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博士論文に挑戦しようと決めた理由
担当:北野
前回は、私が研究のフィールドにしているインドネシアの農村の様子をお伝えしました。今回はその続きです。
【前回記事】https://note.mu/very50/n/n976e42850c9e
イブイブたちの力
敬虔なイスラーム教徒であるイブイブ(おばちゃん)たちは、クルアーン(聖典)に倣い「男性は”リーダー”(保護者)であり、自分たち女性は”フォロワー”(支える立場)である」と話します(※言葉の解釈・意味づけ・実行動との関連には多くの説や議論があり、私もまさに今、研究している最中です)。しかし、少なくとも私の目に映るイブイブたちの姿は、単純に”フォロワー”という一言で表すには少し足りないような、何というかもっと…スゴイものを持っているのではないかと感じたのです。
日常のおしゃべりと爆笑にみなぎる迫力のエネルギー。外国語が話せなくても、なぜか心が伝わってしまう謎のコミュニケーション能力。ポイ捨て男性に大声で怒り、最終的にはゴミを拾わせてしまうという魔法のようなコンピテンシー(=成果を生み出す行動特性)。私はこれまで企業人事として組織や人と関わってきましたが、これほどまでに人を柔軟に巻き込み、しなやかに動かしていくリーダーシップを発揮できる人材は、簡単に巡り会えるものではありません。
「おばちゃん力(仮)」を明らかにしたい!
イスラームの教えと真摯に向き合い、”フォロワー”として任された暮らしやコミュニティ活動を、確固たるリーダーシップによって動かしていく。そんなイブイブたちの「おばちゃん力(仮)」に、私はすっかり魅せられてしまいました。
こうした力を結集させているこの村の活動は、外部機関からもたらされる援助資金よりもはるかに価値の高い、貴重なリソースを手にしているのではないかと感じます。この「おばちゃん力(仮)」の凄さと可能性を、研究によって明らかにしたい!そんな思いから、私の大学院生活は幕を開けました。
(次回へつづく)
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