でも、子どもたちは、私のことも夫のことも大好き 無邪気に抱き付いてくる
夫の態度は、我慢の限界を超えつつあった。
勝手にスマホを見る。
何かあったらすぐに、怒鳴る。
友人から言わせると、立派なモラハラだ。
これが、あと何十年も続くかと思うと、ゾッとする。
「もう別れたほうがいいんじゃない?」と友人は言う。
でも、夫は子どもたちには優しい。
子どもたちも、私や夫のことが大好きだ。
夫婦の危機など知らずに、毎日、無邪気に抱き付いてくる。
しかし、この前、仕事の取り引き先の男とのLINEを見られたのは焦った。
友人からのアドバイスに従って、シラを切り通した。
「よほどの証拠がない限り、本当のことは言わなくいいのよ」と友人は言った。
どうやら、別の友人が離婚した時に、色々相談を受けて、離婚事情に詳しくなったらしい。
離婚現場では「浮気」という言葉を使わず、「不貞行為」という言葉を使うらしい。
「不貞行為」の証明は難しく、よほどの証拠がない限り、裁判所では認められないとのことだった。
認められなければ、慰謝料も発生しない。
仮に離婚することになっても、不利にはなならない。
本当は、取り引き先の男とは“男女の仲”になっている。
お互い、割り切った関係だ。
別にいいじゃん、これまで育児を頑張ってきたんだから、と思う。
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