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こんにちは、佐々木です。
今回はテレビCMの効果や費用、効果測定の方法について解説をしたいと思います。
巷ではテレビCMはデジタルに広告費を食われていておしまいだ、などと言われてますが、本当にそうなのかを解説していきたいと思います。

私自身過去にTVCMのディレクション支援をして売上を伸ばした経験があります。
今回はそれらの経験を元に解説しますので、広告代理店さんなどとは違った、かなり実務に寄った内容になるかと思いますので、最後までご覧ください。

テレビCMとは

テレビCMの費用や効果測定についてご説明する前に、まずはテレビCMの種類についてです。
テレビCMには、タイムCMとスポットCMの2種類があります。

・タイムCM

番組のスポンサーとして放送するCMのことを、タイムCMといいます。
テレビ番組を見ていて「この番組の提供は○○でお送りします」というアナウンスがたまにありますよね。
タイムCMでは原則として番組内で提供社名が表示され、番組放送枠内で自社のCMが放送されます。大体30秒~60秒の枠です。
放送エリアについては、キー局系列各局で放送されるネットタイムと、各局の放送エリアに限られるローカルタイムの2種類があります。
また、タイムCMでは放送期間が2クール(6か月間)での契約が基本です。そのため、短期間で集中的にCMを流すということができないのも特徴です。
メリットとしては、
①長期間にわたって安定的にブランドイメージを訴求できる、
②狙った番組に出稿できる、
などがあります。

・スポットCM

一方、スポットCMは、タイムCMのように特定の番組を指定せずに時間枠だけを指定して放送できます。基本が15秒の尺の動画を流します。
メリットとしては、時期や投下量など柔軟性が高く、契約も2週間~が通常なので、新商品の認知や、イベントやキャンペーンの告知に有効です。

これはちょっとした裏話ですが、タイムCMは放映される枠が分かっているので、CMが行われているのを確認するにはその該当の番組を見ればよいです。
一方、スポットCMはどこで流れるか分からないので、くまなく番組を確認しないといけません。
なので以前のCMご支援での経験でも、CM期間中はずっとテレビを掛けながら仕事をしていましたし、テレビもほぼ録画して、どの枠で流れているかを確認していました。

テレビCMの費用

テレビCMの費用には下記の3つがあります。
①クリエイティブ制作費用
②メディアバイイング費用
③各種調査費用

それぞれについて解説していきます。

①クリエイティブ制作費用

これはテレビCMで流すための動画を作成する費用です。
これはどこまでこだわるかでコストが大きく変わります。
最低のミニマムで、ロケなどの撮影なしでオールCGなどであれば、100万円程度~で制作できます。
またロケ撮影をしたり、タレントを起用したりすると、内容にもよりますが、ロケ撮影で数百万、タレントに数百~数千万の費用が掛かります。

ここは正直ピンキリなので、制作会社に尋ねるのが良いですが、相場のイメージはこのような形です。

②メディアバイイング費用

これはテレビCMの枠を買う費用です。
これはタイムなのか、スポットなのかでミニマムロットが分かれますが、
大体、ミニマムで100万~の出稿で、1インプレッション0.6~1円くらいに落ち着くことが多いです。
なので、どれくらいのボリュームを出稿するかをこの数値を元に予算組します。

③各種調査費用

これは各種の調査を行う費用になります。
具体的にはテレビCM放映前のクリエイティブのテストや、放映後の効果測定のテストになります。
これはテレビCMの放映という観点では必要ではないですが、効果を最大化したり、効果の良し悪しを判断するにはしておいた方が良い施策です。
クリエイティブテストはやり方によりますが、100万円くらい、
効果測定も100万くらいで実施できます。

テレビCMは少なくとも数千万~下手すると億を掛けて実施する施策なので、成功確度を高めたり、しっかりと振り返りを行うという意味でここの費用を省かないようにするのは強くオススメしたいです。

なのでテレビCMの最低費用は500万程度~となり、
テレビCMでしっかり効果を出そうと思うと、3000万~は費用を掛けないといけないでしょう。

テレビCMの効果検証方法

テレビCMの効果検証には下記の6つの方法があります。
①売上の前後比で確認する
②売上の前年比で確認する
③WEBサイトの指名検索やSNSの投稿数で確認する
④商品の購買層の変化で確認する
⑤認知度で確認する
⑥ブランド好意度で確認する
それぞれ解説していきます。

①売上の前後比で確認する

これは最もオーソドックスな比較方法です。
CMを行う前と行った後で、売上がどれだけ変化したかを追うというやり方です。
基本的にはここで効果が出ていなければ、他の指標が良くても意味がないというのが正直なところだと思います。

②売上の前年比の伸びで確認する

これは2番目にオーソドックスです。
CMの期間はスポットだと最短1週間だったりするので、前後比では月末・月初などの他の変動要因に左右されることが良くあります。
こういった際には前年同期比の伸びで比較で確認するという方法があります。
この方法であれば、月末・月初などの他の変動要因に左右されることはありません。
また、単純な前年との比較ではブランド全体が大きく伸びていたり、
売上を落としていたりで、比較し辛いのを、売上の前年比の推移が伸びているかで確認をするというのも手です。

③WEBサイトの指名検索やSNSの投稿数で確認する

とはいえ①や②の方法だけでは投資回収となりえないことは多いです。
なぜならテレビCMは認知施策なので、購買にすぐ結び付くわけではないからです。
もちろん業界によりますが、例えば日用品であれば、どれだけCMで良いと思っても、自分が今使っているものが無くならない限りは次の商品を買うことはないと思います。
なので、CM放映期間に自社商品を買う周期が来ないと、速効性のある売上にはならないのです。
なので、CM放送期間だけで費用対効果を測ると、テレビCMは(というより認知施策は)ほぼ大赤字になります。
なので基本は長期での効果検証が必要ですが、事業主側は短期での効果検証もしたいはずです。

そんな時に役立つのが、この、WEBサイトの指名検索やSNSの投稿数の確認です。
指名検索の数やSNSの投稿数はCMのクリエイティブが良ければ自ずと増えます。
なので長期で見て費用対効果が合うのかの指標として、WEBサイトの指名検索やSNSの投稿数をテレビCMの良し悪しを判断するというのは非常に良いと思います。

④商品の購買層の変化で確認する

また、全体で効果が見えづらくとも、特定の層で数字が伸びていることがあります。
特によくあるのが、特定の年齢層などで数字が伸びているパターンです。
テレビCMに限らず、広告の媒体はそれぞれに得意なデモグラ(年齢や性別)があり、広告施策を行うことで、その特定の層だけ数字が伸びる事があります。
もちろんテレビCMにも得意な層はあるので、そこが伸びているかを確認します。

⑤認知度で確認する

個人的に一番オススメなのはこの方法です。
結局テレビCMの一番の目的は購買を増やすことというよりは、
認知している人を増やす=潜在層を顕在層よりに寄せていく
という点だからです。
また、認知度は月初や月末、ブランドの盛衰にあまり影響されません。
なので、認知度が大きく伸びていれば、テレビCMは成功ですし、そこまで伸びていなければ失敗です。

ちなみに認知度全体の解説やテレビCM以外の認知度を伸ばす施策に関してはこちらで解説しておりますので、こちらも併せてご覧ください。


⑥ブランド好意度で確認する

テレビCMを短期的な売上というよりは中長期的なブランドロイヤリティに置く企業様もいらっしゃると思います。
そういった場合には、顧客のブランドに対する好意度の変化を測るというのがオススメです。
いわゆる「ブランディング広告」は定量的に結果を測り辛いですが、こういった指標を用いて結果を測ることで、定量的に効果を測定することができます。

テレビCMのメリット

テレビCMのメリット①:テレビCMでしか当てられない層に当てられる

テレビCMはマスメディアと呼ばれるように、あらゆる世代に全方位的にリーチできるメディアです。
そしてこのデジタル時代において、高年齢層にここまで上手くリーチできるメディアはテレビCMを差し置いて他にありません。
なので、年齢層が高い層を狙う場合にはテレビCMは非常に有効な手段です。

テレビCMのメリット②:権威性

テレビCMは「やることに意味がある」と言われるくらい、権威性があります。
一番は卸業態において、小売店での取り扱いが増えたり、陳列位置が良くなったりと、テレビCMならではの波及効果を得ることができます。
最近では「SNSで話題だから」という理由で取り扱いや陳列が良くなることもありますが、テレビCMにはまだまだ及ばないのが所感です。
また企業自体の信頼性の向上にもなるのはメリットです。

テレビCMのメリット③:均してみるとリーチ単価が安い

テレビCMは高年齢層に強いものの、まだまだ全年齢層に比較的安くリーチできるメディアです。
一方でデジタルはターゲティングはできるものの、リーチしにくい年齢層へのリーチ単価は高くなってしまいます。
なので、年齢層に関係なくアプローチしたい場合には、テレビCMが最も効率の良いメディアである場合は多いです。

テレビCMのデメリット

テレビCMのデメリット①:ターゲティングができない

テレビCMはデジタルのように年齢や性別といったデモグラでのターゲティングや、趣味嗜好でのターゲティングが効きません。
ここがデジタルと比較した際の最大の弱みです。
あとはフリクエンシー(一人当たりに当たる広告の回数)の調整もできません。
ここがデジタルと比較した際の最大の弱みです。

テレビCMのデメリット②:最低ロットが大きい

テレビCMは最低の出稿額がデジタルと比較すると出稿の最低ロットが大きい傾向にあります。
また、審査がデジタルと比較すると厳しかったり、出稿までのリードタイムがデジタルと比較すると長いということがあります。

テレビCMのデメリット③:クリエイティブの入れ替えができない

テレビCMは基本的に入稿したクリエイティブを途中で差し替えたり、クリエイティブごとに配信ボリュームを調整したりすることができません。
なので、良いクリエイティブに配信を寄せていくことができないのはテレビCMの最大のデメリットです。
なので、前述した、テレビCM放映前のクリエイティブ調査が非常に重要になります。


まとめ

今回はテレビCMの費用や効果検証方法、テレビCMのメリット・デメリットについて解説をしてきました。

テレビCMは掛かる費用が大きい一方で、効果検証も難しいです。
なので「テレビCMをしたものの効果がなかった」と言われる企業様も多いです。

テレビCMは
①そもそもテレビCMが向いている業種なのか
②何よりもクリエイティブが重要
というのが私の持論です。

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