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故郷で暮らすということ
こんにちは。
うわじま市民ライターのヒロさんです。
みなさんにとって、故郷とはどんな場所でしょうか?私にとって故郷は住み慣れた安心する場所です。
今回は、自分自身の「心が疲れた時」、故郷の自然の力に救われた時の事をお話しようと思います。
ある時、心が疲れて動けなくなった
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ある時。自分では大丈夫と思っていたのに、心と身体がチグハグになってしまいました。
思ったように動けない。動く方法が分からない。つまりはキャパオーバー。まるで廃人になったような感覚。気づいた時には思考は停止し、自分ではどうすることもできなくなっていました。
それでも、私は恵まれていました。
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美味しいものを食べると元気が出ますね。
私は人の心に助けられたのです。
地元、宇和島に住む友達、職場の仲間、同じ地区に住む方々、行きつけのコンビニの店員さん…。
その時出会った人たちは、私を1人の人間として認めてくださり、只々普通に接してくれました。言葉の1つ1つが力となり、人のつながりがどれほど大切なのか、本当に身に染みる時間でした。
もうひとつの奇跡
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自然って美しい!
思考が停止して、しばらく家で過ごす時間が増えました。家にいると力が湧いてこない。
1人でいると不安になる。
そんな私を、友達が「気晴らしにドライブに行こう」と、外に連れ出してくれました。
しばらく窓越しにぼんやりと景色を見ていました。久しぶりに外に出ると、陽の光が眩しすぎて、ハッとしました。
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きっと意味があるんだろうな
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「こんな所に小さな花が咲いている。何て花だろう」
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いろんな色をして世界と繋がっているんだろうな
「空が青いなぁ。故郷の空ってこんなに綺麗なんだなぁ」
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山があって海があって陸があって
当たり前のことだと思っていたけれど
その全てに意味があるのではないだろうか
「自然の力って凄いな。誰も何も言わないのに、自分たちで成長して、そこにあるのが当たり前だと思っていたけど、こんなに生命力が溢れているんだな」
今までは気にならなかったけれど、その瞬間。私には眩しすぎる世界が広がっていました。
「あぁ、宇和島で暮らしていて良かったな。自分の生まれ育った故郷は、こんなに自然の力で溢れているんだ」
素直にそう感じました。自然は何も言わないけれど、強い、美しい、命なのだと。
自然豊かな宇和島
その生命力をスマホで撮ってみよう
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その時 風が水面を走り抜けました
その日から、自然の生命力と美しさが私の励みになりました。
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私の場合。
回復するまでに2年程仕事ができない日々が
続きました。車の運転ができないくらい、しんどい時もありました。その間、外に出てふと気になった景色をスマホで撮ることが楽しみになりました。スマホを通して「綺麗だな」「眩しいな」と思う気持ちと「自分の生まれ育った宇和島で、自分にできることがあるのかな」と言う気持ちが生まれていました。
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無理なくできることを探してみよう
何をすれば良いか分からない日々から自分ができることを考える日々に変化しました。
まずは、短時間でも仕事を始めることにしました。今までやったことない仕事を探そうと思いました。自分の知らない世界を知りたい。何ができるか見つけようと思ったのです。
まずは、魚の加工に関する仕事を始めました。久しぶりに働くとすぐに仕事仲間ができました。仕事にもやりがいを感じたのですが、持病の腰痛が悪化して断念しました。
やっぱり上手くいかないと落ち込む事もありました。そんな時は、自分が撮った写真を見ると励まされました。
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「お疲れ様」と励ましてくれます
それからも、2つの仕事にチャレンジしました。不思議な事に、どちらの職場も仕事仲間に恵まれ、仕事が楽しいと感じるようになりました。
それでも、疲れた時は空を見ると、故郷は
いろんな顔を見せてくれます。
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こうして月日が流れ、何とか落ち着いてきました。そしてやっぱり、宇和島で自分ができることをやりたい。この気持ちは変わらず残っていました。
でも、1人でできることは限られているし人の役に立てる自信もない。それでも、できれば、宇和島の人と地域を繋ぐような活動がしたいと思いました。
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ネット検索をしたり、本を読んだり、商店街の中を歩いてみたり、きっかけを探すことにしました。
そこで見つけたワードが『地域デザイン』。
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地域デザインとは?
ネット検索で、地域デザインのホームページを見つけました。その中の1部を抜粋します。
デザインの本質は、問題解決に向けて人(の心)を動かすことにあります。つまり、問題を明らかにし、計画を立てた上で、人に伝えるプロセスが重要で、一般的な印象のデザインは最後のアウトプットにすぎません。
地域デザインとは「地域をデザインする」といったように地域を対象として捉えるだけではなく、地域のために、地域(の人々)によって、地域の問題を解決し、より豊かな暮らしを実現していく営みを意味します。
この文章を見て、自分がやりたかったことがイメージできました。宇和島の人と地域を繋げる活動とは、宇和島の人と「話す」「聞く」こと。そして「情報収集する」こと。それを「人」と「情報」と「地域」で繋ぎ合わせること。
つまり、宇和島市の人と人。人と情報、人と地域を繋ぐ架け橋のような活動がしたいと考えたのです。
そこで、まず始めに『地域デザインコンサルタント』として活動しようと考えました。
・地域デザイン=問題を明らかにし、計画を立てた上で、人に伝える
・コンサルタント=相談役。相談を受けた方の課題見つけ、その解決策を提案する
という意味を込めました。
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気持ちが持てました
空も「頑張れ」と励ましてくれています
活動内容として、まずは宇和島市をぶらり旅して、気になった景色や人を写真に撮り、直接インタビューして地域の声を聞いてみたい。そう思っていた時。偶然、うわじま市民ライターの応募が目に止まったのです。
2023年から1年間、宇和島市のためにできることを探して、この市民ライター活動を行いました。初めてのインタビューは緊張しましたが、宇和島の方々はとても協力的で、笑顔で対応して頂き、あたたかさを感じました。
故郷で暮らすということ
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他人事だと思っていたのに、ある日突然、自分の心が疲れて動けなるなんて想像もしていませんでした。何も感じない。何も浮かばない。自分が何をすれば良いか見失っていた時、支えてくださった地元の友達、職場の仲間、地域の方々、そして故郷『宇和島』の自然の力。
私にはたくさんの『縁』と『恵み』があることに気がつくことができて、本当に良かったと思っています。長い時間、つらい日が続きました。でも、1人ではなかったのです。
人と地域、故郷の自然の生命力は今でも私の生きる源です。そして、生きる目標を見つけることができました。
今回チャレンジしたうわじま市民ライターの活動も、自信に繋がる大きな一歩になりました。
みなさんは、心や身体が疲れた時、どんな風に過ごされていますか?
もし良ければ、
1度、空をぼんやり眺めてみてください。
いつもの帰り道、近くの木々や草花を探してみてください。
きっと、些細なことがきっかけで、人は人と繋がり、お互いが支え合っていけるのだと信じています。
故郷で暮らすということ。
みなさんにとって、自分らしく暮らせる場所でありますように。
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