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低めのボールのハンドキャッチ(第1回リクエスト)

先週、X(Twitter)でスペースを開き、こんなリクエストを頂きました。

顔より下に来たパスをハンドキャッチするには?

動画を撮影して解説もしようと思っていますが、撮影までもう少しかかりそうなのと、文字だけで解説することにも挑戦したいので、今こうしてnoteを書いています。X(Twitter)でもハンドキャッチのことをたくさん書いてますので、それと合わせて読んでいただけると嬉しいです。文字の限界に挑戦します。説明不足なところも必ずあると思いますので、dmでもリプでも質問は大歓迎です!

低めのハンドキャッチで考えること3つ

・投げるためにハンドキャッチすること。
・回転軸を意識したハンドキャッチ。
・肘は普段と同じ伸び具合。


ハンドキャッチのメリットを考える。

まずはこちら。

基本的にはすべてのスポーツにおいて自由度が重要となります。パス回しがうまくいけば、相手のディフェンスの自由度は下がりますが、パス回しがうまくいかなければ、パスカウントで追い込まれたり等、自チームの自由度を下げてしまう羽目になります。例えば、パスカウントが4になる等、あからさまに不利な展開なら誰でも気づきますが、悪いパスによって、悪い体勢でキャッチしてから投げることも自由度を下げる原因の1つです。

ドッジボールのキャッチの種類は主に2つ。胸キャッチとハンドキャッチです。胸キャッチはボールがあるところに必ず胸を持って行かなくてはいけませんが、ハンドキャッチはそういった縛りはありません。また、胸キャッチから投げるにはボールを腕から手に乗せる作業が必要となりますが、ハンドキャッチでは必要ありません。キャッチ後の投げるまでのスピードももちろんですが、キャッチから投げるまでの動きの中の事故が少ないこともハンドキャッチです。どちらが高い自由度でプレイできるかは明白です。

投げるためにハンドキャッチをする。

「ハンドキャッチ」と聞けば、単純に手でキャッチすることをイメージされる方がほとんどだと思います。しかし、それは半分正解で半分間違いです。例えば、次の2つのシーンを思い浮かべてください。

1、ご飯食べるから箸を持ってねー!
2、俺の分の箸がないよ!箸を取って来てー!

どちらのシーンも箸を「持つ」瞬間があるわけですが、持ち方は同じではありません。その後の行動によって、同じ「持つ」でも持ち方は変わります。つまり、ハンドキャッチも、キャッチして終わりか、キャッチしてから投げるか、状況によってキャッチの方法は変わるべきなんです。

理想はボールアップ後の投球フォーム

5投目でアタックする時やスピードガンで球速を測る時など、全力でボールを投げる時はボールアップ後の投球フォームと同じになります。右投げの選手は投げる前にボールを円を描くように下から後ろに引いてくるわけですが、この時、左手を前に残し、右の手のひらは上に向けてボールを乗せています。少なくとも、右の手のひらを下に向けていることはほとんどありません。
しかし、ハンドキャッチ後となると、右の手のひらを下に向けながら左手とともにボールが落ちないように支えながら下から後ろに引いてくる選手が急激に増えます。ハンドキャッチの際に上から抑える人が多いからです。その状態で自分のベストであろう投球フォームで投げられないことは明らかであり、ハンドキャッチにより自由度を下げています。

左手を前に残し、右の手のひらを上に向けてボールを乗せて下から後ろに引く。それをするためには必ず前で触る必要があります。前でボールを触れば、左手をその場に残し、右の手のひらにボールを乗せて下から後ろに引くことができます。もはや「キャッチ」という感覚はなく、投球フォームの中にボールを入れるような感覚です。触った瞬間に手首を返して円を描くように下から後ろに引く。これが正しいハンドキャッチです。

ハンドキャッチのミスが多い理由

ハンドキャッチはミスが多いから胸キャッチにしよう。
こんなことを聞いたことがある人って結構多いと思います。確かにそうなんですけど、ハンドキャッチのミスがなぜ多いのかって、あんまり考えたことないと思うんです。小学生だと確かに手のひらが小さくて難しかったり、パワーで負けたり。そういう問題だと今すぐにどうこうっていうのは難しいんですけど、ミスの原因はそこじゃないことの方が多いと思うんですね。

さっきの箸の例ですけど、食べるために箸を持つ時と、誰かに渡すために箸を持つ時で持ち方が違うのは明らかですよね。誰かに渡す時の持ち方から急いで食べるための持ち方に切り替えようとしたら、まぁまぁな確率で箸を落としちゃうと思うんです。ハンドキャッチでもそんなことが起きていて、捕るためだけのハンドキャッチから急いで投げようとするからボールを落としちゃう。厳密に言えばキャッチミスではなく、連結ミスなんです。だから、ハンドキャッチってそこまで難しく考えることなく、投げるためにはどうするべきかってことだけ考えれば、うまくいく子はめちゃくちゃ増えるんだろうなぁって思います。

回転軸を意識したハンドキャッチ。

noteでもX(Twitter)でも投げ方は絶対に縦回転がオススメと言っています。ですから、投げるためのハンドキャッチをする際は回転軸も意識した方が絶対に効率が良い。さっきまではハンドキャッチのメリットの話で、「頭より下のパスをハンドキャッチするには?」への解答はここからになります。お待たせしました!

例えば、お腹より少し上の胸付近に来たパスをハンドキャッチする時なんかによく見られるのが、ホールが顔の前に来るように体を傾けたり、しゃがんだりするような行為です。
両方ともオススメしませんが、前者は特にオススメしません。傾けた体を起こすには傾けた動きと逆の動きをするわけで、その動きは横回転を軸とした動きだからです。縦回転の動きではありません。後者は縦回転の動きですが、ボールアップ後のフォームに近付けることが目的だと考えると、しゃがむ行為は無い方が良いです。また、なるべく顔の位置は変えない方がいいです。視点がズレると、自分の想像以上に自分の体をうまく動かせません。

先ほど、正しいハンドキャッチは「前でボールを触って、左手をその場に残し、手首を返して右の手のひらを上にしてボールを乗せて、円を描くように下から後ろに引いてくる。」と説明しました。この右の手のひらの流れを覚えておいてほしいんです。「どの辺りで手首を返したのか。」です。それを考えた場合、顔の正面に来たボールに対しては、手のひらはまっすぐ前を向いていますが、お腹の少し上の胸付近だと、右の手のひらは正面を見て左で少し上向いているはずです。その状態の右手でボールを触って、ボールが落ちないように左手で支えてあげればいいです。右手でボールを後ろに引く動作の間に左手を前に持ってくれば、ボールアップ後と同じ投球フォームで投げることができます。

肘は普段と同じ伸び具合。

最もハンドキャッチしやすいような顔の真ん前にボールが来た時の肘って伸びてるけど、伸びすぎてもない感じだと思うんです。その肘の伸び具合でいつもハンドキャッチする習慣を身につけてほしいです。当然、パスが離れれば、肘が伸び切った状態にもなると思うんですけど、そんなケースは一旦置いておいて、基本的には同じ伸び具合をオススメします。ボールアップ後の投球フォームも途中までは、きっとその肘の伸び具合だからです。極端に肘を畳みながらハンドキャッチする様子なんかもよく見かけるのですが、やはり自由度を下げてしまっています。

利き手と逆に来たパスは肘を畳んでハンドキャッチしてしまったら、次の動作が非常に制限されてしまいます。肘を畳んだ状態ということは、体に近いところということですから、その位置から円を描くように下からボールを後ろに持って行こうとすれば必然的にボールが体にぶつかってしまいます。それを避けるにはボールが通るための道を体が開けるか、ハンドキャッチ後にボールを一旦前に持って行き、振り出しに戻してから円を描くように下から後ろに引っ張る動作をしなくてはいけません。いずれにせよ、自由度を下げてしまう行為ですので、肘を畳んでハンドキャッチすることはオススメしません。

最後に

文字の限界です(笑)。本人は、文字の限界に挑戦して、頑張って書いたつもりですが、なかなか伝わりにくい部分もあると思います。動画も近々X(Twitter)に上げて説明したいと思います。また、冒頭にも書きましたが、わからないところはリプやdmでも質問は大歓迎です!

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。最高のドッジボールライフを送りましょー!

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