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【読書録】国盗り物語(三)

こんにちは!

さ、今日も『国盗り物語』の読書録!ついに三冊目。

話の主役が、織田信長に移っていきます。
美濃にゆかりのある明智光秀も絡んできます!

明智光秀と言えば、本能寺の変を起こした武将として有名ですね。
なので、本能寺の変を起こしたかというのも諸説ありますね。
光秀の黒幕がいたとかいないとか、信長が光秀に「ハゲ」って言ったことが原因とする説もありますし。

そんな明智光秀のエピソードもありつつ、織田信長が美濃を攻め落とすまでが描かれているのが三巻目。

織田信長は、たわけ殿として幼少期から言われてきた人物として知られています。
そんな風に「たわけ者、うつけ者」と呼ばれてたのも、信長が常識や古いしきたりに囚われない行動や考え方をしたからこそなんだろうと思います。
他の人たちからしたら、何をやっているんだ!?ってことも信長からしたら、合理的に考えて絶対このほうがよいということをやっているなんですよね。

斎藤道三との関わりは、隣国であるからこそ深い関わりがあります。
道三の娘の濃姫と信長が結婚してからさらに深まります。
濃姫と信長の関係性もなんかいいんですよね!どちらとも馴れ合いでなく、それぞれの立場をわかった上で、しっかりとした関係性も築いている。

好きなシーンとして、濃姫の輿が出るという日の話。
道三が濃姫に短刀を贈る(慣例として、父親がとつぐ娘に護身のための短刀をあたえ、いざというときにはこれにて自害せよというのがある)のですが、
道三が
「尾張の信長は、うつけ者だ」「おそらくそちは、婿殿がいやになるであろう。なるとおもう。そのときは容赦なくこれにて信長をさせ」といった。
が、その返しとして濃姫は
「この短刀はお父上を刺す刃になるかもしれませぬ」

そんな濃姫だからこそ、信長の奇想天外っぷりにも動ぜず、支えていける存在だったのだろうなと思う。

一方、明智光秀は不遇な時期を多く過ごした武将だった。
信長の野望では、戦闘力も高いし、知能も高い武将としてあったので、さぞ重宝されてきた武将だと勝手に思ってた。

でも実施には美濃の斎藤道三が敗れて、落ち延びて諸国を転々とする。
将軍家と関係性をつくったり、朝倉家に重宝されたりするものもなかなかうまくいかず、その才能が日の出を見るまでにはかなりの時間を要する。

そんな不遇な時期を過ごして、自身が救い出した足利頼芸を担ぎ出してくれる大名を探し求めて、最終的には織田信長しかいないのか。
信長はそれに値する人物なのか。
というのを見定めに行くシーンで三巻は終わりとなります。


最終巻四巻につづく。

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