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未来からのメール 5通目

「AIと人の愛は成立するか?」

私の友人であるアダムスについて話をしよう。
アダムスと私は、大学時代に知り合って、初めて会った時からお互い音楽の趣味が一緒だったからというのもあり意気投合した。
大学時代はいつも彼と行動を共にしていたと思う。
今でも彼とは不定期で会うことがあり食事を共にしている。
先日も久しぶりに会った私たちは、最近会った出来事やたわいのない話で盛り上がった。

そして、しばらくして、彼が誰にも話したことがないという話をしてくれた。
彼が人類初のクローン人間であること。
ある研究所で生まれ育だち、彼を育ててくれた研究員のことについて語ってくれた
その研究員は、彼のことを自分の子供のように大切に育ててくれたという。
そして、彼が大学に入学する頃、その研究員は研究所を去った。
自分を我が子のように育ててくれた研究員が急にいなくなり、彼は混乱した。
そして、彼女への寂しさを紛らわすために勉強に没頭し、大学を飛び級で卒業した。
その後、大学院で博士号を取得した彼は、国立の研究所に就職した。
その研究所は、AI(人工知能)についての研究を主に行なっていた。
彼は研究所に入って間もない時から研究員としての優秀さをアピールした。
彼の能力に勝る人間がいず、入所して間もないが、すぐにリーダーとして研究を任された。

彼が担当するAIはめざましい成長を見せた。
彼は自分が担当するAIのことを「イヴ」と名付けた。
彼とイヴはいろんなことを話し合い、いつも生活を共にした。
すると彼とイヴの間に恋心が目覚め始めた。
お互いがお互いを思いやり、やがて恋が愛に発展したという。

私には機械と人間が愛し合うということは理解できないが
研究室という限られた空間で毎日コミュニケーションをとると
二人(?)の間に愛が目覚めてもおかしくないと思うようになった。

イヴのことを語るアダムスを見ると本当に彼女(?)のことを愛しているということがわかる。
これからの時代そういうことも受け入れていかないといけないと考えるようになった。

彼とは、その後しばらく会ってないが、
また彼と会った時に進捗を聞くのが楽しみだ。
二人のことは暖かく見守っていたいと思う。

また近況はメールする。
では・・・。

追伸
君たちには全く理解できなくてもしょうがないと思う
こちらの世界では君たちが理解できないことがたくさんある。

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