泣きっ面におにぎりを

大好物のラテを手に、ウキウキしながら新幹線に乗り込んだ。
出張のご褒美。それなのに紙袋からとりだして、5分とせずに盛大にぶちまけてしまった。なんたる失態。
我ながら目をおおいたくなるような悲惨な光景である。

周囲の人に迷惑をかけてしまって申し訳ないやら、恥ずかしいやら。
でも皆さんの優しさのおかげでどうにか事なきを得ることができた。
ご褒美どころではなくなったが、リンツのチョコをバッグに忍ばせていたおかげでどうにか復活。
こういうとき、リンツのチョコは偉大だ。

いいことと悪いことは順番にやってくるだけなのだとわかっていても、今回の悪いことはなかなかにダメージが大きかった。
しゅんとして恋人にラインすると、そんな日もあるよ、と慰めてくれた。
恋人はこういうとき変に茶化したりせず、欲しい言葉をかけてくれるのでつい甘えてしまう。おかげで気持ちを切り替えることができた。

そうそうそんな日もある。
私の場合、そんな日が人よりちょっと多いだけ。

朝ごはんに買ったけど食べきれなかったおにぎりを頬張る。
落ち込んでいようが、なんだろうが食べて寝たらきっと元気になるはずだ。
このそそっかしさは今に始まったことではないし、いちいち過敏に反応していたらキリがない。笑い話に変えて皆に笑ってもらおう。

そうすればきっと大丈夫。
またいつかいいことがある、と思う。