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中学校教師 #24 文化祭


4月から中学校で勤務しています。
いずれは小学校に戻ることを考え、この経験を記録に残そうと思います。
異動の経緯や考えは下記参照

昨日、文化祭が開催されました。
中学校勤務になり、初めての文化祭。
学校全体として盛り上がっていく中、クラスの合唱の様子、先生方の勤務のことなど、考えたことをまとめてみます。

感動

こんな感情になるとは思いもしませんでした。
クラスの合唱に感動。
3年生の合唱にも感動。
合唱コンクールで最優秀賞を獲得し、喜んでいる生徒の姿にもらい涙。

私も中学生のころには合唱に力を入れていたので、がんばる生徒の気持ちは分かっているはずですが、こんなものになるとは思いもしませんでした。なぜここまで盛り上がったのか、感動したのか、考えてみました。

①合唱コンクールという仕組み

1学年は2or3学級しかないのですが、コンクールという仕組みで合唱をしました。
採点基準を設け、管理職や学年主任が採点します。

「競う」という仕組みが、生徒の意欲に火を点けたと思います。
また、採点基準を明確にすることで、何ができていて、何を改善するべきかを生徒が考えたり、話し合ったりしながら練習する姿も見られました。結果以上に過程も素晴らしいものだったと思います。


②発達段階

1年生は混声2部、2・3年生は混声3部合唱でした。それぞれの良さが見られました。
1年生は2部ですが、きれいな歌声でした。小学校とはまた違う、少し成長した姿に見えます。
2年生は3部に分かれますが、変声期を迎えている男子生徒はアルトやソプラノに入っていることもあります。変声期をうまく受け止めながら学級でパート分けをしていました。
3年生はテノールの重厚感がより素敵に聞こえました。さすが3年生!


③音楽科の存在

どの学級も音楽科の教員が指導します。だからこそ、どの学級もどんどん上手になります。やはり、専門家がいるという中学校の組織の魅力を感じました。
小学校では主に担任、または音楽の授業を担当している教員が合唱の指導をしますが、必ずしも音楽の専門とは限りません。

以上、3つの理由から、合唱コンクールが盛り上がったと思います。
これは、中学校に勤務したからこそ分かることでした。うーん、勉強になるなあ。


準備や練習の負担は大きい

素晴らしい合唱コンクールだった文化祭ですが、その他、ソーラン節の披露(有志)、吹奏楽部の演奏等のプログラムもありました。生徒会の運営も含め、先生方の業務の負担感、働き方についても振り返ってみます。

(実は、ほとんど仕事がなかった私…)
主に、生徒会担当の先生が中心となり、部分的にその他の先生方にも役割が与えられていましたが、私は特に担当が決まっておらず、適宜ボランティアで動くという形…。外から見ながら考えたことをまとめてみます。

①練習、準備時間

 学級の合唱については、主に音楽の授業。文化祭が近づいてきたら、朝の会や帰りの会を延長する日課を採用してその中で練習。日課がころころ変わりますが、中学生だからこそ対応できると思う。小学校では厳しい。
 しかし、有志のものについては、まとまって練習する時間はあまりありません。主には昼休み。しかし、活動は重なります。また、実行委員を中心とした各係等の準備も昼休みに行われることを考えると、短い時間で本番へという形になってしまいます。短い時間でも質の高いものを表現すること、その中でも生徒主体で進めることは、かなり配慮が必要ですし、教員の負担感も大きいはず。


②部活やテストだってあるでしょ

 文化祭前の準備期間、部活やテストもありました。当然、いつも通りやらなければいけません。なかなか手を抜いてやるということができない中なので、通常業務+文化祭の準備となります。通常業務がすでに負担感が大きいものですので、厳しい時間となりました。

③スタートを早くすれば良い?

 ①②のことを考えると、準備のスタートを早くすれば良いのではという思いもありますし、校内でもそんな声が聞かれました。しかし、夏休み前は中体連や成績処理、面談等もあり、忙しい時期です。夏休みも、生徒が集まることは簡単なことではありません。一見よさそうなアイデアですが、だからなんとかなるわけでもなさそうです。うーん、難しいです。


まとめ

文化祭という行事自体はとても重要なものだと思います。日常の授業とは違う子どもたちのがんばり、成長が見られます。また、教員も力を合わせて行事の準備をすることで、職員間の信頼も強くなるはず。
しかし、なんでもやれば良いというわけでなく、そのバランス、持続可能なものを考える視点、生徒も教員も良さが発揮される環境、これらが配慮されていると良いと思います。


次は2週間後の体育祭。
文化祭を通して得た成果を生かし、勢いに乗って体育祭に臨めるようにしたいです。




【「えがお」を大切に  焦らず、誠実に、前向きに】


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