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『美しき緑の星』 | Movie紹介①

前回の記事で「常識を疑う」ことの大切さを書きました。

まさにそれを力強く後押ししてくれるのがこの映画。

今から20年以上も前にフランスで制作された映画ですが、そんなことを全く感じさせない名作です。あまりの衝撃的な内容に、発禁状態が続いていました。本編内容も裁判でカットを余儀なくされたところもあるほど。(You tubeにアップされた動画も、削除→再投稿の繰り返しだそうです…)


誰もが協調し合い、お金も必要のない世界。

すべてのモノを分かち合い、お互いに助け合いながら自然と共存する世界。

一見、原始的にも見える惑星から、はるばる地球にやってきた一人のお母さん。彼女の視点には、地球はあまりにも野蛮で、未開な惑星に写ります。果たして一体、地球のどのような点が野蛮で未開なのでしょうか?👇


①動物を食べていること🐂

彼女たちの惑星では動物の肉はただの「死体」と見なされています。

②戦争が起こっていること🗡

分かち合い、助け合うのが当たり前の世界では、戦いは野蛮で危険。

③自然があまりにも少ないこと🌿

都市はあまりにも自然が少なく、心が荒んでしまうそうです。

④有害な物質に溢れていること☠️

地球は、タバコやアルコール、化学物質をはじめ、自動車や原子力など、有害な物質に溢れている。


子どもの頃には疑問に思っていたことも、大人になるにつれ、それらは当たり前に変わっていきます。この映画は、そんな世界の見方に一石を投じる、とても貴重なきっかけになると思います。


【予告編🎥】


【Info】

『美しき緑の星』
コリーヌ・セロー監督
1996年フランス/90分
公式HP:https://labelleverte.fun/

【監督のことば】

世の中の仕組みを根底から問い直すクレイジーな映画を撮ってみたいと思いました。それで長い時間をかけて考証を行ったのです。無駄になったシーンやアイデアを書き留めたノートが何冊にもなりました。次から次へと疑問が生じたのですが、そのすべてに答えが得られたわけではありません。
そうして、風にそよぐ木々に見守られながら、台本の執筆に取りかかったのでした。完成した台本を見た人たちの反応は実にさまざまでした。このプロジェクトの資金援助には乗り気でない人たちが何人もいるとプロデューサーのアラン・サルドが言います。「本当にこの映画を撮るつもりですか?」と彼が言うので、私は熱を込めて「もちろんです」と答えました。かくして映画は封切られたのですが、完全な失敗でした。誰も興味を示さなかったのです。客が入らず、批評家からは酷評されました。業界にとって、この作品は理解不能のUFOだったのです。しかし、この映画は死にませんでした。
こうした逆風にもかかわらず「美しき緑の星」は生き残り、生き物のように成長し話題となったのです。必要とされているからでした。この映画が世の中に発するメッセージのためだった。一緒に映画を見て語り合う「美しき緑の星」クラブのサイトが、いくつもネット上に見られるようになりました。
私は早すぎたのでしょうか? この映画のように価値観を根底から問い直すことで世の中を変えることが必要な、ぎりぎりの瀬戸際まで私たちは来ているのかもしれません。(出典:La Belle Verte

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