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今日は災害時のペットの迷子対策つながりでマイクロチップについて取り上げてみたいと思います。

マイクロチップとは長さ1cmほど、直径1~2mmほどの小さな電子標識器具です。電池などは入っていませんので一度入れれば交換は必要ありません。
マイクロチップに書かれている番号を専用のリーダーで読み取ることができます。その情報をデータベースに照合することで登録された国や、飼い主情報が分かります。
世界で唯一の番号が記録されていて、海外から犬猫を持ち込む際にも必要になります。リーダーは動物愛護センターや保健所のほか、動物病院にもあります。

日本では、外来生物法と動物愛護管理法という法律によってトラ、クマ、ワニなど約650種の特定動物や特定外来生物を飼う時はマイクロチップの装着が義務付けられています。

実は犬や猫においても、動物愛護管理法第7条第3項で飼い主がだれかわかるようにマイクロチップをつけることが努力規定として記載されています。

地震などの災害で飼い主と離れてしまっても、マイクロチップリーダーでかざして出てきた番号を「動物ID検索システム」上で確認することができます。

実際に装着するには?
装着は皮下注射と同じ手順です。動物病院で獣医師に装着してもらいます。
太い針なので驚かれるかもしれませんが、普通の注射と同じように背中の間など皮膚のたるみが多い部分に埋め込みます。始めて装着した時はとても緊張しましたが、装着は一瞬で終わり、猫ちゃんも「なんだったんだろう今のは?」という表情でした。

注意点

マイクロチップを装着しただけでは誰が飼い主かわかりません。装着したマイクロチップの番号や飼い主情報などをAIPO事務局(動物ID普及推進会議)に提出して登録します。登録費用が1,000円程度かかります。AIPOに登録されたデータベースは日本獣医師会が管理しています。

また、データベースとしてはAIPOを通じて日本獣医師会が管理しているものが圧倒的に多いのですが、Famという団体でもマイクロチップ情報を管理しています。

多くの獣医師はAIPOのデータベースで検索をかけるのですが、Famにのみ登録している番号は調べることができません。もしFamのみの登録をしている場合は、追加費用1,000円程度かかりますがAIPOに登録しておくとより安心です。


引越しや飼い主が変わった時も忘れずに連絡しましょう。

参考:
AIPO事務局
〒107-0062 東京都港区南青山1-1-1西館23F
公益社団法人 日本獣医師会
TEL:03-3475-1695
(マイクロチップ専用窓口)


“○動物の愛護及び管理に関する法律施行規則(平成 18 年環境省令第1号)
(飼養又は保管の方法)
第二十条 法第三十一条の環境省令で定める方法は、次に掲げるものとする。
一~二 略
三 特定動物の飼養又は保管を開始したときは、特定動物の種類ごとに、当該特定動物
について、法第二十六条第一項の許可を受けていることを明らかにするためのマイク ロチップ又は脚環の装着その他の環境大臣が定める措置を講じ、様式第二十により当 該措置内容を都道府県知事に届け出ること(既に当該措置が講じられている場合を除 く。)。以下略

環境省自然環境局:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/danger.html

環境省:https://www.env.go.jp/council/14animal/y143-19/mat05.pdfより引用

日本獣医師会:http://nichiju.lin.gr.jp/aigo/index.html

Fam: https://www.fam-mc.com

犬や猫、ウサギの獣医師です。色々と勉強中の身ですが、少しでも私の経験や知識を飼い主さんや動物に還元していきたいと思います。