俺のおしっこの音は大きい。それはそれはもう…(エッセイ)
私はおしっこの音がめっちゃ大きかった。
一緒にトイレをした友人に言われた。
女性のために説明すると、おしっこするためだけの便器があって、それが数台横並びしているのが男子トイレのベーシックなつくりなんです。
なので男性がチンチンを出しながら横一列になっている光景が男子トイレ内ではよく見られます。
金玉が惑星直列してます。
余談ですがちっちゃい男の子はおしっこする際、大体ズボンを足元まで下ろしておケツ丸出しでおしっこしてます。
男子トイレ七不思議の一つに数えられています。
余談終わり。
例に漏れず(おしっこだけに)私と友人は横並びで用を足していました。
トイレを終えて男子トイレを後にし、しばらく歩いていると、友人はふと思い出したかのようにこう言いました。
「ずっと思ってたけど、おしっこの音でかいよな」
私は驚きました。
やっぱりデカかったんだ…。
というのも思い当たる節は多々ありました。
隣の便器からは音が全くしないのに、自分の便器内からは渓流並の音が発生していることに、流石の私も気づいていました。
けど気にしませんでした。
「自分の声は自分には大きく聞こえるから、思っている倍以上の大きさで喋った方がいい」みたいなことだと思っていました。
あと小便器って半ドーム型だし。
反響した音の出口が私に向いた面なので、でっかい音がお届けされているのかと思ってました。
そういうわけではなかった…
さらに引っかかる点は「ずっと」の部分です。
友人とは小学5年生の頃からの付き合いです。
小中とずっと一緒にいたので、連れションする機会もまあありました。
彼はいつから「デケェな…」と思っていたのか、もしかしたら別の友人にもデカしっこ野郎として認識されているかもしれません。
マジカルバナナのお題で私が出てきたとき、もしかしたら「おしっこの音がヤバい」と答えられてしまうかもしれません。これで正解となったら他のプレイヤーもそう思っていたことになります。
意図せずあぶり出しが行われることになります。
もし私にWikipediaができたら、職業欄に「おしっこの音がデカい人」と書かれてしまうかもしれません。それだけ社会に与えていたインパクトは大きかったかもしれません。学校は小さな社会です。
私のおしっこの音がデカすぎるあまり、企業が動いて「音姫小便器」版ができるかもしれません。
おしっこの音のあまりの大きさに企業側も苦慮し、ナイアガラの滝の音が採用される可能性だってあります。
後にテレ朝の格付けチェックで「私のおしっこかナイアガラの滝の音か」を当てる問題が出題され、初めてGACKTが不正解することもあるかもしれません。
それ以降恥ずかしくなって極力音を小さくすることを意識しています。
ししおどしほどの音量になった私のおしっこの音は、男子トイレ内を侘び寂びにあふれさせ、外国人観光客にもジャポニズムとして愛されています。
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