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栄養士の仕事①

・はじめに

 私は栄養士をしている。栄養士に興味がある、またはこれから栄養士になろうかなという方はぜひ目を通していただきたい。


・栄養士ってなに

 栄養士には、"栄養士"と"管理栄養士"の二つが存在し、それぞれできる仕事が違ってくる。多くの人が想像する給食に関する業務は栄養士の仕事で、病棟や保健所などで行われる栄養指導は管理栄養士の業務にあたる。

 私は、管理栄養士養成課程の大学を卒業したが、あえなく管理栄養士になることができなかった。管理栄養士になるには国家試験があり、その受験資格を得るためには管理栄養士養成課程がある四年制大学を出るか、栄養士の短大をでて、3年間栄養士としての実務経験を積むかのおおよそ二択に分かれる。
※他にも受験資格の得方はあるが、オーソドックスなのは上記の二択である。


・給食委託会社としての栄養士

 私は、栄養士として大学を卒業後、給食委託会社に就職した。単に、給食業務と言っても委託か直営に分岐し、それぞれまた違った苦労が存在する。
 入社後、本社の初任者研修を経て、それぞれ受託先の病院へと配属されいよいよ栄養士としての仕事が始まった。
 まず、栄養士としての仕事ではなく厨房の1日の流れを知るとこから始まる。
よって、最初の2週間ほどはずっと厨房員として盛り付け、配膳をする。
(場所によっては洗浄も組み込まれることもある。)
 大体、給食の献立というのは1ヶ月サイクルか、40日サイクルで回っていて、たまに行事食で初めて見る献立が出るくらいでほぼ代わり映えはない。いい意味で、一度盛り付け方を覚えればそれを当てはめればいいだけである。

 厨房によって、食事の提供形態も変わって、生の食材から作るパターンと
調理済み食品を加熱し、盛り付けるという場合も存在し、それはその施設の食数によって最適なシステムが確立されている。

 厨房業務が終わると、栄養士業務を覚えることが始まる。栄養士は主に、
・献立業務(献立作成、発注、在庫管理、帳票作成)
・厨房業務(問題なく日々の食事が提供できるようにする)
 →検品、厨房サポートなど
・その他事務作業等
があり、これを早番、遅番がそれぞれ割り振って毎日安全な食事を出している。
 委託では、本社に所属する栄養士が献立を作成するため、献立作成業務はなかった。
 施設にもよるが、委託の栄養士はおおよそ3年周期で辞めることが多い。それは、日々の業務の疲労や連続勤務など、また受託先の栄養士との関係によって離職率は高い。
 病院などでは、栄養指導を行う管理栄養士と給食を出す栄養士が必要で、その給食業務を外部委託することで病院栄養士は栄養指導などの臨床業務に専念することができるというメリットがある。しかし、中には委託栄養士を邪険に扱い、心を病んでしまうことも多々たる。実際、私もその一人である。

 また、これは委託や直営関係なく、給料が安い。これは覚悟しておいてほしい。


 直営栄養士については、また「栄養士の仕事②」で話します。


チキン南蛮定食をたべます。