ソウル親子留学2003年⑧ヘリに遭遇して思い出したこと。
メロンが通う幼稚園は、日本人駐在員家族が多く住む地域に近いこともあり、日本語クラスが設けられている。
当初は、新学期の3月まで待っててくださいと言われたのだが、近所の保育園へ行かせたけど言葉の壁で無理だったこと、今は家でシッターさんといるが同世代と早く過ごさせたいこと
ダメもとで園へ再度連絡をいれてみると
若い先生が
「園長先生!(カクカクシカジカ、電話口を押さえながら説明している様子)お待たせしました。明日からでもどうぞっておっしゃってまーす!」
その場でサクっと話をつけてくれた。わぉわぉありがたい。
それと韓国の太っ腹ケンチャナで好きなとこ。この『明日からでもどうぞ』
男前だ。笑
日本なら、かりに電話で認めたとして
『それでは来月から。(早くて)来週から』が基本対応だろう。手続きや先生の準備ありますから、ほな明日からどうぞ
なんて、なかなか無い。
ここへ、数週間前
初めて新学期入園手続に行ったときの話。
ボールプールを見たメロンは、ひと目で気に入って
「早くこの幼稚園に来たいな🎵」
園を出てからもずっと喜びのスキップだ。
良かった、気に入ってくれて。
手を繋ぐ母もスキップだ。らんらん
と、背後からプロペラ音。
見上げると、軍のヘリらしき濃い緑色の物体が
嘘やろ
どんどん
近い近い近い
機体の柄までくっきり見える。
て、低空飛行?
つ、墜落?
あ、煽り操縦?
このままではひかれますやん私たち母娘
ひぃぃぃて、しかしなのだ
『母たるもの安易に怖がっちゃならねえ。怖いよなどと口走ると子に恐怖を与えちまう。ましてやここは幼稚園近く。ママーそんな怖いの?じゃあもう幼稚園行かなーいなんておめぇ、ここでメロンに言われちゃあ、元も子もねぇって話、おっと自分都合は百も承知だよ、けど、いまはそれどころじゃねぇんでさぁ』
私はスキップから競歩に変更した。
引っ張られるメロンの身体は、スキップステップが乱れ半回転状態だ。
それにしてもめっちゃ嫌。絶対近すぎるやろ、操縦士ちゃんと前見てんのんか!!
心で悪態つくが
バリバリバリバリ
あっちは、おかまいなし
は、腹這いになりたい
ほ、匍匐前進したい
そんな衝動を抑えながら気づく。
そうだ。ソウル市内には米軍基地がちょいちょいあるのだ。日本人駐在員の多く住む地域、この近くにもヘリポートがあり駐在員妻Rちゃんから「騒音問題もあるのよねー」と聞いたばかりだ。
高層マンションで、とある日本人妻が朝の家事を終えて、ソファに座る。
と、バリバリバリバリ窓のすぐ横を飛ぶヘリコプター
操縦士と目が合う
って、絵的には笑えるが、実際は笑えないぞ
アンニョンハセヨ〜やあれへんがな
である。
独身時代、仕事でたまたま沖縄米軍基地近くへ行ったときことのことも脳裏をかすめた。爆音と風圧に真面目にぶったまげた。
そのとき素人なりに思ったのは、こういうのは教科書やニュースで勉強するより、現場体験した方が理解早いかもな〜
てなこと思いつつ。
私たちは家に無事生還。
はああ
それにしてもビックリしたなあ
もぉ
ふう〜湯呑みを両手で包みお茶を一服
じわりと悟る
あ?
休戦中(協定のもと)や、な
終結してないんや、な
……眼鏡が曇る。
続く
【追記:ソウル市民、普通の人々の中でどう捉えられてるのかと(ラフな感じで)たまに質問したことがありました。緊張感はゼロではないが慣れてきてる部分あるかなぁ。そんな意見が多かったです。今の若い人たちはどうなのでしょうね。滞在中いちどだけ緊張高まった時期があり、その話はまた後日出てきます】
続く
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