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    ドルゥーズ思想に関する記事

最近の記事

ロックは何を歌ってきたか?

foster the people

    • 感想⑤

      ・論理的正しさ」に対抗できるのは論理的正しさなのか? ・ロジックを持っている大人は信念をもっている ・時間論。カメラを持ってふと足を止めて足元の植物を撮る。「これはなんだろうか」と思い調べる。食べれるのか、食べれないのか。などと勘繰っているうちに時間はすぎる。しかしそのすぎ方たるや「常」とは違う。  私はその見たこともない草を口に入れてみた。自然の野趣ある味わいが口に広がった。(時間論、写真をもととして) ・いわば写真は記憶を喚起する装置。  ・今年35歳になるが、時間が経

      • ④感想

        ・彼はいつものように左手で性器をいじり始めた。彼はいつもオルガスムによって恍惚の境地に着く。しかし彼にとってのそのような行為は単なる快楽を求める行為ではなかった。彼には快楽と苦痛両方が必要だった。苦痛は性的興奮を高めた。 ・「私たちは多義的であり、多様性をもつある種の主体」なのだ。それは破壊可能であり、脱出可能であり、幽閉可能なものだ。 ・彼はいつでも自分にしか興味がなかった。己に固執し、「他者の現れ」を待つことなどできなかった。(西洋哲学と他者) ・他者と一口に言って

        • 詩について

          「詩について」 芸術のなかでも最高のものは、疑いなく詩である。詩とは言葉の祭壇なのだ。そこでは人の憂き世を映す鏡が聳え立ち、詩人はその傍らで人生の喜びと哀しみを歌い上げる。 しかしながら、下々の庶民の生にあっては、詩の洗練さえ理解することなく渡れる川は少ない。彼らの日常は汚れた川に翻弄されるだけの醜く因習的なものだからである。 真の詩人のみが、言葉の荒々しい流れを優雅に泳ぎ渡れる。詩人の心は波のように自在に動き、その筆は雲のように詩行を紡ぎ出す。けだし詩こそ、単なる言語

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          オスカーワイルドがsnsを批判したとしたら

          「現代の呪われたるSNS」 近頃、人々はネット上の新たなる魔術に酔いしれている。つまりSNSという名の妖術だ。生粋の芸術はかつては人の魂を高めるものであった。しかし今日、SNSはただ虚しい言葉の嵐を生み出すのみである。 見よ、あの青年を。終日パラパラとスマホを操り、食事の間すらもその指は止まらない。彼の心はいつしか空っぽとなり、唯一の関心事となったのがいかに多くの"いいね"を獲得するかということだけとなってしまった。人生とは単なる煌びき渡る画面の裏側にある無。もはや詩を愛

          オスカーワイルドがsnsを批判したとしたら

          リフレイン(反復と差異)と主体化

          Q 自由な主体とはある種のリフレインをもととした存在かと私は考えています。すなわちある種の反復のうちに主体は形成されると思う 非常に興味深い洞察ですね。あなたの考えは、アガンベンの思想とも深く関連しています。 アガンベンは、ドゥルーズとガタリの概念である「リフレイン(ritornello)」を独自の仕方で取り入れました。リフレインは音楽用語で「繰り返し」を意味しますが、ドゥルーズとガタリ、そしてアガンベンはこれを存在論的、政治的に用います。 リフレインと主体形成: あ

          リフレイン(反復と差異)と主体化

          自己への配慮~アガンベンの考察~

          アガンベンは、古代ギリシャの「自己への配慮(epimeleia heautou)」という概念を、ミシェル・フーコーの晩年の研究を踏まえつつ、独自の視点で解釈しました。 フーコーの「自己への配慮」: まずフーコーは、この概念を通して、自己を統治する倫理的主体形成の重要性を説きました。それは単なる自己愛ではなく、自由な主体になるための実践でした。 アガンベンの再解釈: 本質主義的自己の解体:アガンベンは、この「自己」を固定的な実体としてではなく、「裸の生」のように、可能性に

          自己への配慮~アガンベンの考察~

          ウィリアムモリス

          ウィリアム・モリスの思想は、芸術、労働、社会、自然の統合的な理解に基づいています。彼の主要な概念は以下のとおりです: 有用な美(Useful Beauty): 定義:美的価値と実用性の不可分な統合。 主張:「役に立たないものを作るな、美しくないものを作るな」。モリスは、日常品にも美しさが宿るべきだと考えました。 批判:産業革命による大量生産品の画一性と低品質を批判。 影響:アーツ・アンド・クラフツ運動の中心的理念となり、後のバウハウスや北欧デザインにも影響。 喜び

          ウィリアムモリス

          現代思想の整理

          現代思想は、20世紀後半から21世紀にかけての哲学、社会理論、文化批評などの広範な領域を包括する複雑な知的潮流です。その全体像を完全に捉えることは困難ですが、いくつかの主要なテーマと思想家を軸に整理してみましょう。 ポストモダニズム: 大きな物語(メタナラティブ)への懐疑:ジャン=フランソワ・リオタールは、進歩や解放の普遍的な物語を疑問視しました。 差異と多様性の強調:ジャック・デリダの「脱構築」は、二元論的思考を批判し、意味の多義性を探求しました。 知と権力の関係:

          現代思想の整理

          ロックとリフレイン ガタリの思想をもとに

          リフレインという概念は、フェリックス・ガタリとジル・ドゥルーズの共著『千のプラトー』で詳細に探求されていますが、その萌芽はガタリの単独の著作にも見られます。リフレインは、音楽用語で繰り返されるフレーズや間奏曲を指しますが、ガタリとドゥルーズはこの概念を生命、芸術、社会、そして思考のリズムやパターンを理解するための鍵として用いています。 音楽におけるリフレインは、曲に構造と記憶可能性を与えます。繰り返されるメロディは、聴く人に安心感や親密さを提供し、曲の中に「家」を見つけるよ

          ロックとリフレイン ガタリの思想をもとに

          原稿4000字③

          ・とにかくテーマが見つからないのでテーマを探す。掘る。という風に比喩的に掘っていく。 ・人はそう簡単に自由にはならない。 ・エキサイトしても退屈になるだけ。 ・芸術を作るセンスというのは模倣から始まる。 絵を描いているうちにその人のセンスを経験値として自分の中で「選択肢」として蓄積させるのだ。 ・どのようなコード進行か? ・芸術を創作することは仮固定であり、生成変化のプロセスにすぎない ・制作は洗濯ほどに考えてやるのがいい。 ・死ぬ気で遊ぶ ・現代思想の系譜。近代哲学とは誰か

          原稿4000字③

          無意味な行動を経て意味を創造する

          ドゥルーズの思想において、「意味」と「無意味」の問題は大きな位置を占めています。 ドゥルーズは、世界に前与の意味や本質があると考える形而上学的な見方に強く批判的でした。彼にとって、「意味」とは事物に内在する不変の本質ではなく、むしろ常に生成変化し続けるプロセスそのものでした。 つまり、ドゥルーズが重視したのは、意味の生成そのものの運動です。意味は事物の内側から発するのではなく、差異化や反復を通じて外側から生み出されていくのです。この意味生成の過程では、一時的な無意味の領域

          無意味な行動を経て意味を創造する

          原稿4000文字2日目

           2024年5月31日 ・これはそもそもが人に読ませる文章ではない。(文章を彫琢する ・これはリズムを得るための文章なのだ。 ・誰が受け取るのかもわからない宛先のない文章なのだ。{文章と哲学) ・絵のある生活。 ・そもそも私が何故ドゥルーズや坂口恭平などを読んでいるのかというと私は何かを制作したいという欲求はもっているのだが甚だそれも漠然としている。(制作と治癒もしくは芸術と治癒) ・制作することは快楽であり、美的生活であり、人間の根源的な欲求である。 ・主体は毎日のリズムか

          原稿4000文字2日目

          現代人はいかにして自由たりえるか(原稿4000字①

          私たちは如何にして健康的な心身でありえるだろうか。  現代人はいろいろな方法を駆使して自由。  テクノリバタリアンという人種がいるらしい。という話。テクノロジーを駆使した自由主義者といったところ。イーロンマスクしかり。    私は楽しむことを忘れた存在であり、逸脱した文章を書く。これは排泄のような代物で、現に私は排泄をしている。人間排斥をしなければならない。排泄を、することにヨって人は健康になる。毎日ぶりぶりやるのがいい。  私が安定した存在になるのも排泄をしているからだ。ド

          現代人はいかにして自由たりえるか(原稿4000字①

          ポスト・マローンとケンドリック・ラマー

          現代ヒップホップシーンを牽引する二人のアーティスト、ポスト・マローンとケンドリック・ラマーは、それぞれ異なるアプローチで音楽界に大きな影響を与えている。 ポスト・マローンは、ジャンルの垣根を意識せずに自身の音楽世界を作り上げている。彼のサウンドは、ヒップホップ、ロック、カントリー、ポップスなどさまざまな要素が入り混じっており、一種独特の魅力に溢れている。歌詞の中に現代青年の孤独や不安をありのままに綴っており、リスナーの共感を呼んでいる。 一方のケンドリック・ラマーは、社会

          ポスト・マローンとケンドリック・ラマー

          台湾有事とロックンロール

          近年の台湾有事の懸念の高まりは、世界を不安に陥れている。しかしながら、こうした時こそロックミュージックの力が発揮されるのではないだろうか。 ロックの歴史を見れば、戦争や抑圧、社会の矛盾に際し、音楽が人々に勇気と希望を与えてきた証左がある。ベトナム反戦運動の際、ジョン・レノンの「イマジン」は平和への強い訴えとなった。ニール・ヤングの「Ohio」は、無実の学生を殺害した国家権力への怒りを投げつけた。 仮に台湾有事となれば、またもロックがフロントランナーとなり、その思想は世界中

          台湾有事とロックンロール