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「マリー・アントワネット 禁断のラブレター」

11日の夜、NHK Eテレの「ドキュランドへようこそ」という番組で、「マリー・アントワネット 禁断のラブレター」が放送されていました。
まったく気づいていなくて、なんとなくテレビをつけたらもう終わりのほうで、見終わってから、あ!と思いました。
もしかすると、フランス書体でお世話になった先生が出演していた番組かも・・・。
やはりそうで、同じく生徒さんたちがInstagramで盛り上がっていました。

2020年フランスで制作されたドキュメンタリー。
マリー・アントワネットとスウェーデン貴族のフェルセン伯爵の往復書簡が解読され、これまではっきりとした証拠がなかった二人の愛人関係が明らかになったそうです。

暗号を使ったり、黒く塗りつぶされていた部分が解読されたのですが、元の手紙の文章と、上から塗りつぶされたインクの違いによって、デジタル技術で手紙の文字だけを取り出すことができたそう。
その部分には、愛の言葉がはっきりと書かれていました。

マリー・アントワネットが手紙を書くシーンの手元の部分を、カリグラフィーでお世話になったパリ在住のS先生が演じています。
あらかじめアントワネットの筆跡を練習し、肘まで映るので上だけ衣装を着て、お城で撮影されたのだとか。
フェルセンの手は、先生の先生が担当されたのだそうです。

撮影当時、すこしだけその動画も見ていました。
フランス語ですが、手紙を書いている場面も含め、番組冒頭の部分が見られます。

大学でフランス革命について調べたので思い入れはあるのですが、革命が進むにつれてどんどん血なまぐさくなるし、王家の人たちの運命も非常に辛いものなので、フランス革命の番組は少し気分が重くなります。

こう書いているということは、私は苦しむ民衆の側には立っていないということなんですよね。

「パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない」
という言葉が、アントワネットの言葉として有名ですが、これは彼女の言葉ではないそうです。
哲学者のジャン・ジャック・ルソーが、〝ある高貴な女性が言った言葉を思い出した”と「告白」の中で書いていたのが、いろいろな人が引用するなかで後年、アントワネットが言ったことにされてしまったとのこと。悪意のある噂が事実のように広がってしまう例で、今も身近なところにありますね。

それにしても、番組内の手紙を見て、あらためてフランスの手書き文字が好きだー!と思います。
イタリアとはちがう、フランス語の文字、書体を書いているだけで、なにか幸せな感じがしてくるのは、自分が昔その文字をペンとインクで書いていたのではないからかと思うほどです。

この番組は、NHKプラスで2/18の午後11:45まで見逃し配信しています。
登録が必要ですが、無料で見ることができますよ。
私もやっと全編見られました。
研究室の解読の様子なども、とても興味深いです。

https://plus.nhk.jp/watch/st/e1_2022021116905

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見出し写真は1988年のパリ。ノートルダム寺院の上から撮りました。
手前に写っているのはルーヴルらしいですが、もうよくわかりません(笑)。


書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。サポートいただけましたなら、自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。