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#40 ゴダール監督がフランス映画にもたらしたこと・フランスのニュースから

先月、映画監督のジャン=リュック・ゴダールさんが亡くなりました。91歳でした。スイスで、法的支援を受けてご自身の意思で旅立たれたそうです。

ヌーヴェル・ヴァーグの先駆者だったゴダール監督は、「勝手にしやがれ」で、長編映画のデビューをしましたが、今までの映画作りの概念を打ち破る方法で映画を撮りました。

TF1のニュースでは、「勝手にしやがれ」のシーンと共に小気味よいフランス語で、ゴダール監督の撮影手法についての解説がされています。
映画スタジオを出て、外で自由に撮影し(交通整備など事前に場所を確保するなどもしないそうです。)、セリフもアドリブ。

ニュースで写っている、即興でジャン=ポール・ベルモンドとジーン・セバーグがシャンゼリゼを歩く姿を、後ろから撮影したのも革新的でした。当時、アップで正面から撮影するのが当たり前だったからです。

また、ベッドに横たわる裸の美しい女性の背中は、ブリジット・バルドーのもの。このシーンは当時批判されたそうですが、TF1は「ゴダールの映画には、『恥じらい』という言葉はなかった。」と伝えています。

体の機能を失う複数の病気に侵されていて、自殺幇助(ほうじょ)を受けることを選んだゴダール監督。彼の人生の終わり方を知って見る映画のシーンは胸にくるものがありました。


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