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【乳児健診】発達の確認ポイント3選①

【乳健】乳児健康診査

乳児健診とは、正式には〈乳児健康診査〉と呼ばれています。
身長や体重を測るだけでなく、赤ちゃんが健康に成長、発達しているかを確認したり、栄養状態や病気の有無、予防接種の確認などを行ないます。
自閉症など、病気の早期発見、早期治療に繋げる目的で、各市町村で行なわれています。
🌸乳児健診の対象は、生後4~5ヶ月の赤ちゃん。
この頃の発達というと、例えば首のすわりやガラガラが握れるか?など、
身体の動きの発達を主にみます。

乳児健診の発達の確認項目はたくさんあるので、何回かに分けて解説をしようと思います。
今回は、「首のすわり」「ガラガラが握れるか」「目の動き」について解説します。

①首のすわりの確認【定頸】

乳児検診では、座った状態で子どもを支えた時に数秒以上首がグラつかずにしっかり支えて居られるかどうかを確認します。
✅腹ばいにすると自分の力で頭を持ち上げられる
✅あおむけにして両手を持って引き起こすと、首がついてくる
✅たて抱きにして、首をまっすぐに保てる
⇒これらができていれば首のすわりはOKです。
首がすわるのは、4ヶ月で90%、5ヶ月までにはほぼ全員と言われています。

【首のすわりが遅い原因…】

✅早産児
✅頭が大きい
✅抱き方が横抱き、首を固定した縦抱きが多い

もし乳児健診の時に首がすわっていない場合で上記が当てはまるときには、腹ばいの練習を1日5分からしてみましょう。

【腹ばいの練習って?】

①赤ちゃんの機嫌の良い時に(授乳直後を除く)
②うつぶせに寝かせる
③赤ちゃんの頭元から声をかけたり、ガラガラなどで音を出しましょう
※腹ばい中はパパママが赤ちゃんから目を離さないように

②ガラガラを2秒以上握っていられる

乳児健診では微細運動の確認として、ガラガラなどのおもちゃを持たせると、少しの間握っていられるかを確認します。
生後4か月では、2~3秒以上ガラガラをしっかり握るならOK。
さらにガラガラを見つめながら持ち続けられると、より発達が順調です。
自分の持ったガラガラを見つめられるということは、目と手の協調運動が発達しているということ。

もし、ガラガラが手に触れても、すぐ落とすとか、全く持てない場合は家での様子を確認します。
ガラガラは握らなくても、毛布を握ったり、ガーゼが好きだったりする赤ちゃんもいるので、パパママに聞いてみましょう。

赤ちゃんの手の発達

赤ちゃんの手の発達は、次のように進みます。
①手を見る(生後1~2か月)
②手をなめる(生後2~3か月)
③ずっと手を握っていたのが、パーに開いてくる(生後3~6か月)
④手で触ってみる(生後3~6か月)
⑤物をしっかり握る(生後7~8か月)
⑥三本指で持つ(生後8~9か月)
⑦親指と人差し指で持つ(生後9~1歳未満)

🌸乳児健診では④~⑤あたりまで、発達が進んでいるかを確認しています。

③目の動きがおかしいと思ったことがある

ここでは目の機能を確認します。
より目(内斜視)になってないか、片目だけ黒目が正面を向いていないなど、赤ちゃんの目の動きを見ます。
 パパママが、赤ちゃんと目が合わないと心配しているかどうかも確認しましょう。
赤ちゃんの視力は0.02程度で、20cm~30cmの距離にあるものがボヤーっと見える程度です。 
乳児期には生理的内斜視もあるので、目が合わない、目つきや目の動き方がおかしいな…とパパママが感じていたら、 小児科の診察で医師に確認してもらいましょう。

【乳児健診】発達の確認ポイント3つ

今回は、生後4~5か月の赤ちゃんを対象にした乳児健診での発達の確認ポイント3つを紹介しました。
①首は座っているか
②ガラガラが2秒以上握れるか
③目は合う?目つきや目の動きは気にならない?
について解説しました。

ちなみに…

乳児健診では、1つの項目だけで特定の疾患や発達の問題を診断することは難しいです。
発達が平均より遅かった項目の組み合わせによって、お子さんが持つ問題を推測することになります。
生後4ヶ月の時点では、まだ問題が現れていない場合も多いため、発達が平均よりも遅れている項目の、普段の状況を丁寧に聞き取ります。
発達は個人差が大きいため、必要以上にパパママを不安にさせないように、健診会場ではあくまで信頼関係を十分築くことに重きを置いて接することができるといいのかなと思います。
すぐに必要な支援に繋がることが理想ですが、パパママの考えもしっかり尊重して押し付けにならないように、コミュニケーションをしっかり取って行きましょう。

傾聴力身につけたら人生変わった 保健師なべこです!
【乳児健診】発達の確認ポイント3選をお送りしました(^^)
わたしは、かつて子育て経験ゼロで知識も傾聴力も持たないポンコツ保健師でした。今ではカウンセラーの技術も活かして出会ったお母さんを元気にしています。
今までの経験で身に付けた傾聴力や、保健師として学んだことを、
✅これから保健師になりたいという方
✅保健師をしているけど、母子保健が苦手な方
✅学ぶ意欲の高い、子育て中のパパママ、妊婦さん
のお役に立てるような形で紹介しています。


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