知ることで人は優しくなれる

タイトルに使わせて頂いた言葉は、私がはじめて参加させて頂いた、某ブックカフェのイベント冒頭で店主からの御挨拶にあったもの。ネットの情報を鵜呑みにしないように話す場を作られたとのこと。とっても素敵だと思う。

私達の生活に直結するはずの政治的な話題が敬遠される「空気」は確実に日本国内どこにでも存在する。そんな空気にあえて素知らぬふりして抗うと、①怪訝な顔をされる、②活動家になるのかと問われる、③友達を無くす。私が経験したのは大概このパターンに当てはまる。ごく稀に例外はある。

だから私は様々な方々の講演会に参加し、同時進行で7冊くらいの本を黙々と読む。講演会等で拝聴したお話は自分の人生のバイブルとして紙のノートに書き留めて自分の’宝物’にしているし、読んだ本に心動かされるところがあれば蛍光ペンでマーカーをひく。インプットはすることはできても、アウトプットする先は、せいぜい電話口の先にいる実家の母くらいだ。母は私のそれを「洗脳」と呼んでいる。

SNSもブログもうまくつかえば良い使い方も当然できるし、世界は無限に広がるけれども、相手の顔が見えないが故に自分の発した言葉の行く末を見届けることが難しい。

この日、日韓問題「徴用工」というテーマついて知りたいと集まったのはざっと、20名ほどだったろうか。学生さんだったり20代の方々も少なくない。人生の大先輩ももちろんいらっしゃる。肩書きなんか関係ない。そんな空間で真剣に議論し合う。自分が発した言葉にレスポンスが生で返ってくるのが新鮮だった。こんな考え方を持っている人が、こんな表情で言葉を発してるのも目に見える。生きた言葉が飛び交っていた。

テーマについて決定打となるような結論をだすことが目的ではないように思う。ここの場に集う方々の存在を知ることができたのは嬉しかった。初めてお邪魔した新参者の私に皆さんが優しかったのは言うまでもない。

今日4月1日から施行される「改正入管法」が海外の方々を優しく受け入れるかどうかは、注意深く見つめていくつもりだ。

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