ことばのこと
ひょんなきっかけで訪れた舞台が素晴らしくて、観劇後の感動を携えて昼下がりのHUBに駆け込み、ギネスビールをちびちびやりながらnoteに感想を書き殴ったことがあった。(前の記事です)そうしたら、その投稿をご覧になった脚本家の方からコメントをいただいた。
わたしの文章に力をもらった、と。
今日は、起き抜けにそのコメントを見てから、綺麗な石を掌で温める子供のように、そのことばをじっくり眺めては嬉しい心を温める1日だった。
褒められたくて生きているわけでも、賞賛されたくて努力しているわけでもないけれど、他人からかけられた言葉が何らかの力になることは、やっぱりある。と、思う。
ずいぶん前に、年下の友人が「君みたいな大人になりたいなと思うよ」と言ってくれたことがあった。それは会話の中のちょっとしたお世辞かもしれないし、もう向こうはすっかり忘れてるかもしれないけど、わたしは今もその言葉を大切に持っている。背中が丸まってしまいそうな時、あの時もらった言葉を懐から取り出して、"そういう大人であろう"と背筋を伸ばすことがある。
この難しい時代、作り手に「絶対やめないで!一生続けて!」なんて無責任なことはとても言えない。
けれど、素敵な作品を作ろうと日々走る人たちが踏ん張りたいと思う時、わたしの言葉が、靴下についてる滑り止めのぽちぽちのひとつくらいの力になれていたら、何よりの喜びだ。
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