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中学校教師 #46 (続)主体的に学ぶための指導


4月から中学校で勤務しています。
いずれは小学校に戻ることを考え、この経験を記録に残そうと思います。
異動の経緯や考えは下記参照



三平方の定理 「個別最適な学び」に挑戦!

章の導入はこんな感じ

いい感じの導入だったと思う。

前回までの挑戦

三平方の定理を理解するところ。

生徒が自分で選択した課題に本気で向き合っていた。



学びが加速した。生徒の姿が輝いて見える授業だった。


現在地

3クラス中2クラスが、中間レポート3(三平方の定理を空間図形に利用)まで進みました。これでこの単元の学習は終了となります。

来週は私立高校の入学試験があるので、3年生の授業はほとんどありません。
そして、来週には次の単元が始まろうとしています。ついに最後の単元か…


生徒の姿はどうだったか?


1枚目
2枚目
3枚目

クラスによって異なる雰囲気、生徒の特徴を踏まえて課題の提示の仕方を工夫することができたと思います。


単元の終盤を迎え、全体を振り返る

3クラスとも単元の終盤を迎えました。
改めて全体を振り返ります。

序盤:一斉授業の割合が多く、基礎を固める

三平方の定理とは何か、どのように三平方の定理を証明するかという点を中心に、この単元の基礎となる部分を扱うことで、基礎・基本の知識技能を定着させることを目指しました。全体の中では一斉授業の形の授業場面が多かったですが、講義形式だけで終わることがないように課題に合う問題演習をする機会を設けました。早い段階からこの問題が解ける生徒はどんどん課題を進めることができました。また、理解に自信がない生徒にとっては1時間ずつの学びが定着できたか確認する機会があり、安心感にもつながったと思います。
デジタル教科書の強みである、操作による確認、動画での確認も生徒が自ら活用できていたと思います。
Canvaを通して発展課題に挑戦した生徒も多かったです。


中盤:個別に課題を進め、三平方の定理が活用できることを実感

3時間のうち、10分程度だけ解説をする時間がありましたが、それ以外の時間は生徒が問題演習をする時間にすることができました。
生徒は、オクリンクで送付された問題を自分のペースで解き進めました。ヒントを見ることで解き方を確認する生徒、間違えをしたことから分析、考察する生徒、多くの問題、難しい問題にも挑戦した生徒。どの生徒も目標や課題を理解することができているからこそ、学び続ける生徒の姿を見ることができました。特に、数学が得意でない生徒が真剣な表情で学び続ける姿を見ることができ、学びの枠組みや教師の存在が有効に働いていると実感しました。

その一方で、協働的な学びの場面を見る機会が少なかったように感じました。
生徒がそれぞれ課題を進め、答え合わせや間違えの確認もできるので、他者と協働的に学ぶ必要がないように感じていた生徒もいたかと思います。一人ひとりの学びは確保できた。自分に合うペースで学ぶことはできた。では、それは「深い学び」だったか?と問われると、そうではなかったように感じます。
この辺りを踏まえて、終盤の仕掛けにつなげようとしました。


終盤:個別に課題を進めつつ、協働的に学ぶ場面も入れる

終盤は、三平方の定理を空間図形の問題にも活用できる力を高めるために授業を行いました。
それぞれの時間で共通の課題を提示し、みんなで解決しようとすることで協働的な学び、深い学びを生み出すことをねらいました。

★どちらの方が?という問い(A or B)

空間図形における長さを求める問題です。展開図を用いて平面として考え、直角三角形を見つけることで、三平方の定理を活用します。単純に長さを求める問題で終わってしまっては、深い学びにはつながらないと考え、2者択一の課題にしました。
「10秒で予想して!」と急かして、ほとんど勘という状態で予想させ、実際に解いてみようという意欲を引き出すようにしました。少人数の班で、分担して問題を解こうとする生徒がいたり、解いた後に解き方を確認するために話し合ったりする生徒がいたりしました。


★短い順に並び替えてという問い

空間図形における対角線を求める問題です。底面(平面図形)の対角線を求め、それを生かして立体の対角線を求めます。直方体でも立方体でも3辺の長さが分かれば、対角線を求めることができるという公式もあり、どのように解くかという点がポイントとなる授業です。
あえて、立体の図を提示しないようにしました。すると、生徒は自ら図をかき、長さを書き、三平方の定理を活用できるように直角三角形を見つけていました。教科書では直方体の対角線が例示されていましたが、長さを変えた直方体、立方体、特殊な直方体と3つの立体の対角線を求めるような問題として提示しました。短い準備並び替えてという課題にすることで、それぞれの対角線を求める必要がでること、平方根を含む数の大小比較をするために平方根の学習も生かす必要がでること、これによって協働的に学ぶ場面を引き出すことができたと感じます。また、クラスによって異なる特徴を踏まえて課題解決の序盤の情報共有の量やヒントカードの質も変えるようにしました。教師として生徒の実態を踏まえて授業をするという意識が高まったと感じます。


学びのベースキャンプ(Canva) 公開

生徒が使っていたCanvaのURLを少し編集してここに貼り付けます。
もし時間があれば見てみてください。
※本来は各クラスの板書が見られるようになっていますが、ここでは外しました。

https://www.canva.com/design/DAF7xauQZq8/hggCSZRAsN4KSlOnvjTzwQ/view?utm_content=DAF7xauQZq8&utm_campaign=designshare&utm_medium=link&utm_source=editor

すみませんURLの埋め込みがうまくできず…興味のある人はコピーしてください…ほんとすみません…
入り口はこんな感じ


初めての試みでしたが、チャンレジしたからこそわかることがありました。
ご意見・ご感想いただけるとありがたいです。

来週、私立高校入試が終わった生徒たちにこの単元の振り返りとしてアンケートを実施します。このチャレンジは生徒にとってどのような価値があったのか?次回はここをまとめる予定です。





【「えがお」を大切に  焦らず、誠実に、前向きに】





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