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アプリで外国語を学ぶ

スマホアプリでフランス語を勉強するとけっこうよかった、という記事。

○フランス語学習の課題


以前noteにて、フランス語学習記事を書いた。続きを書こうと思っているうちに、それから1年以上経ってしまった。理由は簡単で、そのあいだフランス語をサボっていたからだ。というより忙しくなってくると、なかなかフランス語の教材を用意して「さあ勉強しよう」という気分にならない。

また、ニュース記事などを教材にしていたのだが、基本的な単語が頭に入っていないと読む時間がかかりすぎて非常にストレスだ。単語を覚えるために単語帳も探しても、英語で言うところのDuoやターゲットのようにコンパクトで使いやすそうなものはなかなか見つからない。

近頃、英語を学ぶための教材や動画は大変充実している。ただそれはやはり受験やTOEICの需要があるからで、他の言語となると一気にハードルが上がるのが実情らしい。

というわけで、フランス語を学ぶのにまとまった時間が取りにくいこと、単語を覚えないと長文を読むのに苦労すること、それら2つの問題点を解決すべく、スマホアプリで仏単語を学ぶことにした。アプリなら、少し空いた時間を効果的に使うことができる。

○単語アプリ「Drops」


画像はGoogle play storeから

いくつかアプリを試して、このDropsというアプリにたどり着いた。このアプリは無料版だと1日5分しか使えない。この時間制限がむしろよかった。1日に5分ならやらない日があるともったいないし、単語学習という面から見てもちょうどいい時間である。受験生時代ならともかく、いま1日に30分も40分も単語ばかりやっていられない。

他の多くのアプリで、有料版と無料版の違いは収録単語数だった。ものによっては、無料だと20単語くらいしか表示されないアプリもある。加えてユーザーインターフェースがひどく、ちょっと触っただけでは使い方がよくわからないような「単語帳」も少なくなかった。

Dropsのいいところは、無料版でも単語の制限がないことである。どうせフランス語の勉強に充てられる時間は限られているのだから、時間制限はあまり気にならない。またUIがわかりやすいだけでなく美しい。「Drops」という名前の通り雫が落ちるようなエフェクトで学習することができ、その美しさだけでも意気が上がった。単語を何度も発音してくれるのもいい。

参考までに記しておくと、私の場合Dropsを使って77日で学んだ単語は約500語である。もちろんその全てを覚えられているわけではない。それなりに復習も取り入れているが、ちゃんと頭に入っている単語は3割程度だと思う。しかし基本のje(わたし)やらbe動詞やらに加えて150語も覚えていれば、それなりに文章も読めるようになる。感謝。


○文法アプリDuolingo


画像はブラウザ版

Dropsは確かにいいのだが、興がのっているときには1日5分じゃもの足らない。単語がわかるようになったなら、次はセンテンスを読む練習もしたい。そういうわけで再びいくつかの「ハズレ」を引き当てつつ出会ったのが、このDuolingoである。

Duolingoは文法を学ぶことができるアプリだ。「友達」「学校」などカテゴリに分かれているが、実質徐々に難しい文法事項に進んでいく、学校英語などでは見慣れた形式である。1回10〜20問程度で、1セクションをクリアするにはそれを6回繰り返す必要があり、セクションの数は全部で60だか70だかくらいある。かつ、1つのセクションはレベル5までありスタートはレベル0だから、全てのセクションを最大レベルまでクリアしようとすると、少なく見積もっても10問×6×60セクション×6レベル(0〜5)=21160問は解く必要がある。

もちろんそこまでやり込むつもりはないが、すごいのは無料版でもこれが時間制限・範囲制限なしで使えること。有料版だと理解度を測るためのテストと、復習のためのテストを受けることができるようだが、単純にフランス語を学びたいだけなら無料版でも十分である。なお本来はライフという概念もあるらしいが、フランス語版はリリースされたばかりらしく、無料版でもライフは無限。

「フランス語版は〜」と書いた通り、このアプリは他の言語にも対応している。宣伝文を読む限り、母語話者が少なくなっているようなハワイ語版などもあるようだ。英語版は確実に存在しているだろうから、もしかすると受験などにも使えるかもしれない。

問題は和訳・仏訳・仏作文・リスニング・スピーキングと広い範囲が用意されている。スピーキングについては機械が判断している都合上、どの程度正確に判定してくれているかちょっと怪しげだが、わたしのようにフランス語が読めるようになりたいだけなら問題ない。

なお、フランス語は発音が不明瞭かつ過剰に(過剰と言いたい)流麗なので、リスニングはかなり難しい。フランス人は聞き間違いで混乱したりしないのだろうか。複数形のsなどは明らかに発音されておらず、場合によっては単数形と聞き分けがつかないようにしか思われないのだが……。

序盤は難易度がかなり易しめに設定されている。un chien et une chat、 程度の文章である。けれども、もしやりたければ飛び級もできるし、後半の問題はちゃんと難しくなっていくから安心していい。

これも参考までに記しておくと、わたしの場合スタートして65日程度で、レベル0の問題は全体の7割程度終わった。動詞の変化形などが別に数えられているためあまりあてにならないが、学習した単語数は約1400。3月中にはとりあえずすべてのレベル0セクションを終えるつもりであるから、レベル0だけクリアしようと思ったら3ヶ月弱で十分だということになる。これに費やしている時間は、ちゃんとはかっていないが1日平均30分より長くないことは確かだ。

さて問題の効果のほどだが、おかげで一定の長さの文ならあまり苦労せずに読めるようになった。また、動詞の変化形をそこそこ覚えられたのも大きい。フランス語の動詞は冗談のような変化の仕方をするので、不規則動詞を真面目に覚えるのはなかなか大変だからである。

全セクションのレベル1か2くらいまで終えたら、たぶんこのアプリに触ることは無くなるだろう。あとは長文が読めるようになれば自分としては目標達成だ。一応長文学習用のアプリも探しているが、文章ならネット上に腐るほど転がっているし、読みたければ小説か詩集を買ってきてもいいので、これについてはそんなに真面目に見つけようとしていない。



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