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ババアが入れ歯で噛みついてくる映画

蝉の声を聞いた時、スイカバーがコンビニに並び始めた時、痒みを感じた腕にぷくーっとした腫れをみつけた時。
夏に気付く瞬間は十人十色ですが、僕は居酒屋でミョウガを使ったお通しが出てきた時に夏をしみじみ感じます。

お世話になります。てっぺいです。

あと、ホラー映画で夏を感じる方もいますかね。
ホラー映画を見ると恐怖で背筋にゾクっと寒気を感じて体感温度が下がるので夏にはもってこい!というロジックでしょうが、よくよく考えると風が吹くと桶屋が儲かるレベルの強引さですよね。

とはいえ、サッカー知らなくてもW杯は楽しいし、イベントや風物詩にはとりあえず乗っかるのも手ですよね。

ということで夏にオススメのホラー映画を紹介しときます。

サム・ライミ監督作『スペル』です。
予告編みてどうです。この映画。いかにも怖そうですよね。

ホラー映画をオススメしたのに恐縮ですが、僕はこの映画をみて爆笑してしまいました。
よく「俺、葬式とか緊迫した場だと逆に笑っちゃうんだよね」という謎アピールしてくる、いきなり鼻殴っても神様も許してくれそうなうっとしい奴いますけど、そんなんじゃなくて本当に単純に面白くて笑っちゃったんですよ。

詳しい内容についてはこれから観る楽しみを奪いたくないのであまり書きませんが、老婆と美女が殴り合いをしたり噛み付き合いをして大量の鼻血とゲロにまみれながらすごく喧嘩する、わかりやすく言えばババア版『トムとジェリー』みたいな感じです。

怖いはずなのに、なぜか笑ってしまう不思議な映画です。

ただ、こういったことは結構あるらしく、日本ホラーの代表作『呪怨』の撮影現場でもスタッフが笑いを堪えるのに必死だったそうです。
冷静に考えたら、白塗りブリーフ一丁で奇声をあげる少年なんてほとんどR-1グランプリですからね。

そもそも、よく言われる話ですが、
笑いが起きる時と恐怖を感じる時の構造が似ているんですよね。
虚を衝く予想外の展開だったり、日常に訪れる非日常だったり、圧倒的違和感だったり。

例えば、この絵を見て可笑しいと思うか不気味と感じるか。紙一重じゃないですか。

『スペル』の話に戻りますが、この映画はそのバランスが絶妙なんです。
思いっきりホラーコメディでもなくて、ここ笑ってください〜という押し付けがましさもない。
ガチで怖がる人もいれば、爆笑しちゃう人もいる、それぞれの感性で印象が決まる傑作だと思います。

恐怖を感じない人には納涼にならないかもだけど、 #夏に見たい映画 のひとつとして、ぜひオススメです。

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