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禅宗の世界に触れる

最近、知人から紹介された「典座教訓」(てんぞきょうくん)
典座教訓を書かれたのは道元禅師という方で今から700年以上前に書かれた禅宗の規則である「永平清規」(えいへいしんぎ)の中の一遍。それを青山俊董さんという尼さんが解説されている本を読みました。
典座教訓は、僧侶たちに食事を出す、典座(=台所役)の在り方・注意点などが述べられた本です。
人に食事を提供させてもらっている身として、なるほど…と考えさせられます。
青山さんの解説には、その背景にある禅宗の考え方等も述べられており、仏教に通じてなくてもわかりやすい内容になっています。

「『典座教訓』講話」という本の最終章に「三つの心構え」という章があります。典座としてというより、人としてという話です。
印象的だったのは、「北倶盧洲」(ほっくろしゅう・るしゅう)というお話。
北倶盧洲というのは須弥山(しゅみせん)というインド古代の世界観の中のある山を中心に東西南北四洲に広がる場所の一つ。

ここは長生きで苦しみのない、福分が多すぎるところだから、仏が救済のためにお出ましになる必要もなく、またしあわせすぎて求める心も起きず、さらには長寿のため、何も今日しなくてもいつでもやれると思う心が、結局は何もできないで終るという結果になる場所

青山俊董『典座教訓』講話

だそうです。

「いつでもやれると思う心が何もできないで終る」

ずばりここにぐさぁぁあっと、刺さりました。
ポジティブ一辺倒で、やりたいことや簡単なことだけやり過ごすのでなくて、
  ・苦労があっても、「幸いに」と受け取り、
  ・「自分ができる目の前のことに全力投球する」
こんなことを頑張っていきたいです…!
そして、
「やりたいことが何なのか」「どう生きていきたいのか」見えているのも、与えてもらったものであることを忘れるな!というのも金言でした。
こういうお仕事をさせてもらっているけど、別に私の特別な力でなく、ありがたく、幸いに、私は見つけられた、だからこの仕事をする。
そんな気持ちでいたいものです…!!!
見えてる人も、見えてない人も、全力で頑張りましょう!!
周囲に全てに生かされていることに改めて感謝です。ありがとうございます!

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