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【乳健】問診をするときに知らないと損するポイント3選

乳児健診って何?

乳児健診というのは、生後4か月くらいに市町村で行われる集団の健診です。
実施場所はお住いの地域の保健センターなどで行われます。
基本的には自宅に健診日や持ってくる物が書かれたチラシ、問診票が事前に自宅に届きます。
〈乳児健診のながれ~〉
✅受付
✅保健師により問診
✅身体測定
✅小児科診察
が行われます。

乳児健診 問診で診るポイント3選

①赤ちゃんの目を見る…目が合うか、追視はあるか
②股関節を診る…赤ちゃんの足の開きにくさを見たり、家族(3等身以内なのでひいおじいちゃんひいおばあちゃんの代まで遡って)に股関節脱臼はないかを聞き取ります。
③保護者の育児負担感の確認…夜は寝れてる?授乳で何度も起きてつらくない?
などを聞き取ります。

赤ちゃんの目を診る

問診ではガラガラなどが用意されますが、赤ちゃんの前で左右に振って移動させ、移動しているガラガラを目で追いかけるかを確認します。
この目で追いかけることを追視と言います。
追視ができないと目の病気である可能性があるので受診が必要になります。具体的な病気としては斜視(片目が正面にむいてても片目が違う方を見ていたりすること)、眼振(目が勝手に振動して動いてしまうこと)、弱視(目をうまく使えなかったために視力の悪い状態のまま発達が止まってしまうこと)があります。
⇒問診では、目の異常がないか確認が必要です。

股関節を診る

乳児健診では股関節脱臼をしていないか、股関節の開きにくさ、硬さの確認が重要です。
万が一股関節の脱臼をしていた場合、早く治療すればその分治療の期間も短く済みます。発見が遅れると、治療の期間が長くなり、入院する期間も長くなってしまいます。
なので早期発見が重要です。

問診では、実際に赤ちゃんの股関節の開きを診て、
✅硬いかどうか?
✅太ももにあるシワが左右対称であるか、長さは一緒か?
✅家族歴はあるか?
【家族歴っていうのは、3等身以内に股関節脱臼をしたことがあるかを確認します。3等身以内っていうのはひいおじいちゃんひいおばあちゃんの代なので、ひいおじいばあちゃん、おじいおばあちゃん。お父さん、お母さんの中で股関節脱臼をしたことがあるかを確認します。】
✅女の子
【女の子は股関節が柔らかく脱臼しやすいリスクが】
✅骨盤位
【赤ちゃんがおなかにいた時に骨盤位だった場合もリスクが高いです。
骨盤位は頭が上で足が下の姿勢で、逆子姿勢だった赤ちゃんです。これは帝王切開での出産でもリスクとしては一緒です。】
⇒もしこれらのことが見つかったら、小児科の診察の時に先生に診てもらいましょう。
ちなみに、もし小児科診察で精密検査…ということになったらレントゲンの撮れる整形外科を紹介することになります。

パパママの育児負担感の確認を

赤ちゃんが生まれると、パパママにとってガラッと環境が変わります。
赤ちゃん中心の生活になり、自分の時間や気持ち、やりたいことよりも赤ちゃんを優先せざるを得ません。
肉体的にも精神的にも十分な休息を取ることが難しい…
健診ではそんな負担感を少しでも解消できたり、必要な支援に繋いであげるきっかけを作ることが必要です。
そのためにも、パパママが何に困っているのか、解消できる資源はないか一緒に探していく必要があります。
保護者の育児負担感の確認というのは、例えば…
✅ゆったりした気分で子供と過ごせる時間がありますか?
✅育児に自信が持てないことがありますか?
✅自分一人で育児をしているような気持ちになりますか?
など、丁寧に受容的に聞いていくことが必要です。

〈傾聴するときに一番大事なのは…〉
上から目線でお話するのではなく、共感的に、肯定的に相手の話を聞いていくこと。

パパママからすると健診って初めての場所だし。何をされるのか分からず不安な気持ちの中で来てくれています。
育児負担感を丁寧に聞いていくことで不安が解消されたり、自分の育児は間違ってなかった、と安心したり、ゆったりとした気持ちで帰ってもらうことが目標です。
パパママの中には 直接自分の気持ちを、表現することが苦手な方もおられます。ゆっくりと相手のペースで一つずつ、具体的に聞いていくことで、話してもらえる場合もあります。
最初の健診でしっかりと、関係づくりをすることで、今後子育てで困ったとき「そういえばあの保健師さんに相談してみよう!」と思い出してもらうきっかけになります。

まとめ

今日は乳児健診の問診をする中でおさえておきたいポイント3選を紹介しました。
まず1つ目…赤ちゃんの目を診ます。目が合うか、追視はあるか
2つ目…股関節を診ます。赤ちゃんの足の開きにくさを見たり、家族に股関節脱臼はないかを聞き取ります。
3つ目は、お母さん、お父さんの育児負担感の確認です。夜は寝れてる?授乳で何度も起きてつらくない?などを聞き取ります。
問診では、来てくれたパパママが不安を持って帰らないように、安心した気持ちで帰ってもらうことを目標にしています。

自己紹介~
傾聴力身につけたら人生変わった 保健師なべこです!
乳児健診で問診をするときに知らないと損するポイント3選をお送りしました(^^)
わたしは、かつて子育て経験ゼロで知識も傾聴力も持たないポンコツ保健師でした。今ではカウンセラーの技術も活かして出会ったお母さんを元気にしています。
今までの経験で身に付けた傾聴力や、保健師として学んだことを、
✅これから保健師になりたいという方
✅保健師をしているけど、母子保健が苦手な方
✅学ぶ意欲の高い、子育て中のお母さん、妊婦さん
のお役に立てるような形で紹介しています。

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