archi-and…

建築・映画・読んだ本についてなど気ままに投稿していきます。

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最近の記事

「PERFECT DAYS」を見て

映画「PERFECT DAYS」を見た。 とても素晴らしい映画だった。 少しばかり私が感じたことを書き留めておこうと思う。 主人公は墨田区の小さなアパートに住んで、トイレ掃除の仕事をしている。 毎日同じような繰り返し。 しかしそんななかでもちょっといつもと違うことが起こったりする。 仕事へ向かう途中に聴くカセットの音が心地よい。 主人公はカセットで音楽をきき、フィルムカメラで写真を撮りガラケーを使う。 そんな昔ながらの人だ。 「影は重なったら濃くなるのか」 「濃

    • 「ビルディングタイプの解剖学     五十嵐太郎+大川信行」を読んで

      久しぶりの投稿になってしまった。 この空白の期間に私は就職活動を終え、2週間ほどヨーロッパを訪れるなどしていた。それらについても順次書いていきたいと思っている。 さて、今回はタイトルにあるように「ビルディングタイプの解剖学」という本を読んだので内容を忘れないうちに言語化しておこうと思う。 全体を通して、非常にエキサイティングな知の冒険、を味わうことができた。建築に限らず、様々な学問を横断しながらまた社会的背景、社会制度も加味しながら論を進めていく。そして、最終的にはベンヤ

      • ガウディ展をみて

        久しぶりの投稿です。 先日ガウディ展を見てきました。 平日だったのに今までみた展覧会の中で一番混んでたかもしれない笑 そんなことはさておいて人混みの中見てきた展示についてここに思ったことを呟いておこうかなと思います。 まず、前提として私は建築を学ぶ学生であったため、ガウディが何者か、どんなものを設計していたかある程度のことは知っていたつもりです。 それでもなおこの展覧会を見ることで感じた感動は今まで書籍などで見てきた以上のものでした。 ガウディの熱量 ガウディが

        • 映画「トゥーレスリー」をみて

          少し時間が空いての投稿になってしまった。 昨日、現在公開中の「トゥーレスリー」を見てきた。 率直に言って素晴らしい映画だった。 簡単に内容に触れつつ、感想を書いていこうと思う。 あらすじとしては、宝くじが当たった主人公は莫大なお金を手にするも、酒におぼれ、すべてを使い果たしてしまう。 そんな状態から映画はスタートする。 単純に言えば、酒におぼれた状態から更生し、新たな人生のスタートを切る、というような流れだ。 だが、映画を見るとそんな単純なストーリーだけではないよう

        「PERFECT DAYS」を見て

          「目的への抵抗 國分功一朗」を読んで

          我々は目的から逃れることはできるのか。 そんな問いに対してのひとつの答えを導き出している本であった。 私たちはほとんどの行為をその目的のために行っている。 これは当たり前の事実であり、目的がなければ行動を起こさないことが普通だろう。 しかし、それは同時に目的に縛られた生き方ではないか。 この本ではアーレントを引用し、自由と目的について論じられている。 そのなかで語られているのは、自由であるためには、意図された目標からも自由でなければならないということだ。 ただ、目的

          「目的への抵抗 國分功一朗」を読んで

          「怪物」をみて

          映画「怪物」を見てきた。事前情報はほぼ何も入れずに見に行ってみた。 いろいろなことを考えさせられるとても良い映画だった。 まだ見ていない人もいるかと思うのでネタバレは極力せずに書いていこう。 まず、この映画はストーリーとしてとても面白い。同じ時間軸を別の視点から繰り返し、それによってだんだんと真実が明らかになっていく。 ミステリーのようなヒューマンドラマ(ヒューマンドラマってどんなものだろう)というのが適切ではないだろうか。 見ていくたびに先が気になり、真実が明らか

          「怪物」をみて

          「NOPE」を見て

           映画「NOPE」を見た。  良くも悪くもくだらなさの中にメッセージがあるような作品。    この映画の主題は命をかけてなにを成し遂げるか、ということではないだろうか。  主人公たちは危険を顧みず、未確認飛行物体(作品の中での呼び名はGジャン)を撮影しようと試みる。撮影した映像をテレビ局に売り込み儲けようとしているのである。  一見するとお金のために頑張るだけの話に見えるが、見ているとだんだんそうではないような気持ちになってくる。  お金のために頑張っていたはずがGジャ

          「NOPE」を見て

          建築・人文・哲学系読書リスト

          読んだ本、読みたい本などリスト化しました。 参考になればうれしいです。 他にもおすすめの本があればぜひ教えてください。 〇:読んだ ●:途中まで読んだなど 建築系 批判的工学主義の建築 藤村龍至〇 建築家なしの建築 バーナード・ルドルフスキー〇 集落の教え 原広司● 小さな風景からの学び 乾久美子● INUI ARCHITECT序文 乾久美子〇 見え隠れする都市 槇文彦〇 住宅論 篠原一男 街並みの美学 芦原義信〇 パタンランゲージ C・アレグサンダー● コモナリティー

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          「断片的なものの社会学 岸政彦」を読んで

          日常にあるなんでもないようなことを断片的につないでいったような本。 しかし読み終わったときには普段見落としていた大切なことを知れたような気持ちになる。 人はみな孤独である。しかし生きていくしかない。 そのようなメッセージを受け取った。この本の中にある断片的なエピソードは、それぞれの人の人生そのものだろう。 生きていると、今、この瞬間にしていることが無意味に思えるときがある。何のために作業しているのか、考えているのか、、、 ただ、それが生きていくことなのだと思う。 人生と

          「断片的なものの社会学 岸政彦」を読んで

          映画「MEMORY メモリー」を見て思ったこと

          最近、「MEMORY メモリー」を見てきた。 久しぶりに映画館に行った気がする。以前映画館に行ったのは「すずめの戸締り」を見に行った時だったと思う。 さて、タイトルの通り映画を見て思ったことを書こうと思う。 あらすじは調べたら出てきたりもすると思うので簡単に。 殺し屋である主人公は、いままで数多くの仕事を請け負ってきた。 しかし、アルツハイマーを患い、引退を決意。 そんな時に受けた最後の仕事のターゲットは幼い子供だった。 それが許せなかった主人公。その背後にいる人身売買組

          映画「MEMORY メモリー」を見て思ったこと

          自己紹介

          現在、建築系の大学院生。 日々建築を見て考えたことや、映画、本から感じたことを綴っていこうと思う。 ひとまずこんなところだろうか。。

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