「断片的なものの社会学 岸政彦」を読んで
日常にあるなんでもないようなことを断片的につないでいったような本。
しかし読み終わったときには普段見落としていた大切なことを知れたような気持ちになる。
人はみな孤独である。しかし生きていくしかない。
そのようなメッセージを受け取った。この本の中にある断片的なエピソードは、それぞれの人の人生そのものだろう。
生きていると、今、この瞬間にしていることが無意味に思えるときがある。何のために作業しているのか、考えているのか、、、
ただ、それが生きていくことなのだと思う。
人生とはそもそも無意味なものである。
「私たちの自己や世界は、物語を語るだけでなく、物語によってつくられる。」というフレーズが書かれている。
このフレーズがこの本の主題なのではないだろうか。
断片的なもの=小さな物語
それが積み重なり、自己や世界がつくられていく。
当たり前のことかもしれないがそれに気づかせてくれる。