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詩「光あれ、そして死ね」
夜空に輝く星よりも明るく輝く夜景、自動車のテールライト、窓の光、花火。
その全ては誰かの人生の結果だ。
人工的なその煌めきは、誰かが灯した光であり、どれ一つとして自然発生してはいない。
誰かが思いつき、設計して製造し、誰かが運んで誰かが光らせる。
誰かの人生のおかげで、私たちの夜は夜ではなくなった。
全ての光は誰かの人生の上で成り立っているのだ。
全ての光は私以外の人生の結果なのだ。
明日にでも死んでしまう僕らは
人はいつか死ぬ。
それは明日かもしれない。
明日死んでも悔いはないかと聞かれたら、上手く答えられない自分がいる。
悔いはある、けどそのために生きるよりも死んでしまう方が楽なんじゃないかと思ってしまうのだ。
明日死んだとしても多分「そっか」で終わる。
そう思えてしまうのは自分の為に生きてる気がしないから。
意識的にも無意識的にも自分の幸せを願えない自分がいるから。
何をしても満たされないならいっそ
詩「夏、立つ、陽炎」
夏が来る。そう聞くたびに胸が高揚していた。
梅雨の終わりと共にやってくる青い空、ラジオ体操、宿題、朝顔。
扇風機の首振りと共に過ぎ去っていく日々は、どこか儚げで美しかった。
山の向こうから顔を出すのは、いつも入道雲と隣町の打ち上げ花火だった。
荒れ果てた雑木林も、僕たちにとっては秘境のジャングルだった。
川に飛び込むのはいつだってクラスの人気者だった。
自転車でどこまでも行ける気がして
詩 「生きてるっていうより死んでない毎日」
生きるってなんなんだ
飯を食って寝て起きて働くことが生きてるって言えるのか
自分にしかできない人生を過ごすわけでもなく
毎日何かに挑戦して常に努力してないこの日々を
いつか肯定できるとは到底思えない
推しという名の偶像崇拝を掲げて
自分の人生から目を逸らし他人の人生ばかり応援する
それ死んでないだけじゃん
そんな毎日しか過ごせない自分に嫌気が指す
「生きていればいいことある」