風のブルース

本と音楽が好き。ギターを弾いて歌もやります、猫は二匹、好きなジャンルは小説、随筆、地形…

風のブルース

本と音楽が好き。ギターを弾いて歌もやります、猫は二匹、好きなジャンルは小説、随筆、地形、短歌、ロック、クラシック、フォーク、ブルース。1974年に南国産まれよさこい育ち。奥さん年上、娘二人はもう少しで成人。

最近の記事

日々雑事8

ここ何年か夏が暑くない日々はない。誰しも夏は暑いものだと思っている、その記憶の中の暑い毎日を日々更新する。そんな2024年の7月。 子どもの頃の記憶や行動パターンは上書きされない。上書きされないまま残り、それが自分の思考となる。思考は行動を生み、自らの記憶を子どもに無意識で伝えようとして、無邪気に傷つける。 自覚のない子育ては、誰の目に触れる事もなくただの人それぞれの記憶になり、ある人には思い出にもなるし、またはトラウマにもなる。 わたしの母は市立病院の看護師さん(当時

    • 日々雑事7

      仕事終わりにスーパーに寄る。主な任務は奥さんに頼まれた玉子と厚揚げを買う事である。 それ以外の雑務として、自分のためにお酒のアテになる、ちょっとだけ美味しそうで、そんなに高くない。そんなものを探しながら夜のスーパーを彷徨う。 今は50代なので、もう30年も前の事。 大阪の西淀川区の姫島という場所に住んでいた。阪神電気鉄道で梅田から5つ目の駅で取り立てて説明するほどの事もない、ごくごく普通の街だ。その当時、梅田の飲食店の厨房で働きながら週末だけライブハウスで弾き語り、いつかは

      • 日々雑事6

        1988年。戦後最大の汚職事件と言われるリクルートコスモスの未公開株譲渡。政界と大企業の癒着。そして年末には昭和天皇の容体悪化、社会全体が自粛の雰囲気に飲まれていった時代。 わたしはまだ中学三年生、四国の田舎に暮らしていた少年は流行りもバブルも知らず、ラジオと音楽雑誌の情報だけを便りに世界とつながっていた。 ギターマガジンとラジオDJのピーター・バラカン氏のお勧めだから間違いないと思い買ったフェアーグラウンドアトラクションの「ファーストキス」 それまでテレビやラジオで聞いて

        • 日々雑事5

          結婚したのはたぶん21年前、たぶんと言うのは長女が21歳を向かえたから。 バンドマンで水商売をしていた29歳のわたくしは同棲していた彼女から「妊娠したかも…」と言われ嬉しさとも驚きとも何とも言えないただただ「マジで!」驚きとドキドキと何とも言えない将来への不安とそして、何かやらねばならぬそんな感じだったと記憶している。 自分が父親になる気合いもなく、でもなんとなく人生をやっていける自信もなく。でも普通にサラリーマンをやるつもりもない。ただのバンドマンだった。1998年ぐら

          日々雑事3

          朝起きて髭をそり顔洗いご飯を食べる。週に何度かは同じ作業を繰り返し仕事に行く。そんな繰り返しの朝にどうしてもしんどいなー、やってられへんわー。という朝が何度かある、いや何度もある。そんな時はひたすらWalkman を頼りに会社への道を歩む。 吉田美奈子の「Liberty 」 あるいはフジ子・ヘミングの「ラ・カンパネラ」https://youtu.be/Cp58UkEWzoQ?si=w0lpn2fSojjnouaK 何度も聞く、会社への道は無意識に進みわたしと会社への距離

          日々雑事2

          京浜東北線の大森駅の北口にジャーマン通りという名前の通りがある。大森駅から環七に抜ける通りで住所は山王になる。名前の由来は昔この通りに東京ドイツ学園(1925~1991)があり、ドイツ人の子供達が通っていたことに由来するとの事。なので今通りを歩いてもドイツらしい雰囲気が味わえるわけではない。 この通りにある「あんず文庫」でGW前に新刊と古本を何冊か購入した、連休はあるけど観光に行くつもりはないので積読の貯金のつもりの購入だ。 講談社の「猫にかまけて」町田康著 時間だけはある

          日々雑事1

          50歳になったとたんに、義父の入院に実父の交通事故、実母の軽い認知症、と色んな事が起きる。それがいつ来るかは誰にも分からぬが、誰でも知っている死とか終わりについての物語を考えてしまう。 今日は車が廃車になり、買い物に行きたいという両親に会いに千葉まで行った。東京湾を潜り房総半島を走り九十九里の海岸近くの村まで。家から一時間半の道程。 母は細かい計算や、スーパーでの自動レジに手こずりながら買い物は終了。郵便局のATMもなかなか危なっかしかったが、時間をかけて用事は終わった。父