の真相が少しずつ判明するに従って、新聞は号外も含めて毎日大きく報道しました。事件の余りの悲惨さに新聞の紙面は記者の怒りや慟哭の見出しで溢れ、日本国民に計り知れない衝撃を与えました。国民の憤怒の思いと悲しみの涙が日本全国に広まったのです。
戦後長いあいだ闇に葬られていた「通州事件」を、初めて教科書に載せたのは、平成27年度に検定に合格した中学生用の『新しい歴史教科書』(自由社)でした。ところが、中国は虚構の「南京大虐殺」をユネスコの「世界の記憶」に申請し、これが登録されるに至りました。そこで、有志が集まり、中国に対抗して「通州事件」を「世界の記憶」に申請しました。しかし、中国の妨害で申請は却下されてしまいました。
私たちはこの度、『新聞が伝えた通州事件 1937―1945』を、通州事件85周年記念事業の一環として出版いたします。文字通り、事件勃発から終戦までの通州事件に関する新聞記事を網羅しました。総件数は275件にのぼります。紙面の写しを掲載するとともに、現代文に文字おこしした文章を併載しましたので、事件の経過を時系列で容易にたどることができます。解説や関連資料も豊富に掲載しました。
世界では今も国家・民族の対立が助長され、戦闘に伴う残虐な事件が後を絶ちません。そうした中で、日本人が二度と再び通州事件のような悲惨な目に遭わないようにするにはどうしたらよいのか、その対策を考える第一歩として本書を活用し、歴史の中から教訓と指針を読み取っていただくことをご期待申し上げます。

ありがとうございます。心より感謝を申し上げます。