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未来からのメール 4通目

「空と地下の避難施設」


君たちの世界でも環境汚染や、人口増加、温暖化などが深刻な社会問題になっていると思う
数百年経った私たちの世代でも未だに解決されていない
いつの時代もこのような問題は解決されないということだ
解決されないということは、地球にそれだけ長い間ダメージを与えているということになり当の地球は、もううんざりしている事だろう

そこで私たちは空と地下に万一に備えて施設を作った
宇宙にはスペースコロニーがあり、既にそこで暮らしている人もいる
スペースコロニーは、多くの人々が生活できるように年々拡大しており、地球上で何かが起こったときの第2の避難場所も兼ねている
スペースコロニーには、私も2度ほど行ったことがあるが
なんとなくしっくりこない
やはり人間は地面から離れてはいけないのかも知れない
地球に戻ってきたときの安心感は計り知れなかった
スペースコロニーの様子はまた改めて紹介する

スペースコロニーの開発と同時に地下シェルターの開発も活発化している
地下シェルターは第3の避難場所も兼ねており、避難してから数十年は暮らしていけるように整備されている
スペースコロニーに比べれば快適だが、空気が薄いように感じる
空や太陽が見えないので、いつも夜みたいだが、
空や太陽を演出して、なんとなく地上の暮らしに近づけるよう工夫がされている
地下シェルターについても次の機会に紹介しよう

なぜそこまで避難施設の開発を活発化しているかというと
地球上では、環境汚染が深刻化しており、このままで行くとあと数十年で綺麗な空気が吸えなくなるとも言われている
温暖化も着実に進行しており、南極と北極の氷がかなり溶けて
君らの世代と比べ水位がかなり上昇している
上昇した分陸地が減り、人間が住めるスペースも縮小した
人口増加に関してはある程度コントロールができているが
同時に住める場所が減っているため相対的に深刻化している

現在、スペースコロニーと地下シェルター2つの避難場所で世界人口の7割は収容可能となっている
もし今、地球上にいられない何かが起こると3割の人々が行き場に苦しむことになる
その為、各国力を合わせて取り組んでいる

スペースコロニーも地下シェルターも事前申請すれば今からでも移住可能だが
やはり人間は地球という星で通常通り生活がしたいと考えている人が多い

その辺は、未だ逼迫していない君たちがいる環境が羨ましい

ここで君たちにお願いしたいことがある
君たちの世代から少しづつでも良いから環境汚染や温暖化のことについて
取り組んで欲しい
君たちの世代から変わることができれば
我々がもっと長く地球にいられる時間が増える

特にこれから君たちが経験する産業革命や戦争などは特に地球にとって大きなダメージとなった

人間一人一人がもっと気持ちに余裕を持って暮らせれば
自然を美しいと感じることができる
美しい自然をありのままで維持しようと考えることができる

決して今の普通に生活できる環境が当たり前だと考えてはいけない
草木が適切な量の酸素を供給してくれていることに感謝しなければいけない

そして、人と人とがお互いを助け合えば不必要な産業革命は起きない
戦争も起きない
奪い合いをやめて、助け合おう
地球には私たちが暮らしていけるものが全て揃っている
それをどこかの国が独占しようとしたり、利権を握ろうとするから戦争が起きる
みんなで分け合うことを学ぼう

君たちの世代から意識して欲しい

少しの意識が莫大な地球の命を救うことを考えて欲しい

このメールで君たちにすがってしまい本当に申し訳ないと思う

過去が変われば未来が変わるが

未来を過去の人たちに変えてもらおうとするのはルール違反かも知れない

ささやかな願いと思って聞いてくれれればそれで良い

それではまたメールをする


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