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9月の読了

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百年の子


人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。

出版社に勤める明日花の現代パートから、明日花の祖母スエが少女だった戦時中のパートまで。昭和〜令和の時間軸を行き来するとても壮大なお話。

文学と戦争。戦争がこどもから奪っていったもの。女性が働くということ。全体的に重たいテーマではあるけども、スエが出版社で経験する人間の温かみとか縁とか、日本で知らない人はいない漫画家をもじった人物の破天荒な働きぶりとか、その時代を覗き見しているかのような臨場感がとても面白かった。

Audibleにて俳優石田ひかりさんの朗読でした。柔らかく優しくもすっと通った芯があるお声、とても素敵だった。

30歳から伸びる人、30歳で止まる人

29歳あたりで買ったこの本を、30歳になってもう一度読み返してみた。
「こんなこと書いてあったっけ?」と何度も思うほど前回とは全く違う部分に共感して、たった1年で自分の心はこんなに変わるものかとびっくり。

特に刺さったのは
まわりが放っておかない人になる(貴人クイレンをもつ)
ということ。

貴人クイレンとは、自分を輝かせてくれる尊い人を指す台湾の言葉だそうで、自分のいい噂を広めてくれたり、引き立ててくれたり、惜しみないサポートをくれる人のこと。
私自身の例で言うと、病院での本業の傍ら得意な動画制作を業務に活用していく中で、それをとても気に入ってくれる医師に恵まれた。私の各方面への打診に補足メールを送ってくれたり院内放映の機会を与えてくれたり・・・と確実に私の動画活用の機会を広げてくれた。

役職でも何でもないいちスタッフが一人で動くより、医師のお墨付きという後ろ盾があることはどう考えても影響力の差は歴然。
こういう状態に対して「いや頼りすぎるのはダメだよ、自分の力だけで認められるようにならなきゃ」と多分20代では思っていたと思う。
しかし30歳の今はこの状況に感謝して、医師が「後押ししてよかった」と思ってもらえるような予想の何倍もの働きをしようと思えるようになった。
先生は確実の私の貴人クイレンで、感謝してもしきれない。それに報いるためにもっと頑張ろうとなり、良い循環を生めている実感がある。

じゃあ、貴人クイレンを得るためにはどんな行動をしていればいいのか?私が読み直したのは上記の状況の後だけど、確かに思い当たる節があるなと思った。気になる方はぜひ読んでみてください。

年上の義務

全ての管理職、いや後輩を持った全ての社会人は一度読んでおこ?と思った。本の内容を身に付けられている「大人」が果たしてどれほどいるのか(´-`)

私自身、後輩に対して「お手軽な先輩だとナメられたくない、だけど明らかな冷たい態度はとりたくない、ど、どうすれば?!」みたいな時期があった。(で、この本に助けを求めた次第)
結論としては、本当に優れた人物ほど”威張らない”

確かに、「格好いいな」と思う上司って決して話しかけづらい訳ではなく、でも馴れ馴れしくできないような高貴さがあり、仕事への姿勢や正確さ・言葉遣いなど別のところで「後輩のこちら側もちゃんとしなくてはいけない」と思わせる威厳を感じるものだよな。

ナメられないように周囲を威圧なんかしていたら、さらに大変です。もし仕事で失敗しようなものなら、偉そうにしているくせに「大したことないヤツだ」と悲惨なことになります。
実際は、「ご機嫌な人」をナメてかかる人はそんなにいないものです。なぜなら「ご機嫌でいる」ということは、自分の問題(感情など)をコントロールできる余裕のある人間だということを示していることでもあるからです。逆に、「いつも不機嫌」だと、この人は自分の感情もコントロールできない人なんだな、と陰でナメられます。
「威圧」も、弱い人間だから威圧してしまっているんだ、とバレてしまっているものです。

この本の中で筆者が伝えたいのは、たった3つのルール。
愚痴らず、威張らず、ご機嫌でいる

忙しさやストレスで自分のメンタルがぶれそうな時は呪文のように心の中で唱えている。

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