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#三四郎
三四郎10 夏目漱石で現代国語の成績が楽しく上がる
(画像はいわゆる「三四郎池」です。東京都文京区HPより)
https://www.city.bunkyo.lg.jp/b014/p003735.html
1、例題
夏目漱石の明治41年(1908年)連載の小説「三四郎」。
この小説の冒頭、主人公の三四郎が、汽車で九州から上京する場面です。
文章を読んで、次の問いに答えなさい
(※ 著作権切れにより引用自由です。)
問題1 本文中で太字にし
夏目漱石「三四郎」⑨ 女に征服された男(3)
1、女より「偉く」なれない男
「―― 二十前後の同じ年の男女を二人並べてみろ。女の方が万事上手だわね。男は馬鹿にされるばかりだ。女だって、自分の軽蔑する男の所へ嫁に行く気は出ないやね。―― そういう点で君だの僕だのは、あの女の夫になる資格はないんだよ」
(略)
「そりゃ君だって、僕だって、あの女より遥かに偉いさ。御互にこれでも、なあ。けれども、もう五六年経たなくっちゃ、その偉さ加減が彼の女の眼に映
夏目漱石「三四郎」⑧ 女に征服された男(2)
1、「女」、「女」、「女」
小説「三四郎」はこう始まる
うとうととして目が覚めると女は何時の間にか、隣の爺さんと話を始めている。
(「一」)
(※ 著作権切れにより引用自由です。)
これは主人公・三四郎が上京する汽車の中の描写である。
「三四郎」はいきなり、主人公の「女」に対する目線・しかも盗み見のような視線から始まっている。
さらにここで「爺さん」は年齢と性別を含めた名称だが、女のほう
夏目漱石「三四郎」② 「モテない迷える子羊」のまま終わる
1、恋愛マニュアルのお説教「三四郎」に対する読者の反応として、恋愛マニュアルの指摘、悪く言えば相手をモテない男と見下した上でのお説教がたまにある。
確かに、ヒロインの美女・里見美禰子のほうから三四郎にアプローチかけてるように思える場面が途中あるので、その時に告白するなりもっと仲をつめるなりすればうまくいったのでは? との想像はできる。また小説の語り手も、時おり三四郎を批判的に描写することもある。
夏目漱石「三四郎」① 主人公がフラれる話
1、主人公がヒロインにフラれる夏目漱石「三四郎」
明治41年(1908年)発表
この「三四郎」が一体どんな話なのかといえば、
・主人公がヒロインにフラれる話
である。
一行であるが、これがこの話の最大の特徴である。
ヒロイン側になにか事情があって仕方なく交際できないとか離れなければならない、とかではない。
単純にフラれるのである。
「坊っちゃん」の記事でもふれたが、基本的にお話の男性主人公と